先々週の7日と8日、長野県へ行って来まして、志賀高原ロマン美術館で開催中の「トミ ツカダ アート★ショー」を観て来ました。その詳細をなるべく簡単に……(笑)。
■2026ロマンミュージアムコレクション
トミ ツカダ アート★ショー (Route/The America)
開催期間: 2026年5月2日(土)〜2026年8月30日(日)
開館時間: 9:00〜17:00 (入館は16:30まで)
休館日: 木曜日
入館料: 大人 500円 小人 300円![]()
長野電鉄長野線の終点・湯田中駅から路線バスで10分の場所です。志賀高原のスキー場へ上がってゆく道の途中の美術館で、裏山をちょっと分け入ると、有名な地獄谷野猿公苑があるんですね?
湯田中と言えば有名な温泉地なので、本当は「特急ゆけむり」に乗って、駅前温泉「楓の湯」に浸かってから美術館へ行こう……と思っていたのですが、前日の予定が大〜きく狂いまして、結果、温泉も特急もスッ飛びました(笑)。![]()
ロマン美術館は黒川紀章の設計。だから美術館そのものがカッコイイですね。山ノ内町(やまのうちまち)町立の美術館です。この山ノ内町は長野県内の結構な観光地を占めていて、だからこんな立派な美術館が建てられるのかな……などと思いつつ、どんどん先へ進みましょうか。![]()
トミ ツカダさんは長野県中野市出身のアーティストで「スキーおよびスノーボードのグラフィックデザイナーとして」キャリアをスタート。最新の『ON THE ROAD MAGAZINE』には、そうした「スポーツギアのデザインを通してアメリカ文化に傾倒」「頻繁にアメリカを取材」と紹介があります。かくしてトミ ツカダはルート66の旅を重ねてゆくワケですね……という趣旨の企画展です(笑)。![]()
順路通りに進むと……まずは吹き抜けのホールのいきなりカッコイイこと! 展示室内のショーケースも黒川紀章のデザインです。"とんがって"ますね。そのとんがった円錐形のケースの中に、同じデザインの"RACER"が何体も光って立っているという……。正直この時点ではまだ、ポップアートに対する「侮り」が私の中に存在していました。それが観終える頃には……(笑)。![]()
階段を上がった2階の最初の部屋……壁に架かっている絵の半ばは以前観たことがあるものなのですが、それが美術館の展示室に飾られると……50倍増しぐらいにカッコイイ! これぞ美術館の為せる魔術! 最適で最高な展示環境・鑑賞環境の創造、創出……。絵のある「空間」として、とにかくカッコイイ! 次の間の「ドーナツ」……これもイイ! 黒川紀章デザインの台座がまたカッコイイ! ![]()
「RANDY'S DONUTS」とあります。ロサンゼルスのドーナツ店ですが、「……あれ? この前どこかで見たな」と思ったら、いま都内に6店もあるんですね。台座の上のドーナツは「カラフルなドーナツをつくろう」というワークショップで子供たちが描いたものなどだそうで。とにかく、ドーナツのポップさは「ズバ抜けて」ます。正直バーガーを超えてるなと。そのポップな魅力にあらためて心を奪われつつ……。![]()
その次の間の「カラベラ(骸骨)」の辺りでようやく気づくワケです……現代ポップアートの「同じものを反復・複製」することによる魅力を。よく考えたら私、物心ついた時から「大量生産」「大量消費」な社会にどっぷり生きているワケで、こうした同じデザインの「色違い」にはむしろ慣れ親しんでいるんですね。結構"好き"なんですよ。よく考えたら(笑)。そのことに"完全に"気づかされました。![]()
同じ部屋の別の壁にはトミ ツカダの原画が、黒川紀章デザインの展示ケースの中にぴったり収まっているという……この感じも好かったです。こちら本来はローマングラスやガラス工芸品を常設展示する美術館で、これらのケースもそのために作られたものですが、そこに収まる"原画"という名の「二次元」の面白さ……(笑)。![]()
ポスターサイズに引き伸ばされたものを常に見ているので、原画の意外な小ささに驚かされます。水彩画です。画用紙に書かれたもので、スケッチブックの"穴付き"の絵もありました。この壁に開いたハコの中の、下からの照明オンリーの展示……これ意外と好かったです。薄明りの中で見る絵画の魅力。
日米のお友達たちがゲスト展示で盛り上げた後の、最後の部屋の何とカラフルなことか!![]()
同じ絵の色違い・同じ構図のデザイン違い……こうしたものでひと部屋「埋め尽くす」感じというのは、"一点物"の美術作品を覗き込む感覚とは全く違う、鑑賞と言うより「空間を体験」する感じでしょうか。このアート★ショーは空間演出に満ちています。![]()
誰よりも作者ご自身が「ここに泊まりたい!」「囲まれたい!」と強く思っていることでしょう。照明の感じも、この壁の感じも、美術館ならではのもので、"家"でやってもこうは行きません(笑)。自分の好きな絵・好きな色だけを集めて満たすとは、何と贅沢な空間か!
なお、多くのイラストの額縁ならびにスタンド、さらにドーナツも、"RACER"も、レーシングカーも、木馬も、みんな「段ボール」製です。段ボール・板紙・包装のリーディングカンパニー「レンゴー」の長野工場が協力している、実は段ボールアートな展覧会でもありました。![]()
そして、すべて観終えて1階へ戻ると、ドーナツ型の段ボールに自由に色が塗れるペンと机が用意されているワケですよ。絵心のない私はやめておきましたが、皆さん結構真面目に描いておられて、その成果をこの壁にどんどんピン留めしてゆくという。……ん? マドンナのアルバムに似たデザインのがありましたね……コレか。
§ §
「カラーバリエーション」とか「何色展開」とかの魅力とポテンシャルに、今さらながらに気づかされ&目覚めた――そんな企画展でした。ポップアートの楽しみを身をもって知りました。そう、ポップアートは鑑賞と言うより「体験」ですね。いい体験が出来ました。そして、トミ ツカダさんは作家冥利に尽きるでしょう! このアートショーは!
そしてこの後、一緒に向かったのが豊野の「BURGER 39!」です。 (つづく)
→ # BURGER 39! [長野・豊野] のCHEESE BURGER
2026.5.18 Y.M
