平成の終わりに「デニーズ」と「ジョイフル」の2店のファミリーレストランが「ハンバーガー」を販売したが、令和になって、今度はガストがハンバーガーを発売。5月16日から「肉祭」フェアと称して、全7品の肉料理を発売。そのうちの一品がビーフ100%肉汁ガストバーガー¥999(税込¥1,079)。近年この手のAKB的商法と言うか、「7品のうちの1品」みたいな売り出し方のバーガーが多いように思う。まとめ売りですな。
リリースによると「2012年以来7年ぶり」の「復刻」とのこと。私が最後にガストでハンバーガーを食べたのは2011年8月。その時の商品名は「ガストグルメバーガー」¥628。その前は2005年8月で「ガストバーガー」¥504と呼んでいた。復刻バーガーの「ビーフ100%のハンバーグを約170g使用」という仕様は「ガストグルメバーガー」の時と変わらず。肉の産地は豪・新・米、他。
今回なかなか盛り付けを頑張っている。角に切ったトマトにシュレッドしたレッドオニオン。ピクルス。レタスは無くて、代わりに水菜。下にマヨネーズソースか。そこへ派手にかかるのは特製BBQソース。キュキュッ! とにおいの鋭いソース。しかし味は強くない、においがツン! と強い。
チーズは1枚。やや隠れ気味だが、やわらかなパティをさらにやわらかくする役として地味に機能している。
そのパティ。確かにビーフ100%なのかも知れないが、同時に「つなぎ」の味がする。その点で力が弱い。「ふにゃっ」として締まりナシ。「クン!」と強いビーフのにおいなり、「グリグリ」なり「ザラザラ」なり、何らかの食感が無いと、ハンバーガーという"クルマ"全体がイマイチ動かない。
そしてバンズが大きい。てっぺんに白ごま。生地の弾(ひ)きは弱め。甘過ぎたり、そういう悪さはしないが、量は多いと思う。
§ §
強いソースで動きを付けている。その点は正しい攻め方に思う。よく考えられている。一方で、根本的に「肉」が弱い。ハンバーガーにはハンバーガーにふさわしい風味や食感がある。そこを理解しないとハンバーガーらしいハンバーガーは出来上がらない。
ハンバーガーのエンジンは「肉」であることを思い知る一品。そこに真っ向から取り組んだファミレスバーガーに、今のところ私は出合っていない、かな。どこも「カタチ」から入ってますよね。
→ # ガストのガストグルメバーガー
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