2006年07月26日

# 139 Muu Muu COFFEE & GALETTES [青山一丁目]



 少し前の話ですが。

 よく降りますねぇ……というわけで、身も心も湿気ってしまいそうなこの長雨の季節、あぁーなんか南洋のリゾートな空気に癒されたいな……とコノ店へ。藻のむしたような臭気が、微かではあるが、しかし行くところ行くところ終始漂っている。釣り堀の端歩いてるんじゃないかというくらいの青臭さ。むせ返る。息が詰まる。一刻も早く脱さねば……と青山通りを折れて北青山一丁目アパートの向かいへ。「アパート」と言っても語義の通りに非ず、今や立派なマンションが、けぶる梅雨どきの高湿度な空気の中に霞んで建っている。一本入ったこの微かな生活観……これもまた青山。ちょっとした隠れ家のような雰囲気が漂うとはその通りで、大きなハワイ州旗が雨に萎れているのも含め、佇まいは至って控え目。売り場半分・カフェ半分の縦長な1Fを抜けて2Fに上がると、おぉ……ハワイのホテルの落ち着いた大人のラウンジをイメージしたコノ空間。木のフロアに抑えたデザインのシンプルな家具がゆったりと並べられ、壁半分と天井は青……それも渋い青で、少しグリーンの混じったような……こんな色だったかな? この色が実にしっとりとした落ち着きを与えている。その渋い青の壁をバックに、花瓶に活けられた色鮮やかな花々が、南洋の色彩を周囲の暗がりに放っている。クドさやヤリ過ぎの無い、さりげなくイイ感じ昼も素敵だが、夜の帳が降りてからのコノ雰囲気には心より癒される。BGMは静か〜にハワイアン。音量が小さめであるところがポイント。大音量のハワイアンはやはり変だ。ハワイの音楽は基本的には静の音楽なのだろう。波の間に間に聴こえてくる感じこそふさわしい。眠気を誘うこの心地好い静寂……おぉ、耳を澄ませばセシリオ&カポノが!

 コナコーヒーの店。ハワイ島はファラライ山の西側斜面とマウナ・ロア山の西側斜面コナ地方でのみ収穫されるコナコーヒーは、地形的条件から生産量が極めて少ない希少な豆として知られるが、最近ではこのムウムウコーヒーのように直輸入(こちらの場合、空輸)して専門的に取り扱う店も現れて、広く親しまれるようになってきた。株式会社ムウムウコーヒージャパンは本社大阪。東京支社はコノ青山店の階上。'95年よりコーヒー豆の輸入販売(および普及啓発)を始めて'02年8月に会社設立。現在東京・名古屋・大阪に7店のショップとカフェを持ち、従業員は6名……だと3都市7店はとても回せないので、各都市それぞれに地元の企業がショップとカフェの経営に当っている。同じ「ムウムウコーヒー」の看板を掲げてはいるが、それぞれ元は別……よくある話である。但しムウムウコーヒージャパンと各社とは浅からぬ関係にあるようで、その辺りサイトを見るとそれとなく窺う事ができる(が、正確なところは分からない)。名古屋はあのゼットン。東京は青山の他に御茶ノ水店があるが、こちらは180度方向の違うネオンな雰囲気のお店でこれまた……!

 チーズバーガー¥980、"らしく"四角い木の皿に乗って。付け合せはフレンチフライとクリスフライに、ナチュラルな味のトマトソースが添えられて皿上にぎやか! バンズはおにぎり型と言うか、三角形の角がすべて丸ったような形の扁平バンズ。表面白ゴマ、わかりやすい甘味。チーズの表面にマスタードとケチャップがストライプを描き、やや小ぶりなパティ、抑えた甘さのピクルス、トマト、オニオン、レタス、下バンの上にバター。パティは表面をまんべんなくコゲ目が覆い、やや塩味の効いたハンバーグ的なものだが、焼き方と捏ね具合抜群! 持つと二つに裂けてしまいそうなくらいの柔らかさなのだけど、それが食感にも活きていて、ゆるく空気を含んだような、ふわふわと言うかふるふるとした感じはなかなか。グリルした分厚いオニオンもまた火の通し加減が抜群! 甘さ全開でとても美味しい。気合い入れまくり……という感じのバーガーでもないのだが、要所を押さえ、美味しくまとまっている。惜しむらくはチーズ。デリケートな味の多い中、ムッチリと濃厚な味になっていて、これでは直接的過ぎる。火を通して薄〜く伸ばしたいところ。さて今回、コーヒーの店なのでお相手は当然のようにコーヒー。100%コナ エクストラファンシー¥750と合わせてみた。バーガーの合間にすすると、パティやオニオンのコゲの香ばしさとコナコーヒーのくすんだ苦味の相性が実に良い。コレはパンが美味しくなる香り舌の上が微かな酸味でコーティングされる、さっぱり透明(クリア)な飲み口。はっきりした香りやキツイ酸味が無いので飲みやすく、ついほっと心休まる一杯。このコーヒーでモッサモサのドーナツなど食べたくないものですな。

 コノ青山店は店名が如くガレット(フランスのそば粉クレープ)がメニューのアクセントになっているくらいなので、総じて粉系との相性は良いようだ(駄洒落禁止!)。コナビールを供にオトナな酒宴を催すもまた一興。他にお店も無い完全なるの立地なのに、それでもよく人が入っている。コノ人たちは一体どうやってココを見つけて来たのだろう? ひょっとすると、隠れ家や美味しいものを見つけることにかけては抜群の嗅覚を持つ人ばかりが集結していたのかも知れない。この藻のむしたような外気の中にあっても……って、ソコに戻るか。てなことで、そんな日本の梅雨の鬱陶しさをしばし忘れさせてくれるお店。

# Muu Muu Diner Fine Hawaiian Cuisine [横浜・センター北] のロコモコ


2006.7.26 Y.M

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2005年02月09日

# 035 TRADER VIC'S [紀尾井町]



 ホントは「ホテル編」のつもりでニューオータニに向かったワケなんだけど、ところがよくよく調べてみると1934年サンフランシスコに開業、'74年にアジア1号店としてここホテルニューオータニにオープン――とのことなので、アチラのレストランチェーンがホテルに店出してるというのが実際であって、残念ながらホテルオリジナルの店ではなかった。よってハードロックカフェフライデーズ同様「舶来編」に加えるべき……ところを久々の南洋編更新。

 そりゃもぉテーマが"Polynesian food"であり"South Pacific"なワケですよ。なにせトロピカルカクテル"マイタイ"考案したのはココなんですから。そんなワケでハンバーガーのお供にホットバターラム\1,365を。

 南太平洋をイメージした店内は……なんだかよくわからんゾ!壁に弥勒菩薩みたいなお面アリ、天井には漁の網、サメのアゴ骨……アレはハリセンボンか。何でもアリだな……。よく見ると節操ナシ。つまり無節操。船室だか原住民の部落に招かれてるんだか、なんだかよくわからぬ……あぁーココボートハウスバーって言うのネ?きっと世界中を航海して集めてきたコレクションを飾ってあるのサ……と解釈すれば問題ナシ。要はエキゾティック・サウンドと呼ばれるマーティン・デニーやレス・バクスターの世界。やーそれにしてもこのお酒はずいぶん気持ちいいゾ!

 でノッケからすごいのサ――スタッフがおしぼり持って来ると、以来何やらトロピカルなイイ香りが漂い続ける……そう、おしぼりからピーチの香り!アロマの効果アリ。蝶をかたどった器の左羽根にマスタード、右羽根にケチャップ――また上品なケチャップで甘〜い味しかしなかった。ホットバターラム髑髏のマグにて。

 メニューにはチャーハンとか焼きそばとかビーフンとか、居酒屋なつまみも並んでたり……。そしてついにハンバーガー\2,048の来航!白ゴマだらけ、某ビックマック的バンズ。気泡が多くてスポンジ質なバンズは正直あまり好みな食感でないが、いかにもホテル的。黒ひげゲームの剣を抜いて、レッドオニオンとトマトの輪切り、さらにオリーブ一個にピクルスも挟む。このオリーブがまたお上品で穏やかなお味。ピクルスも同様でまぁほんのりしたお味付け。焼き方ミディアムで頼んだパティはまだ赤味も残る柔らかさなんだけど、しかし舶来の意地か、牛肉らしいクサミと硬さを微妙に残している。トマトの水気が気持ちよく、控え目なパティと相俟ってジューシー。

 しかしこのバーガー、最初から半分に切ってあるのは余計かと。かえって中身が飛び出て仕方ない。オニオンもトマトも半分。付け合せにフレンチフライとニンジン&オニオンのピクルス(←美味!)。値段が値段なだけにちょっとオススメするのも……ねぇ。正直コストパフォーマンスは悪い。んーでも意外とイケルのぁやっぱりホットバターラムかな?シナモンスティックが刺さってるので、ちょっと葛根湯みたく思えなくもないんだけど、飲むうちにだーんだん気持ちよ〜くなってゆくのよネ。まんまと術中にハマってってる感覚?冷めても美味しい!コイツはだいぶ気持ちイイゾ!

 BGMはハワイアンが、のたりのたりと。ヤー髑髏の盃たった一杯のラム酒でずいぶん気持ちよくなっちゃった……さすがに外の寒さに当たれば酔いも醒めるかと思いきや、寒中、かつて丹波哲郎の秘密基地であったコノ建物の外観撮影に打ち興じている間も醒めるどころかますます心地好〜くなり、夢見心地のまま気持ちよ〜く帰宅、夜中3時を過ぎてもなお酔い続けていた。

 しかも強引な回り方じゃない。飽くまで自然に、そこはかとなく酔ってくる……相当高級なラム酒使ってるとみた。ラム酒イイネー!おやすみ前にコーヒーでもホットミルクでも「カフェハイチ」のごとく数滴垂らせば、ぐっすり快眠・慢性寝不足も一発で解消するかも。部屋に一本置いとこうかな。どれがイイんだろ?……イヤー来週からラム酒"隧"道になってたりして……。次行ったときは"マイタイ"だけ頼も!



2005.2.9 Y.M

トレーダー・ヴィックス (西洋各国料理(その他) / 麹町駅永田町駅赤坂見附駅
夜総合点★★★★ 4.0


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2004年07月24日

# 008 KUA`AINA



 クア・アイナ……このハワイ生まれのハンバーガー……いやサンドイッチ屋を紹介するにあたり、記念すべき日本1号店である青山店を訪ねる。ところがエライ混み様で……即座に方針を転換、ちょっと歩いて渋谷宮益坂店へ向かう。

 チーズバーガーセット\1260。実はこれが2度目也。

 チーズは5種類の中から選ぶことができる。チェダーを選ぶ。セットのサラダを平らげてほどなく、今夜のメインディッシュ――チーズバーガーの来着である。とにかくドドンと凄まじいボリューム。アメリカンサイズ……正しくはハワイアンサイズだろうか、その大き過ぎる大きさゆえか、KUA`AINAのバーガーは上下2つに分かれて運ばれて来る。中は輪切りトマト×2枚、レタス、オニオンは河原でやるバーベキューのときのように、コゲるくらいまで焼いたモノ。もちろんパティにチーズ。

 まずはその鮮やかな彩りで楽しませる。トマトに刺さった串を抜き、上下のパーツを本来あるべきポジションに据えて、口を大きく開け、かぶりつく……KUA`AINA特製スパイスをふりかけていますが、お好みでケチャップやマスタードもどうぞ……「食べ方」にはそう書いてあるのだが、しかしこのバーガー、調味料の味はほとんどしない。まずは素材のナチュラルな風味を……と何も加えずにしばらく頑張ってみるものの、どうにも&どこまでも物足りないのでハインツのケチャップをかける。と、今度はケチャップの味しかしなくなる……。どうもこのバーガー、旨味と言うか滋味に乏しいようだ。

 選択を誤ったか……やはりこの店の看板メニューアボカドバーガーをいっておくべきだったのか……という反省を胸に後日、島崎和歌子もよく行くという青山店を再訪。

 禁煙席=2Fへ。座った座席の真向かいがゴミ箱になっている。しかも中身がいっぱいで扉が引っ掛かって閉まらず、ちょうど目線の高さに中のゴミの溢れ様がありありと見えるのである……これはいただけませぬな。通りがかる店員もゴミを押し込むばかりで、根本的な解決策を講じることなく、インカムからの指令に忙しそうに立ち回るのみ。また中身が覗く。

 そうこうするうちアボカドバーガーセット\1370登場。「食べ方」に書いてある通り、コレは中身のアボカドがツルツル滑って逃げ出すバーガーである。皿の上にこぼれたアボカドを手で拾っては、また中に挟み込む。

 アボカドはソレ単体の持つ、いつ変わらぬ美味しさを放ってはいたが、さりとてその味がバーガー全体に絶妙な"何か"をもたらしているというワケではなかった。アボカドはアボカドの美味しさ、ハンバーガーの味はまた別と……。イチローの活躍にも関わらず、チームとしては負けが続く今年のマリナーズによく似ている。

 ところでパティがジューシーだなどとはとんでもない!実にドライなパティである。ガサガサ、ゴロゴロしていて、のど越しが実に悪い。内側にはまだ赤い部分も残っており、そういう意味ではナマ焼けなのだろうが、しかしこれ以上火を通すともっと固くなってしまうのだろう……まさに"苦肉の策"である(――以下噺家調子で:へ〜っ……"苦肉の策"って妙に感心な使い方しやがるねぇ、え〜っ?)。

 バンズはカイザーロール。「日本人の味覚に合わせて特別に作ったジャパンオリジナル」らしいのだが、パティと相俟ってさらに胃にガサガサ来る。ケシの実がガサガサ感にさらに拍車を……と言うワケで誠に残念ながら、個人的にはKUA`AINAに喜びを見出すことはできなかった……M&F両バーガーの倭人好みな味に慣れてしまったところでもあり、ちょっとアメリカンサイズは大味かなと思えただけなのかも知れないが。まあ本場ハワイの大味を楽しみたい人向けということで。

§ §

 ちなみに青山店、狭隘な土地に建てられた4階建て(5F?)のビルで、店内は狭く、とても落ち着ける雰囲気ではなかった。隣席との距離の無さ――会話がまる聞こえ。宮益坂の方がワンフロアながら広々していて良い。FENみたいなアチラのラジオ(の有線?)が鳴っていてDJを合間に挟みつ80'sヒットなどが、照明を抑えた涼しげな店内に響いていた。一方青山は……ずっとフラだった。フラに狭い店は似合わない


【二ッ目!】 KUA`AINA のハンバーガー
【二ッ目!】 KUA`AINA のチーズバーガー EXTRA ベーコン
# アボカドバーガー ◆ KUA`AINA のアボカドバーガー


2004.7.24 Y.M

posted by ハンバーガーストリート at 13:14| Comment(3) | TrackBack(2) | 南洋編 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする