ハンバーガーと言えば……アメリカ? アメリカと言えば……アメフト? バスケ?? ……てなワケで春4月、日本のプロ野球もいよいよ開幕! (あんまり興味ないけど)の候を見計らい、いざ東京ドームへ。
折しも皐月賞開催のこの日、ドームではパリーグ公式戦北海道日本ハムファイターズvs.東北楽天ゴールデンイーグルス(両チーム! 名前長いゾ!!)のデーゲームがあり、なにやらコスプレフェスタなる集会があり、某通販大手の催事もありで、ドーム周辺は家族連れやら彼氏連れやら彼女連れやら人生"馬と道連れ"やら、老若男女・有象無象が玉石混交、相乱れ……ている割りには、休日の昼下がりを思い思いにのんびり過ごす光景が其処彼処に見られる、何とも平和な日曜日であった。
2005年04月22日
# 053 Humpty's Garden [後楽園]
2005年02月16日
# 038 Pe'z magic [六本木]
最寄駅……ビミョーに乃木坂か。でも乃木坂に用のある人などまずいないから(失礼!)六本木かなぁ……というワケで鉄則にならい、やはりココペーズマジックもちょっと離れた立地。
お店の地図がわかりやすい――外苑東通りを"もと防衛庁"の辺りで"もと東大生産技術研究所"の方に曲がる。ビルの1Fなのだが、スゴイのは店の前が立体駐車場のターンテーブルになってて、その奥にあること。立駐の入口を抜けて店の入口に達する感じ。きっとその分いくらか賃料が安いのだろう、入ってみると横に広い。うなぎの寝床とはよく言うが、差し詰めカニの寝床? センターにどーんと横長なオープンキッチンがあり、その手前は円卓の間。さらに外から見えない位置に両翼があって、右が照明抑えたダイニング、左がカウンターバー式になっている。
BGMは80'sヒット。ダイナーのムードに全く合っていない。冷静に見渡すと、柱や窓の位置からみてココ、1F駐車スペースの一部を利用して作った店舗のよう……よくぞここまでの内装をほどこしたものと感心させられる。さすが六本木!
チーズバーガーレギュラー¥1,050。オープンフェイス。しまったのは重ねる順番を間違えたこと。バン(crown)→ピクルス→トマト→オニオン→レタス→チーズ→パティとゆくのが純正のところをバン(crown)→レタス→オニオン→トマト……と重ねてしまった。
バンズは表面がフニャと柔らかく、クニャっとつぶれるタイプ。上に白ゴマ、裏に軽くバター。よく焼けてる。特に端っコのエッジのカリカリ感? コイツは必殺技ですな。すべての食材の間を掻い潜って、いつでもパリッとナイスな歯応えがまず口の中に飛び込んでくる。
レタスと生オニオンのみずみずしい歯応えも非常に心地好い。レタスの端にちょっとだけタルタルソース。そしてクレソン――正直際立った味や香りはせぬものの、レタス同様歯応えが良い。チーズは黄色い半透明……なんだろう? パティはいかにも牛肉な感じ。胡椒で軽く味付け。ややゴツっと硬めで味は薄い。何と言うか余計な演技をしていない感じ? 言い換えれば芸のないパティとも言えるのだが、つまりある意味このバーガーの主役はパティではないのだ。
とは言え硬目路線の王道を行く、誠実で堅実な味の捨て難いパティ……なぁんて好きなこと言ってたらコレ「長崎の平戸牛を使った100%ビーフパティ」とのこと。最近ようやくこういう舶来系ゴツ目路線にも肯定的になってきたところなので、この和牛のアレンジの仕方にももちろん賛成である。レギュラーは1/4 POUND(112g)、やや小ぶり。結局何も加えずに平らげた。
全体の印象としては甘い食後感、とってもナチュラルな後口。作為的な味付けが無く、わりとスルスルと入ってゆくタイプの食べやすいバーガー……なぁんて適当なこと書いてたら「自然な飼料で育った長崎の平戸牛、玉ねぎやトマト、コーヒーなどはオーガニック、パンは無添加……というこだわりを追求」「“作り手の顔の見える”素材でハンバーガーを提供致します」とのことで、ほぉ……あながち的外れでもないようだな>自分。
HPにある「アメリカのトップエリート達が最後の晩餐に選んだメニュー。それが、スローフードなハンバーガー」という文句も気になる。そうね……ちょっとハイクラスな米国人のお食事……ってイメージかな? テーマは「ハンバーガー=健康」という図式。バーガー12品、サンドウィッチ18品! 付け合わせナシ。ランチなら諸々付いてお得な模様。
2005年02月14日
# 037 立石バーガー [堀切菖蒲園]
1,000円を軽く超えるバブリーなバーガーが続いたので、ココはひとつあるべき姿に帰ってラブリーな低価格バーガーをご紹介――
その店の情報は去年7月、実は佐世保バーガーと同時期に入手していた。そして半年後の昨日、念願かなってついに……!って佐世保より遠かったか、立石バーガー……
てっきり立石にあんのかと思ってたら堀切菖蒲園だった。が、私は上野以東の地理はカラキシなので、どのみち同じことである。とにかく怪しい店との触れ込みで、どちらか言うと怖いもの見たさ……的紹介記事が多数。ご近所在住のC嬢も巻き込んで、いざ探し当ててみたその店は……↑噂以上!看板には「完全栄養食」「好評発売中!」「100円」……ジュウニブンに怪しい!!ま、普通入んないやネ……。まさに突撃取材である(哀れC嬢……)。
「焼きたて」と貼られた(ウソつけ!)購買風ショーケースに並ぶハンバーガー、サンドの数々……思っていたよりバリエーション豊富。バーガー5種類……立石バーガー、トマト立石バーガー、オニオン立石バーガー、以上オール百円。チキンカツバーガー、エビクリームバーガーは\150。他にあんぱん・クリームパン\80、コロケパン\130(←脱字ぢゃないヨ)、サンドイッチ各種\150、札しかなかったけど食パン1斤\150――どれもラップに包まれており、パン屋の惣菜パンを連想させる。
中に入ると奥から人の良さそうなご主人。イートインスペース机と椅子はあるのだが、食事できるのは定食モノのみと……止むなし。その代わり作り立てをいただくことに。頼むとジュージュー音がし始めて、ほどなく出来上がり。出来立てもラップするのか……と思いつつ店を後にし、寒空の下食べる場探して右往左往。冷め切らぬウチに何とか区民センターのベンチを確保。
さて立石バーガー、画像では(張り切リ過ぎて)大きく写っているが、実際は片手でスッポリ掴めるくらいの大きさ。ハッキリ言って見た目は……。バンズの裏にガーリックバター(推定)、それはそれは薄〜い円形のパティに、その下はレタス……でなく千切りキャベツ。マヨネーズがかかり、あとはケチャップ。
バンズはフランスパン系あるいはドトールで出て来るサンドのような表面のザラザラした硬さ。適度な弾力があり、しっかりした噛み応えで……オーッ美味!マヨとケチャはキャベツと相性よく、しかも"1+1"の単純なベターっとした味ではなくて、意外や微妙な味の融合を遂げており、コレにチーズを加えたら合うだろうなぁと思わせるマイルドな味わい。パティは少量ながらガーリック味と相俟って、主役たる存在感は十分示している。
コレ……百円で相当美味しいヨ。部活帰りに百円玉一枚でこんなバーガー頬張れる葛飾区の中学生は幸せだなぁと、ちょっぴりノスタルジックな空気をも醸すバーガー。
完全栄養食――うん、最近つくづく思うのだが、マックのバーガーを念頭に考えるから「ハンバーガー=不健康」という公式が成り立つのであって、野菜と肉がバランスよく挟まれたハンバーガーなら栄養価も高く、決してジャンクな食事とは言い切れないと思うのだけれど……。
§ §
『ぶらり途中下車の旅』情報によれば「御主人はかつてはロサンゼルスで1年半位、修業も兼ねてバーガーショップで働いていた」「御主人1人ですべてこなしている為、1日30〜40個の限定」「仕込みは朝6時から始める」……。怪しさの陰に誠アリ。話題性十分!菖蒲園に行くときは立石バーガー持参で。
【各地に残る、創業20年超のハンバーガーショップ】
・# 186 ロッキーバーガー 利根店 [利根町]
(創業:1983年)
・# 182 オリエントバーガー [半田]
(創業:1983年)
・# 147 ラッキー [磐田]
(創業:不明ながら25年超はほぼ確実)
・# 144 ピープル 加古川店 [加古川]
(創業:1975年)
・# 142 ゴッドバーガー [広島]
(創業:1975年)
・# 140 ボンハンバーガー [大阪]
(創業:1978年)
→ 『HAMBURGER STREET 創刊号』、販売全国69店リスト
2005.2.14 Y.M2005年02月06日
# 034 NEW WORLD SERVICE [日比谷]
戦後GHQに接収された日比谷・三信ビルに1948年創業。「NEW」「WORLD」「SERVICE」......一般名詞を3つ連ねた"非固有名詞的"な店名は、まるで星新一=真鍋博コンビの描く近未来SFのような響きがして、たまらなく良いセンスである。古いのに古くない――進駐軍の将校たちが受けたであろうNEW WORLDのもてなしを、今も変わらず味わうことが出来る……そうした意味では、ひょっとするとコノ店は57年前に通ずるワープゾーンになっているかも知れない。
茶色いタイル柄の床。茶色いビニール皮の椅子。お洒落なパターンが印象的な薄ベージュ色の壁。燭台を模した電灯が放つ茶色い光。ピアノ曲がほろほろと流れる、深く、落ち着き澄ました茶色い空間……まるで巨大な琥珀のカプセルの中に閉じ籠もってでもいるかのような、そんな錯覚を覚える。
実はココもハンバーガー発祥の店と言われる店のひとつ――。チーズバーガー¥850、コーヒー付。頼むとほどなく厨房からペタペタいう音が聞こえてくる。ペタペタの後はジュー……。耳そばだてて待つうちに、まずコーヒーが運ばれる。締まった酸味のよく効いた、キリッと美味しいコーヒーだ。
そしてチーズバーガー。白いオニオンだけが外にいて、こいつをトマトの上に乗せてバンズでフタをする。このオニオンがまるで計算したかのような絶妙な厚み。まず厨房で丸いオニオンをヨコに輪切りにし、次に客がソレをタテに噛み砕くと、タテヨコの比がぴったり理想的なサイの目が出来上がる。このサイの目の食感が気持ちよく、丁寧に焼かれた白いバンズと、ときに絶妙なシンクロを果たすのである。
バンズは裏側にバター。オニオンの下にトマト、その下に青々としたレタス。レタスにはマヨネーズドレッシング。そしてパティ。このパティは"ハンバーグ"としてメニューに出ているソレそのままではないだろうか。中心がいちばん高く盛り上がっていてコロンとしている。ふわふわと柔らかい。"ぷりっとした"という形容が合うか。程好い塩味が肉の旨味を引き立てている。
もっとオールドタイミーな(そんな英語ホントにあるのだろうか?)昔懐かしいモノが出て来ることを想像していただけに、コレは実に意外である。この柔らかさは"M"や"F"などを中心にむしろイマ好まれているものと変わりがない。
チーズがよく伸びる。伸びるチーズというのは今までなかった。ピザと同じモッツァレラ辺りだろうか。そんなことも含め、このバーガーにはまったく古臭さがない。柔らかいパティ、美味しいコーヒー、そしてなによりこの店の空気――850円はお値打ち。
§ §
付け合せにフレンチフライ。昼は11時15分を回らないとバーガー(およびランチメニュー)にありつけない。いつ行っても家族的な温かいサービスで迎えてくれる。昭和の歴史的建築・三信ビルの見事な1階・吹抜のアーケードとともに、ぜひとも一度は訪ねたい前時代への時の隧道。
※こちらもついに2007年の2月末か3月末に閉店。「もう戦後ではない」のでしょうか。レジームだかエレジーだか……。
※店主からの「閉店のお知らせ」が上がっていました――こちらです。(2018.3.28)
2005.2.6 Y.M
2005年01月24日
# 032 One's Drive [白山]
都営三田線、ちょっとさみしい白山駅から、もっとさみしい夜の白山通りをちょっと歩けば、商店街からちょっと離れたところに(←もはや鉄則)……あった!これまでアメリカンな店は数見てきたが、ココの店はちょっとカッコイイ。アチラのTVドラマのセットをそっくりそのまま持ってきたのでは……というぐらいの筋金入ったカッコ良さがある。
落ち着いた色合いのレンガ壁をバックに、ココからこのまま音楽番組が放送できそうだ。全面ガラスの店正面、入るとすぐ左右にテラス席。そこから短い階段を下って一段低くメインフロアがある辺り、実に計算されている。カウンター席から外を見上げるその構図もむろん計算ずくだろう。
カウンターに座る。正直言うと、バーガー食べてはこのような報告を上げている以上、ある種の疚(やま)しさと言うか、そこまででないにせよ、なるべく目立たぬ客で居ようとか、お店の人の視界に入らぬ場所に位置取りしようとか、そういうことは常に思うことなのである――この頃は。
それが今回よりによってカウンター=お店の人の目の前を選んだのは……照明が明るかったから。このライティングならイイ画が撮れる。カウンターには見てのとおり無数の酒瓶、グラス――そう、ココはれっきとしたバーである。カウンターに座った運命で、マスターの奥さんと自然に会話が始まり、最終的には居合わせた常連客も交えて談笑していた。家族的な気軽さに満ちている。
オーナーがハンバーガーの話を始めた……自分はバーガーの値段は500円が限界だと思っている――。だからその上限ギリギリまでクオリティを高めたバーガーを作る――。去年は凶作でレタスはじめ野菜の値段が高騰したため、儲けがほとんど出なくて泣きたくなった――そんな立ち入った話まで聞かせていただいた。ハンバーガーショップを構えて十余年のマスターの言葉である。言葉の重みが違う。もっともっと聞いてみたくなった。
さて――ワンズバーガー\500。白いバンズは甘くて、裏側がカリカリによく焼けている。パリッとしたレタスとトマトの間にピリッと辛いワンズソース――コレは単なるサルサソースでなくミートソースでもなく、オリジナル。ポイントはピーマン。サルサには欠かせない材料だが、本家以上にビターな風味を呼び、離陸したら飛びっぱなしの辛さとは違う、しっかりと地に足の着いた収まりよい辛さを生み出している。ソースの下にはきれいに刻まれたオニオン。このオニオンとソースの組み合わせが抜群だ。
そして主役=パティ。100g、直径小さ目で代わりに高さが半端でない。これだけ分厚いものに火を通そうとすると、表面が焦げるばかりで内部までなかなか火が通らない。そこでマスターはパティ焼き用のフタを自作した。旨味の際立つ、食べやすくてイイ味。ソースのピリ辛がリードする中、オニオンとレタスのシャクッとした食感、バンズの甘さ、そしてパティの旨味が巧く混ざり合った逸品。
チーズバーガー、こちらも\500。バーガーメニューはオール500円。こちらはバンズの下にまずケチャップがバーンと幅を利かす。オニオンとピクルスを程好くブレンドしたみじん切り。そして問題のチーズ――ホワイトチェダーとレッドチェダーを2枚重ねて使っている。
確かにチーズバーガーにおけるチーズの存在感というのは意外と希薄で、はっきりとチーズの味がするバーガーにお目にかかれるのはごく稀。大概が全体の味を多少マイルドにするとか、そうした役割のひとつに甘んじるものばかりだ。そんな物足りなさを解決すべく、マスターは2枚重ねにすることを考えた。最初ホワイトチェダー2枚でやってみたが、まだ足りない。そこで2枚目をレッドにしてみたと――。この2枚重ねは目玉焼きのようである。パティを覆うように薄く伸びるホワイトチェダー、その中心に位置するレッドチェダーはまるで真っ赤な黄身のよう。
このチーズのダブルパンチは正直私の口にはやや塩辛いのだが、実に実に濃密で「食べたー!」感全開だ。濃い味のケチャップと濃厚なチーズとの絡み――コレは日ごろこよなくマックを愛する向きにこそむしろオススメしたい。いや決して悪い意味ではない。マックが126円でテキトーやってることを、その4倍の予算をかけて、心を込めて一生懸命作ればきっとこうなる筈――というバーガーだと思う。
余計なものがない、冗長でない、無駄がない、スマートな、オーナーが唱える500円上限説をそのままに実行した、技術と思考と経験の結晶。
BGM――100インチプロジェクターでやっていた『ポリスアカデミー』の音声。HP必見!!
→ 【最新情報】 新丸ビルにOne's Drive [白山] の2号店がオープンしました
― shop data ―
所在地: 東京都文京区白山1-20-15
都営三田線 白山駅歩8分 地図
TEL: 03-5842-5888
URL: http://www.onesdrive.com/
オープン: 1993年
* 営業時間 *
月〜土曜日: 11:00〜23:00(22:30LO)
日・祝日: 11:00〜21:00(20:30LO)
定休日: 無休(要確認)
ワンズドライブ 白山店 (ハンバーガー / 白山駅、東大前駅、本駒込駅)
夜総合点★★★★☆ 4.0
2005年01月09日
# 029 I-Kousya [水道橋]
神田三崎町。水道橋の駅からすぐ。この辺りは日大・東洋高校・大原簿記学校など学校・専門学校が集中する一帯で、普段なかなか落ち着いて街歩きしてみようという気になれないところなのだが、そんな場所にだってあるのサ――バーガーショップ。
店内はいわゆるアーリーアメリカン調……なのだが、「アンミラ」や「ウェンディーズ」のようなゴッチャリ埃っぽいところがなくて、広い窓から採り込まれる外光に包まれた明るい店内は、スッキリ整然と清潔感漂うゆったりした空間になっている。神保町に連なる場所柄か、壁に無数の『LIFE』のバックナンバーが架かっている。
I-kousya(あいこうしゃ)という店名も同じく場所柄、古書店か小出版社の名跡でもそのまま継いだのか……と勝手な推理をしていたら何のことはない、愛光舎とはココのビルの名前だった。ちなみに地下には元巨人軍のショート岡崎郁選手がオーナーの焼肉屋、その名も香おるが入っているとのこと――注:先日ビルの前を通ったら「スポーツ炭火焼肉ドーム」と名を変えていた。もちろんオレンジ色の看板で……(2005.1.24)
さらに注:「スポーツ炭火焼肉ドーム」は、既に数年前に無くなってしまったとのこと。今では「天狗」が入っている(2008.1.6)
2004年12月25日
# 026 Paper Moon CAFE CAFE [有楽町]
JR有楽町駅京橋口を国際フォーラムの側に出て真横、まさにガード下。変則的かつ非高度活用的なガード下の空間をそれなりに利用したこのお店……そうか!ペーパームーンって広尾にあるシフォンケーキで有名な老舗カフェか!――が、こんなバッチイところに支店を出してる。なので立地から想像される期待度に比して、得られる質はエラク高い。なんとなく店構えが出来合いのコギレイさではなく感じられたので、前から気になっていた。そしてハンバーガーが置いてあると知り、ますます入ってみたくなったのだが、なんとなくヒゲのマスターが怖くて、撮影なんか出来なさそうだな……とためらってた――そんな店。店の最奥の穴蔵のような席を占める。
ハンバーガー\525。まずは見てのとおり、バンズの直径と中身のパティやトマトの直径が合っておらず、やや不安定に思える。バンズは温かくない(がそれ自身悪いことではない)。今まで登場した中なら……ウルフギャングパックみたいなクリームパン系。いやバターロールと言うが適当かな。表面がかなり突っ張った感じで、これがまた最後まで口に残る。ここまでくると突っ張り過ぎ。裏側に薄味のマヨ。分厚〜いトマト、こいつがまたよく冷えてる!もしこれが調理上の過失や手抜きでないのだとしたら、こいつは新食感だ!こんな言葉が頭に浮かんだ……アイスバーガー。居酒屋に冷しトマトというメニューがあるくらいなので、トマトを冷すという行為もひとつの調理法と見なすことが出来るかも知れない。よく冷えたトマトと熱〜いパティとのコンビネーションなんてどうだろう?オニオンは大きめにみじん切り。コロっとしたパティ。大きいレタス。そしてパティには真っ赤なケチャップ。パティの肉は気持〜ち粗いものの(とは言え世の平均硬度は余裕でクリアしている)、大きく刻まれたオニオンと相性が良く、なかなか良い味を出す。ただこれで525円というのはちょとね……。カフェオレのLとで924円也。もちろんそのカフェオレも美味しかったのだけれど。
え〜と、あと報告すべきは……BGM?季節柄、当然のようにクリスマスソングでした、ハイ。でもこの立地・この雰囲気、案外気に入ったかも。
2004.12.25 Y.M
2004年11月18日
# 019 BROZERS' [人形町]
日本橋人形町――この一帯は古い。老舗洋食屋に純喫茶。扇子屋に履物屋。狭い路地裏に二階の物干し台……下町風情漂う界隈である。そんな古い街並みに突如現われる真っ赤に輝くハンバーガーショップ。一体なぜココに? 日中だって人通りのそうあるところではない。その立地はきわめて不自然に思えるのだが……
遠巻きに様子を窺うだけのつもりで前を通ってみたのだが、ところが開け放たれた店の入口からなんと! パテをこねるペタペタいう音が聞こえてくるではないか!!これで完璧に吸い込まれた。マジで手でこねてる〜!! (ま、それが本来なんですけど)。
お客ゼロ(それも入った理由のひとつ。但しその後ぱらぱらと増える)、中は見てのとおり赤い壁に映画のポスター。信号機にナンバープレート。おもいっきりアメリカン……だけどどこか品がある。壁の赤は目にも鮮やかだが、しかし落ち着きと貴賓を湛えた高貴な赤。
映画のポスター……をよくよく見ると『レインマン』に『俺たちは天使じゃない』『ブルースブラザース』『BEAVIS AND BUTT-HEAD』そしてケネディ兄弟……そう! 悉く兄弟に関係したものばかり(……とは何度か通ううち気付いたこと)。店名が如く、ココは兄弟で営むお店なのだ(……とは言いつつ、何度通っても誰と誰が兄弟なのか未だに……)。
2004年08月11日
# 011 LONGBOARD CAFE [台場]
お台場アクアシティの一角"MUSEUM & MUSEUM"――ココはCAPTAIN SANTAのブランドミュージアム。ちょっとしたモール風……フラットに言やぁ横丁? (って"フラット"ってナニ?)風になっていて、目抜き通り"OCEAN GLOBE ST."の突き当たりにあるのがこのロングボードカフェ。WEBで調べたところ、同名の店が業平(東武/京成/都営/東京メトロ押上駅)にあり、写真から判断するにどう見ても両者は同一の店である。
業平は骨の髄までハワイアンテイストらしいが、お台場は西海岸をイメージ。店名のすぐ下に書かれたサブタイトルは"CALIFORNIA DRIVE IN"――カリフォルニアの青い空&目映い太陽の下、海岸沿いにオープンカー飛ばして、ちょっとのどが渇いたから、よ〜く冷えたバドで一杯……ってソレはアカン。ただ内装など基本的な造りはどちらも同じようなので、流れる曲次第ではどっちがハワイでどっちがカリフォルニアだかよく分らないと思う。
どちらが先でどちらが後に出来たのかもよく判らない(多分、業平が先と推測される)。また業平がお台場と同じ会社の経営であるということも、どこかにはっきり書かれていることではなく飽くまで参照した個人サイトが載せていた非公式な情報であるに過ぎない――と、何かと謎の多い店ではある。なおCAPTAIN SANTAの生みの親であるジョイマークデザイン社は本社江東区亀戸。キャラクターのイメージに反し、チャッキチャキの江戸っ子。
"今週のオススメ"ということでアメリカンチーズバーガー¥650のドリンクセット¥800を。
上から説明すると、まずバンズの上にピクルスが串刺しに刺さっている。これは初パターン。甘〜いピクルス。次、バンズ――表面パリッと身はふんわり柔らか(どこぞの店の宣伝文句にあったっけ)で私のストライクゾーンど真ん中。「ビーフパティとの相性だけを考えたボントンキムラヤ特製のオリジナル……」と説明書きにあるのだけれど、またこの"ボントンキムラヤ特製"が何のコトだか、さっぱり分らない。
中身は……まずチーズ、次にパティ――みじん切り玉ネギ入り。扁平なパティ――というよりハンバーグに近いか。その下にトマト――このトマトが実に甘い。良いトマト使ってるのか、何かとの相性でそう感じるのか、とにかくこのバーガー全体から受ける印象は"甘い"(=私ノ好ミ)。さらにトマトの下にレタス……なのだが、顔を近付けるとほんのりヨモギのような香りが漂う。ご覧の通り色も普通のレタスよりずいぶん青々としている――調べたところグリーンリーフ(フリルレタス)かプリーツレタスのどちらかのようだ。ちなみにレタスはキク科(←薀蓄)。
締めは再びバンズ。内側に粒マスタード&マヨネーズが塗られている(上下とも)。ケチャップとマスタードは無し。お好みで使って……という感じでパックが付いてくる。ところがコレがケチャップ&マスタードの助けを借りずとも十分いいお味なのだ。後半やや単調に感じられたので、ココぞとばかりハインツのケチャップをかけてみるが、やっぱりかけない方が美味しかったりする。で、こんなナイスなバーガーがCAPTAIN SANTAオリジナルの包み紙に包(くる)まって出て来るワケだからして、まぁファンはたまらんでしょうな!
§ §
付け合せはポテトチップス。元気なダンスナンバーが賑やかに響く広い店内で、カリフォルニア……と言うか、あちらのTVドラマにいかにも出てきそうな"溜まり場"な雰囲気に浸りつつ。なお根本的に"業平=ハワイアン"なので、アボカドバーガー¥660もメニューに載っている。なにぶん"K"が"アレ"だったので、大きな期待を胸にぜひチャレンジしてみたい。
2004.8.11 Y.M