2024年02月21日

# 週プレてりやきバーガー徹底比較まとめ




 昨秋来「月見バーガーまとめ」「グラコロまとめ」とやって来ましたが、今度はテリヤキバーガーのまとめを行ってみます。きっかけは集英社『週刊プレイボーイ 2024年2月12日号 No.7』に掲載の"「てりやきマックバーガー」が400円になった今、バーガーチェーン6社の"てりやきバーガー"を徹底比較!"に私が参加したことでした。3日間で大手6社の都合8バーガーを食べて意見した次第ですが、その後より詳しい情報を当ブログで補足して来ました。そのまとめをやります。

 ■集英社 『週刊プレイボーイ 2024年2月12日号 No.7

 出版社: 集英社
 価格: 600円(税込)
 発売日: 2024年1月29日
 判型: A4判


 ■週プレNEWS
 「てりやきマックバーガー」が400円になった今、バーガーチェーン6社の"てりやきバーガー"を徹底比較!

§ §


今回の食べ比べで判明した事柄を以下に挙げておきます。まずは確実に判っている限りの"時系列"を……。

【各社のテリヤキバーガー発売年】

・1973年 モスバーガー
 ※日本のチェーン店で初めてテリヤキバーガーを開発
・1987年 ロッテリア
・1989年 マクドナルド
・1992年 フレッシュネスバーガー
・2007年 バーガーキング


 フレッシュネスの「テリヤキバーガー」は創業時からある6バーガーのひとつ。バーガーキングの「テリヤキワッパー」は2007年の再上陸時に"日本限定の新メニュー"として発売。ソースはこちら。ウェンディーズについては、2009年に撤退した段階で「てりやきバーガー」はメニューにありましたが、いつからやっていたかは不明。あと、今回は登場していないファーストキッチンについても時期不明なので、引き続き調査します。


 マクドナルドについてですが、「てりやきマックバーガー」はポークパティ。春の「てりたま」もポークパティです。他に「てりやきチキンフィレオ」というメニューがありますが、こちらはポークパティをチキンパティに置き換えただけで、あとのパーツは一切同じです。さてここでひとつ大きな問題。「ビーフ×テリヤキ」のバーガーメニューはマクドナルドにありや・なしや……。答えは「なし」です。マクドナルドのテリヤキバーガーは「ポーク」が基本です。


 地域を限定して販売したようなテストケースは除いて、"全国展開"したメニューの中で「ビーフパティにてりやきソース」をかけた例は、この25年間で唯一「グラン てりやき」たった一例のみ。「ダブルてりやきマックバーガー」とか「メガてりやき」とか、派生商品は多々ありますが、それらはすべてポークパティのメニューで、「ビーフ」はたったの一度きりという。

 ところが私、その「グラン てりやき」を偶然食べてまして(笑)。しかも悪くない評価を当時書いていたのですが、でも聞くところによると、グランシリーズの中で最も"出が悪かった"メニューだそうで、不人気により販売終了したと聞いてます。

§ §

 では、ここからは個別の情報や感想などを手短に……。


モスバーガーのテリヤキバーガー

……1973年登場の元祖テリヤキバーガー。パンチの強烈なテリヤキソースとそれを馴染ませる新鮮レタスのコンビネーション。モスのテリヤキはもう一品「テリヤキチキンバーガー」。こちらはまた別なテリヤキソースを使用。


ロッテリアのてりやきバーガー

……1987年登場。かつては濃厚なたまり醤油や三温糖、オイスターソースなどを隠し味に使っており(今は不明)、非常に"大人な味わい"。パティもバンズも良い出来。「マスタード」の使用は6社中唯一。


マクドナルドのてりやきマックバーガー

……1989年登場。開発者は米マクドナルド本社専属のフランス人シェフ。当初は「フレンチスタイルの」という売り出し方。ポークパティにしょうが味強めのソースで「豚の生姜焼き」的な唯一無二の味わい。


フレッシュネスバーガーのテリヤキバーガー

……1992年の創業時からあるメニューのひとつ。パティは牛豚合い挽き。生地に栗かぼちゃを練り込んだ「パンプキンバンズ」が大変個性的。豊富なレタスはモスバーガー的。全体にライトな作り。


バーガーキングのテリヤキワッパーJr.

……2007年の再上陸時に登場。テリヤキバーガーと言うより「ワッパーのテリヤキ味」と捉えた方が正しいか。味はマヨネーズに主導権。今回の6社の中では唯一生野菜3点が入ったバーガー。直火焼きならではの"コゲ味"の芳ばしさが特徴。


バーガーキングのスモーキーテリヤキバーガー

……ワッパーより低価格のメニューでポークパティを使用。但しマクドナルドほどのポーク感はナシ。バーガーキングのポークパティは他に「ハッシュ&BBQバーガー」など。

§ §

 同時期に併せて食べた、モスバーガーの「一頭買い 黒毛和牛バーガー 特製テリヤキソース〜ゆず胡椒風味〜」とマクドナルドの「チーズダブルてりやき」はここでは省略します。それぞれの記事をご覧下さい。そんなことをやっているうちに、もうすぐ「てりたま」の時期なんですね。早いもんで。また「てりたま」についても調べるかも知れません。ま、お楽しみに! ということで……。



# 2023年のグラコロまとめ
# 2023年の月見バーガーまとめ・豆知識編
# 2023年の月見バーガーまとめ・資料編
# 2023年の月見バーガーまとめ・実食編
# 集英社オンライン〜マクドナルドで“2つ”の特別扱いを受ける冬の定番バーガー「グラコロ」が30年前の発売当初から一切変わらないもの
# マクドナルドのグラコロに関する資料その2
# マクドナルドのグラコロに関する資料
# マクドナルドの七味香る 牛すき月見
# マクドナルドのチーズ月見
# マクドナルドの月見バーガー(再々食)

2024.2.21 Y.M
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2024年01月28日

# B.B.Q KIMURA [埼玉・航空公園] のオフセットスモーカー




 埼玉・航空公園のB.B.Q KIMURA(バーベキューキムラ)に行って来まして。お伝えしたいことが多々あるのですが、先も詰まってますので、とりあえず上げてゆきます……。

 去年、新たに導入した"噂の"オフセットスモーカーがこちらです。日本製です。かつて東京・麻布十番にあった「WHITE SMOKE」は店主ホワイトさんの故郷テキサスで"ピット"を造らせていましたが、バーベキューキムラの店主木村さんは日本国内で発注……。


 完全なる特注品です。確か高圧水素のタンクを造る工場に依頼したと言ってました。正確な寸法は聞いてませんが、全長5mはあると思います。


 人間が立つとこれぐらいですので。これの前に使っていたのはこちら、一番最初がこちらの筈なので、「わらしべ長者」的に出世していっている感があります。

 「オフセットスモーカー」とは一体何かということですが、こちらのページによると、「二段構造になっているスモーカーグリル。小型のグリルで炭を燃やし、大型グリルへ煙を流入してスモークにするという仕組みになっています」とのことですね。つまり、熱源と肉の調理場所が「別々」になっているということで。


 こちらが火を焚く"ファイヤーボックス"です。本場テキサスでは「くるみの木」などを薪にして使うそうですが、キムラではサクラの木プラス「木炭」などを使って温度調節しているとのこと。この木炭を使うのはキムラオリジナルのアイデアです。


 肉のカタマリを入れて調理する「クッキングチャンバー」とか「メインチャンバー」とか呼ばれる巨大な筒の方には上下2ヶ所ずつ計4ヶ所に温度計が付いてます。室内の上と下とで温度が違うので、それぞれに温度を計る必要があると。この温度計もまた「これでなくてはいけない」というピットマスター御用達の有名メーカーのものだそうで。


 あと煙突には蓋が付いていて、天候や気温・湿度などによって細かく排気の量を調整出来るという。そんな調整機能が随所に付いたスモーカーになってます。

 メインチャンバーの中はこんな感じです。ドーン! と大きな容積の中に豚リブ、牛リブがいくつも並ぶ大きさで。ここで毎度おなじみの"low and slow"=低温で長時間じ〜っくり火入れして、"ふつうの肉"をとびきりおいしく仕上げます。それがテキサススタイルの"barbecue"の神髄!

§ §

 では、自慢のスモーカーで調理した木村氏"入魂"のバーベキューをいよいよ味わいますか。長くなったので次の記事にて……。 (つづく)




# この日はB.B.Q KIMURA [埼玉・航空公園] へ
# B.B.Q KIMURA [埼玉・航空公園] のプルドポーク
# B.B.Q KIMURA [埼玉・航空公園] のプルドポークバーガー
# JAPAN BURGER CHAMPIONSHIP 2022:予選ラウンド 第二試合
# B.B.Q KIMURA [埼玉・航空公園] のステーキ&マッシュポテトサンド
# B.B.Q KIMURA [埼玉・航空公園] のダブルダブルバーガー
# B.B.Q KIMURA [埼玉・航空公園] の燻製ベーコンチーズバーガー
# 「食べログマガジン」――【じっくり食べたいハンバーガー】第21回「バーベキューキムラ」
# B.B.Q KIMURA [埼玉・航空公園] のチーズバーガー(再食)
【B.B.Q】ハンバーガー界のレジェンドにテキサスバーベキュー振舞ってみた!【後半】
【B.B.Q】ハンバーガー界のレジェンドにテキサスバーベキュー振舞ってみた!【前半】
# B.B.Q KIMURA [埼玉・航空公園] のTexasB.B.Qバーガー ※再アップ
# B.B.Q KIMURA [埼玉・航空公園] のリアルBBQバーガー
【最新情報】 GetNavi web「週末はハンバーガー」――第11回はB.B.Q KIMURA [埼玉・航空公園]
# B.B.Q KIMURA [埼玉・航空公園] のチーズバーガー
# APIOジムニーライフ/『ON THE STREET BURGER』更新――Vol.26 B.B.Q KIMURA [埼玉・航空公園]
# 『GARAGE BURGERS CAFE』更新――#37 B.B.Q KIMURA [埼玉・航空公園]
# 317 B.B.Q KIMURA [埼玉・航空公園]

― shop data ―
所在地: 埼玉県所沢市東新井町737-3 第3武井ビル101
     西武鉄道新宿線 航空公園駅歩16分 地図
URL: http://www.bbqkimura.com/
TEL: 04-2941-3681
オープン: 2013年6月9日
* 営業時間 *
月曜日: 11:00〜15:00(LO14:30)
火〜金: 11:00〜15:00(LO14:30), 17:00〜20:00(LO19:30)
土曜日: 11:00〜22:00(LO21:30)
日曜日: 11:00〜15:00(LO14:30), 17:00〜20:00(LO19:30)
定休日: なし(要確認)

2024.1.28 Y.M
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2024年01月16日

# 2024年のハンバーガー大予想・つづき




 前回の補足ですが、「シンプルでおいしいバーガー」を出すために、例えば、特別な良い肉を使わなくても、部位の組み合わせ次第でもっと安くておいしいパティが作れるとか。それも方法のひとつですね。

 バンズについても必要十分なレベル"以上の"、つまり「オーバースペック」なバンズを使っているケースが意外と多いように思われます。


 バンズが幅を利かせ過ぎると、中の具材・食材がバンズに「隠されてしまう」と言うか。「食われてしまう」と言うか。ブロック肉を一生懸命捌いて自家製パティを作った苦労が「すべてバンズに持って行かれてしまう」という。そのアンバランスを解消することもまた「シンプルでおいしいバーガー」を作るための方策のひとつです。

 どうも「良過ぎるバンズ」をパン屋に作らせている例が多いように思います。力が入り過ぎちゃってると言うか。頑張り過ぎと言うか。結果、肝心のバーガーの中身が目立って来ないという。そういうケースは意外と多いです。

§ §

 去年の予想の答え合わせを続けましょう。「スマッシュバーガー」は2023年に入ってますます注目されるようになりました。6月には『エル・グルメ』で特集を組むことも出来ました。今や全国各地から「スマッシュ始めました」という発信が聞こえて来ます。


 スマッシュは一時の流行りに終わらないと私は見ています。「理に適った調理法である」のが大きな理由です。シュプリームクロワッサンみたいな「形が面白い」とか「風変わりだ」とかいう理由で流行っているワケではないので。すごく合理的な理由がありますので、おそらく、ハンバーガーの「ジャンルのひとつ」として、ハンバーガー界の一角を形成してゆくものと思われます。

 流行りに乗じてスマッシュを始め、やがてフェードアウトしてゆく店も中にはあると思いますが、スマッシュバーガー自体はひとつのスタイルとして消えることも廃れることもなく、むしろしっかり浸透・定着するでしょう。これが私の見方です。

 あと、去年興味深かったのは「月見商戦」の盛り上がりですね――。


 2022年に「読売新聞」から、去年は「集英社オンライン」から「月見をどう思うか?」と2年続けて訊かれて、さすがに興味を持って調べた結果、「この盛り上がりはすごくいいぞ!」と思うようになりました。

 まとめ記事にも書きましたが、「月見バーガー」という名称は商標登録されていないので、誰もが自由に使うことが出来て、その結果、「オープンな競争の場」が生まれ、参戦する企業も年々増えているというのが実態です。その「自然発生的」な盛り上がりの感じがいいですね。すごく好感が持てます。

 食べる客の側も、各自銘々、勝手に比較やランキングなど始めて、中には「どれだけ話題になっているか」でランキングを付けているサイトもあったりして、バーガーを「出す側」も「出される側」も、双方ゆる〜く楽しんでいる感じが平和で微笑ましいです。そう、すごく「平和的」ですよね。


 各社示し合わせたワケでもなく、誰が号令したワケでも、場を用意したワケでも、大手メディアを引っ張って来たワケでもなく、裏もなければ表もなく、忖度も予定調和もなく、あるのはちょっとした茶目っ気とユーモアの精神。でも、「たまごを使うこと」という「お題」がはっきり決まっていて、まさに「理想的なコンテストだな」と、つくづく感心します。

 これは養殖物でなく「天然物」のコンテストですね。非常にオープン、かつ、世間を「正しく巻き込んだ」競技会に思います。「こういうのこそもっと流行れ!」と真剣に思ってます。

§ §

 ということなので、毎年出している"今年のラッキーバーガー"はズバリ「月見」です。大手も個人店も超えて、誰もが楽しく参加し、料理の腕を披露出来て、競い合える。そしてそれを自由に食べて味わって批評して、勝手にランキングも作れちゃう――そんなフェアでオープンで全国規模なバーガーの"祭典"は、唯一「月見バーガー」をおいて他にないのでは、と。今年の大ブレイクを今から期待しております! (おわり)



# 2024年のハンバーガー大予想
# 「食べやすいバーガー」から「食べていて気持ちいいバーガー」へ
# 2023年のハンバーガー大予想・つづき
# 2023年のハンバーガー大予想
# インフレとバーガーまとめ
# 2022年のハンバーガー大予想
# 「食べログマガジン」――〈食通が占う、2021流行る店〉2021年流行る店を食通が予想! 気になるテイクアウト専門ハンバーガー店
# 「食べログマガジン」――〈2020 食通が惚れた店〉食通に聞いた2020年のナンバーワン! 持ちやすくて食べやすい、機能美を感じるハンバーガー
# 2019年のバーガー大予想配信! ――以下のURLでご覧いただけます

2024.1.16 Y.M
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2024年01月15日

# 2024年のハンバーガー大予想




 去年のハンバーガー大予想は"3月"に出したんですね? それはいい加減過ぎます。失礼しました。それから10ヶ月後に発表する今年2024年の大予想ですが、去年の予想が当たっているかどうかの"振り返り"をしつつ進めてゆきましょう……あ、去年は興に乗って"3本"も書いたんですね? 今年はどうなりますやら……。

 # 2023年のハンバーガー大予想
 # 2023年のハンバーガー大予想・つづき
 # 「食べやすいバーガー」から「食べていて気持ちいいバーガー」へ

§ §

 2023年の予想についての結論……去年の3月からさほど時間が経っていないので、当たりはずれが明確になるところまでは「まだ行っていない」というのが正直なところです。特に去年は景気とか経済とか、簡単には決しづらい内容を多く取り上げましたので。


 物価については「11月は鈍化」というニュースも上がって来てます。上昇はしているが、伸び率は落ちて来ているという。ただ、各店それなりに値上げしているのは事実で、気が付けば「結構上がったなぁ〜」というのが実感です。マクドナルドが全メニューの3分の1の商品を値上げするというニュースもつい先週末にありました。

 専門店ではチーズバーガーが1,000円台後半だったり。もうちょい乗せるとほぼ2,000円。スペシャルなものは3,000円に届こうかという。バーガー好きな人はそこまで気にしないと思いますが、「"グルメバーガー"にこれからチャレンジしよう!」という人にとっては、ちょっとビックリする値段かも知れません。


 豪華なバーガー・高いバーガーの値段はこれが現状のほぼ「上限」だと思います。それはバーガー好きの財布の紐の堅さ・緩さまで含めての「上限」です。そこの感覚は動かし難い。となると、残されているのは「安い方」。やるべきは、メニューの中で一番安いバーガーを「いかにおいしく出すか」。そこに注力すべきと私は思います。

 昨秋、大手バーガー2社の新商品発表会に参加したところ、2社ともほぼ同じことを言ってました……。

・ニーズは高い商品と安い商品とに「二極化」している
だから、
・高付加価値な商品と安価な商品の「二刀流」で行きたい



 意訳するとそんな感じです。そのあらわれが、モスバーガーの「一頭買い 黒毛和牛バーガー」であり、ウェンディーズの「トリュフ&マッシュルームメルトバーガーダブル」であるワケです。大手は既にかつ具体的に動いてます。高付加価値な商品開発に動いてます。言い換えれば、大手にとってこのインフレ状況は、今まで手が出しづらかった「高額商品にチャレンジできる好機」であるとも言えるワケです。

 モスもウェンディーズも、さらにシェイクシャックも「ここぞ」とばかりにトリュフを使って来ました。ウェンディーズは「インバウンド(外国人観光客)をターゲットにした贅沢な商品を考えた」とその理由を説明しています。海外から見れば日本の食べ物は安いですから。「ちょっと高いかな?」と思うものでも「なお安かったり」しますので。


 大手は動いてます。個人店も負けてはいられません。値段が高い方のバーガーについては「好きな人は」ある程度付いて来てくれると思います。だから「好きな人を」満足させる高額バーガーは出すべき。出し続けるべき。もっと高額にしてもよいと思います(3,000円までを目途に)。そしてそれ以上に大事なのは安い方のバーガーへの対応・対策です。ここで取るべきは、いかに価格を抑えるか"ではなく"、いかに「シンプルでおいしいバーガーを出すか」という積極的な攻めの姿勢に思います。


 シンプルなバーガーのおいしさを全身全霊込めて表現する。一生懸命伝える。さらに磨きをかける――そっちの努力と研究に注力すべきですね。「おいしいものを安く出します〜」という低姿勢な発想ではなく、「シンプルなバーガーこそおいしいんだ!」という強い信念。確信。それらを全面に押し出し、自信をもって売り込んで、お客さんの心と胃袋を掴んでゆく。取り込んでゆく――いま求められるのはそんな姿勢です。


 メニューに載っていないようなシンプルな食べ方「こそ」むしろおいしいことは、"まかない"のバーガーなどを通じて店の内々では実証済み、周知の事実と思います。今こそ、そのリアルなおいしさをお客さんと共有し合うべき時です。そしてそのおいしさにますます磨きをかけ、「強くたくましいおいしさ」へと、もっともっと鍛え上げてゆくべき時が……今でしょ!

§ §

 「高いバーガーも大事だが、安いバーガーもそれ以上に大事」という話をして来ました。去年2023年の大予想と言っていることは一緒です。追求すべきは「シンプル」。ですが、景気の動向により、状況が差し迫って来ました。バーガーに乗せる"上モノ"の豪華さや奇抜さだけではいよいよ通じなくなって来た。今はそんな状況に思います。ちゃんと「中身のあるもの」を。客はそこをよく見てます。その眼鏡に適う高額商品と定番商品の「どっちも大事」「どっちも注力すべき」……そのタイミングが「今」だということで。 (つづく)



# 「食べやすいバーガー」から「食べていて気持ちいいバーガー」へ
# 2023年のハンバーガー大予想・つづき
# 2023年のハンバーガー大予想
# インフレとバーガーまとめ
# 2022年のハンバーガー大予想
# 「食べログマガジン」――〈食通が占う、2021流行る店〉2021年流行る店を食通が予想! 気になるテイクアウト専門ハンバーガー店
# 「食べログマガジン」――〈2020 食通が惚れた店〉食通に聞いた2020年のナンバーワン! 持ちやすくて食べやすい、機能美を感じるハンバーガー
# 2019年のバーガー大予想配信! ――以下のURLでご覧いただけます

2024.1.15 Y.M
posted by ハンバーガーストリート at 21:00| その他 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2024年01月13日

# 2023年最も印象に残ったバーガー5つ




 お待たせしました。「2023年の月見バーガーまとめ」「グラコロまとめ」と来て、今年もようやく発表です……2023年最も印象に残ったバーガー5つ。

 去年アップした記事の総数は「259」。そのうち、食べたハンバーガーに関する記事は「149」ありました。1記事の中で複数個食べていたり、食べても記事にしていないバーガーがあったりするので、「週3バーガー×年51週」のペースは大体守られてますね。その全149の中から特に印象に残ったバーガー5つを発表しますが、その前に「Burger of the Year」というのを毎年出しているので、まずはそちらから……。


■Burger of the Year 2023
 # フレッシュネスバーガー1号店「富ヶ谷店」リニューアルオープン!

……フレッシュネスバーガーがオープンしたのは1992年12月14日。だから30周年の本当の記念日は"2022年"の同月同日なワケですが、フレッシュネスは去年1年かけて全部で30に及ぶさまざまな30周年記念企画にチャレンジして来ました。それを締めくくる第"31番目"の記念事業が、この1号店のリニューアルです。

 渋谷区富ヶ谷にあるフレッシュネスバーガー1号店は今も現役で営業中の"店舗"です。30年前と全く同じ場所・同じ建物で同じように営業を続けています。と同時に、コーヒーの紙コップなどに描かれていることからもわかるように、ブランドの精神的"中枢"でもあり続けています。つまり「シンボル」です。そして「聖地」です。その聖地=1号店を今も大事にし、きれいに"お化粧直し"した上で、今後も変わらず続けてゆく「決意」を示した。その姿に「グッ」と来ました。


 30年そのままはなかなか出来ることじゃないですよ。特に企業においては。1号店が現存しないチェーン店など無数にありますので。しかも、30年の間に何度も経営が変わってます。創業者の手から離れて久しいブランドなワケですが、それでも、創業当時の精神・意義・コンセプトを今も大事にしているという。その「あらわれ」ですね。富ヶ谷1号店の変わらぬ姿は。

 1992年に誕生したフレッシュネスバーガーという「手づくりハンバーガー店」の歴史的な位置付けは、マクドナルドに代表される大量生産・大量消費なバーガーへの"カウンター"であり、のちに"グルメバーガー"と呼ばれるバーガー専門店の隆盛・発展へと続く「分岐点」のひとつであるように、最近私は考えるようになりました。知れば知るほど味わい深いバーガーチェーンです。大事にして行きたいですね――という思いも込めて。


■2023年最も印象に残ったバーガーその1
 # HENRY'S BURGER [代官山] × R-S [千葉・松戸] の和牛Smash'n REAL

……これを食べたのは2023年の正月明けの催事でした。西武池袋本店でおこなわれた「新春味の逸品会」に東京・代官山のHENRY'S BURGER(ヘンリーズバーガー)と千葉・松戸のR-S(アールズ)がコラボして出店。「ヘンリーズのパーツにアールズの味付け」というコンビネーションで作られたバーガーが新年早々いきなり美味! 単においしいだけでなく「サクーッ!」と食べやすい、その食べ心地のよさ。両店の奇跡的な相性の好さから生まれた名作です!

 屋上まで持って上がる間に潰れてしまったので(↑の写真)、記事冒頭のサムネ画像には広島そごうで開催された「そごうパンフェスタ」の際の写真を使いました。この広島出店時のバンズは池袋の時とは違うバンズでした。やはり「馬場FLAT」のバンズの方が百倍おいしいですね。だから"よりベストコンディション"なのは都内の催事に出る時のバーガーかな? 今後もずっと続けて欲しいコラボレーションです。


■2023年最も印象に残ったバーガーその2
 # CENTRAL BURGER SHOP [横浜・石川町] のクラシックチーズバーガー TOPPING オニオン、マッシュルーム

……2020年に「Mikkeller Kanda」が登場して以来、日本でも徐々にスマッシュバーガーが知られるようになって、今年の「最も印象に残った……」も5バーガー中2つまでがスマッシュバーガーに。スマッシュの勢いは確実に増しています。

 首都圏屈指のスマッシュバーガー専門店が作るこのバーガーは塩気オンリーの集合体。「ハンバーガーの妖精」と店で崇められる中南米系のある一見客が注文した組み合わせで、"ぺったんこ"にスマッシュした65gパティ2枚×レッドチェダー2枚に「炒めたオニオンとマッシュルーム」のトッピングは、すなわち「塩気の上に塩気」を足すことに他ならず。こ〜れはおいしい! わっかりやすくて食べやすい、単純明快なおいしさ。「甘々なシェイク」と合わせると途端に堪らぬ中毒性が発動。「小難しくないところ」がバーガーとしての一番の魅力!


■2023年最も印象に残ったバーガーその3
 # BARBACOA [六本木] のホットブラジリアンロデオバーガー

……毎夏恒例「六本木グルメバーガーグランプリ」からの一品。単純明快なおいしさの「37 Steakhouse & Bar」のバーガーとちょっと悩みましたが、手の込んだこちらにしました。

 パティの上にショートリブ、ベーコン、スモークチーズ、チリコンカン、サルサ、サウザンソース、ピクルス等々。「乗せ過ぎかな?」と思いきや、ごちゃつかず、みごとに制御されているという。その安定感の源はUSアンガスのイチボに和牛を合わせた180gパティの確かな仕事ぶり。本職のバーガー屋"でないのに"非常に優秀で的確なパティを使ってます。一方、コステーラ・デ・ボイ(ショートリブ)は本職の味。まぁ〜やわらかくてジューシー! "ヤバい"おいしさ! お祭りにふさわしい賑やかさとハンバーガーとしての確かなおいしさ。その「同居」のさせ方が素晴らしくもみごとな一品!


■2023年最も印象に残ったバーガーその4
 # CRUZ BURGERS [四ツ谷] のテリヤキベーコンフライドエッグ&ハラペーニョ

……エッグバーガーがあまり好きでなかった私の嗜好と偏見をみごと覆した一品。『ON THE ROAD MAGAZINE』にも書いた通り、私の中ではエッグバーガー界の最高峰。とりあえずの"暫定首位"はこの「CRUZ」です。

 多量のピュアオリーブオイルで卵を徹底的に「揚げ焼き」しています。これが効果覿面! エッグの風味プンプン! 実に芳ばしく、コク深く、実際のエッグ"以上のエッグ味"を発揮することにみごと成功。別にこの組み合わせのバーガーでなくても、もうちょいシンプルな「ベーコン・フライドエッグ」でも"イヤ"というほどのエッグ味が堪能出来る筈です。トッピングの内容より店主野本さんのエッグに懸ける「並々ならぬ思い」の方が重要なので。他のどの店よりも「エッグバーガー」に重きを置く名店!


■2023年最も印象に残ったバーガーその5
 # ウェンディーズ・ファーストキッチンの月見C.B.P.チキンフィレバーガー

……そして2020年以来の大手チェーンからの選出です。フライドチキンを挟んでいるので"ハンバーガー"ではありませんが、これもお〜いしかった〜!

 「セントラル……」のバーガーと同じ、いい〜塩気の上にさらにいい〜塩気を重ねた系。ベーコンにスライスチーズとチーズソース、ハッシュポテト、さらに100gオーバーの胸肉のフライドチキンが加わって生まれるキョーレツな"スナック味"! 特にフライドチキンとベーコンの組み合わせは必殺! よくもこんな"guilty"な食べ物を考えたなという一品。単純に食べてておいしいヤツ。これぐらい"深い考え抜きに"楽しめるヤツが気楽でいいですね。ぜひまた今年も出して欲しいです。

§ §

 という5選でした。去年よりも文字数増量で書いてます。あと残すところは「大予想」ですね。続けて参りましょう……。 (つづく)

# 2022年最も印象に残ったバーガー5つ
# 2021年最も印象に残ったバーガー5つ
# 2021年下半期・最も印象に残ったバーガー6つ
# 2021年上半期・最も印象に残ったバーガー6つ
# 2020年最も印象に残ったバーガー5つ
# 2019年最も印象に残ったバーガー5つ
# 2018年最も印象に残ったバーガー5つ
# 2017年最も印象に残ったバーガー5つ
# ベストバーガーショップ'07
# ベストバーガーショップ'06


2024.1.13 Y.M
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2024年01月10日

# 2023年のグラコロまとめ




 今度はグラコロ編です。「2023年の月見バーガーまとめ」に続いて、2023年のグラコロもまとめておきます。月見と同様、「集英社オンライン」の記事に協力しています。

 ■集英社オンライン
 マクドナルドで“2つ”の特別扱いを受ける冬の定番バーガー「グラコロ」が30年前の発売当初から一切変わらないもの

§ §

 本家マクドナルドの「グラコロ」、よく似た名前のコメダの「グラクロ」、さらにロッテリアも同時期に「えびグラタンバーガー」を出してます。その辺を並べてみました。価格は単品・税込です。

【2023年 各社の"グラコロ的"商品】

■マクドナルド
期間:2023年11月29日(水)〜2024年1月上旬(予定)
   ※「シャカシャカポテト」は12月6日(水)〜
商品:グラコロ 420円〜
   濃厚ビーフハヤシグラコロ 480円〜
   シャカシャカポテト レッド&ブラック ダブルペッパー ポテト単品+40円〜

■ロッテリア
期間:2023年11月16日(木)〜2024年1月中旬
   ※「デミグラチーズ……」は〜12月中旬
商品:えびグラタンバーガー 490円(税込)
   絶品海老グラタンバーガー 570円(税込)
   デミグラチーズ 絶品チーズバーガー 550円(税込)
   ふるポテ(コーンポタージュ風味) 330円(税込)

■コメダ珈琲店
期間:2023年11月29日(水)〜2024年1月下旬(予定)
商品:グラクロ 650円〜720円(税込)


 ザッとした情報を挙げると、「マクドナルド」は去年2023年がグラコロ30周年。「コメダ」のグラクロは2018年スタート。「ロッテリア」はどうやら去年が初めての"えびグラタン"発売のようです。実際に食べたものを見てゆきましょう……。


マクドナルドのグラコロ

……2009年以来14年ぶりに食べましたが、まぁ〜おいしかった! 衣の「カリカリ」と蒸しバンズの「ふんわり」のコンビネーション! 細部まですごくよく出来たコロッケパン。


マクドナルドの濃厚ビーフハヤシグラコロ

……プレーンな「グラコロ」の時点で既に完成されているので、ビーフハヤシとチーズソースを加えても、さほど効果的に感じられず。二度食べましたが、どうもスッキリしない印象。


ロッテリアのえびグラタンバーガー

……ロッテリアはこれしか食べられず。得意の「えび」入りのグラコロ。しかし、この小ぶりな直径の中に、コロッケ、デミグラスソース、チェダーチーズ、キャベツは「要素が多過ぎる」印象。


コメダ珈琲店 のグラクロ

……単純なおいしさ。ゆえにコメダおなじみの"ビッグサイズ"はむしろ有り難く。付属のタバスコが意外な大活躍。グラタンの「味変」に抜群の効果を発揮。

 という感じでした。「グラコロ」の420円は高いと言えば高いですが、でも、町のパン屋のコロッケパンと違って「出来立て」の「アツアツ」だし、ラップやフィルムで包装されていないので、つまり「コンディションが好い」ですね。冷めてもいなければ、時間が経って「ふやけて」も、水分が抜けてもいないという。その質の高さが何よりの魅力でしょう。

 マクドナルドの「グラコロ」については、以下の2つの記事で基礎的な情報をまとめています。

 # マクドナルドのグラコロに関する資料
 # マクドナルドのグラコロに関する資料その2



 マクドナルドは2023年がグラコロ30周年。初登場は1993年。ですが、初回は4月の販売でした。現在のような「12月〜1月上旬」の販売時期に落ち着いたのは2016年ごろから。発売30周年ですが、少なくとも2010年は販売してません。朝マックでの販売が始まったのは2017年から。今のような、ちょっとセンチメンタルなCMになったのは2019年から。「グラコロのうた」もすっかりミディアムバラードに変わりました。


 あとは「2023年の月見バーガーまとめ・豆知識編」にも書いたように、グラコロは右肩に「R」の登録商標マークが付いてます。だから、マークの付かない「月見バーガー」と違って、他社が勝手に「グラコロ」を使うことが出来ない。ゆえにコメダ珈琲店はグラ「クロ」と言っているワケで。それでも各社「一文字変えてでも」便乗し、お付き合いしてくれているワケで、捉えようによっては、まぁ、「有り難い話」と言えなくもないですね。


 そんなことで、最近の私はあからさまな便乗やパクリも「ちょっと面白いかな」と思えるようになって来ました。アイデアを「盗まれる側の社会的地位が盤石・不動であること」が大前提ですが、それらが脅かされない範囲において、マーケットが活況を呈することは、盗まれた「本家」にとっても売り上げ的・宣伝効果的なメリットがあるんじゃなかろうと……そのように考えます。つまり、「騒ぎは大きければ大きいほどよい」という考え方ですね。一人で盛り上がるより「みんなで」盛り上がった方が……ということで。

§ §

 そうしたことも踏まえた上で、いよいよ次は「2023年最も印象に残ったバーガー」に進みます……。 (つづく)




# 2023年の月見バーガーまとめ・豆知識編
# 2023年の月見バーガーまとめ・資料編
# 2023年の月見バーガーまとめ・実食編
# 集英社オンライン〜マクドナルドで“2つ”の特別扱いを受ける冬の定番バーガー「グラコロ」が30年前の発売当初から一切変わらないもの
# マクドナルドのグラコロに関する資料その2
# マクドナルドのグラコロに関する資料
# マクドナルドの七味香る 牛すき月見
# マクドナルドのチーズ月見
# マクドナルドの月見バーガー(再々食)

2024.1.10 Y.M
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2024年01月08日

# 2023年の月見バーガーまとめ・豆知識編




 2023年の月見バーガーまとめのラスト3本目です。「実食編」「資料編」に続いて、去年取材して判明したことをまとめておきます。

§ §

≪知識その1≫……まずは前回からの流れで、各社「たまごをどう調理しているか」について並べてみましょう。以下↓テーマを単純化してみました……。

【卵を焼いているor焼いていない問題】

■マクドナルド
・店内で焼いている
■モスバーガー
・焼いていない ※たまご加工品使用
■ロッテリア
・焼いていない ※たまご加工品使用
■ウェンディーズ・ファーストキッチン
・店内で焼いている
■ファーストキッチン
・店内で焼いている
■ケンタッキーフライドチキン
・焼いていない ※たまご加工品使用
■コメダ珈琲店
・焼いていない ※たまご加工品使用


 と言うことで「3対4」で焼いていない方が多数派です。どっちが良い・悪いでなく「目指すところ」が違うということですね。もう少し具体的に「黄身がどんな状態か」で見てみましょう……。

【2023年の月見バーガー 各社の"黄身"の状態】

■マクドナルド
・やや固め ※片面焼き ※でも黄身は崩している
■モスバーガー
・とろり半熟状態 ※たまご加工品
■ロッテリア
・とろり半熟状態 ※たまご加工品
■ウェンディーズ・ファーストキッチン
・やや固め ※両面焼き
■ファーストキッチン
・やや固め ※両面焼き
■ケンタッキーフライドチキン
・とろり半熟状態 ※たまご加工品
■コメダ珈琲店
・とろり半熟状態 ※たまご加工品


 という感じになりますか。「モスバーガー」「ロッテリア」「KFC」「コメダ」のエッグは半熟風の"たまご加工品"です。冷凍食材を店で解凍・加熱して使って(いると思われ)ます。


≪知識その2≫……他店に先駆けて「半熟タマゴ」を導入したのはロッテリア。2005年の「半熟たまごのてりやきバーガー」以来20年近くの歴史があるので、「半熟の元祖はロッテリア」という認識でよいと思います。一方で「マクドナルド」「ウェンディーズ」「ファーストキッチン」は鉄板の上に油を引き、卵を割り入れて、加熱し……という調理を「店内で」やっています。


≪知識その3≫……特にマクドナルドにそのイメージはないかも知れません。あのホッケーのパックみたいな形のエッグが「工場から送られて来るのかな?」なんて思ってたかも知れませんが、違います。その辺り、日本マクドナルドがこちらのページでしっかり情報発信しています。その「EGG POINT 4」のところに"エッグクッカー"の写真が載ってますね……あ、動画もあった!

 ■マック謎とき探検隊 第二話「まんまる卵のナゾを追え!」

 この「ビッグマップ」というページを読むと、マクドナルドがたまごの「何に気を付けているのか」がよくわかります。つまり、「衛生面」を気にしているので"半熟にしない"との考えのようで。


 さて問題は、マクドナルドのたまごの"焼き方"です。「お店で一つずつ蒸し焼きしている」と言っている通り、どうも「フライドエッグ」ともビミョーに呼びづらい調理法なのかなという……。

 マクドナルドは「basted egg(ベイステッドエッグ)」だと、ある人から情報いただきました。途中でお湯を注いで「蒸し焼き」にするのだと。こちらのページには"basted egg"は「熱した油を白身にかけてしっかり炒める」のだとありますが、油でなく「お湯」で蒸らすのがマクドナルドの調理法。だから、四ツ谷の「CRUZ」のような多量の油でカリカリに揚げ焼きする感じとは違い、もっと「ぷるぷる」な仕上がりですね。

 そんなことで、これまでマクドナルドのエッグは「フライド」に括って来ましたが、今年からは「蒸し焼き(ベイステッド)」に分類しようと思います。なお、マクドナルドは「片面焼き」です。途中で引っ繰り返しません。油を塗布した鉄板で焼く点は「フライド」と一緒です。


≪知識その4≫……一方、「ウェンディーズ」と「ファーストキッチン」は蒸し焼きにはせず、油を引いた鉄板で「両面焼き」にしています。こちらは「フライドエッグ」でよいでしょう。ファーストキッチンについては「たまごを焼き続けて45年」です。全国規模のチェーンで初めてフライドエッグのバーガーをメニュー化したのはファーストキッチン。それを「月見バーガー」と呼んだのはマクドナルドが最初ですが(1991年)、「ベーコンエッグバーガー」は1977年の創業以来、ファーストキッチンがずーっと続けているメニューです。その点はもっと注目されてよいと思います。


≪知識その5≫……ウェンディーズは2022年から「月見」を始めましたが、実は米本国のウェンディーズにエッグを使ったバーガーメニューはありません。こちらが本国のメニューですが、ベーコンかチーズばっかりで、確かにエッグは無いです。"Breakfast Combos"を見ると出て来ますが、でも、それらはハンバーガーではありません。"また別の食べ物"というのが彼らの認識で。と言うことで、日本のウェンディーズは月見バーガー発売に当たり、各店にエッグ専用の鉄板を"新規に"導入したと、風の噂に聞いております。


≪知識その6≫……あとは本家「月見バーガー」の"本来の姿"……。こちらのページなどを参考にすると、「オーロラソースが入ったベーコンエッグバーガー、野菜なし」が"狭義の月見バーガー"のようです。だからテリヤキソースを使ったエッグバーガーは、マクドナルド的には「春のてりたまだよ」ということになりますね。つまり現在、"広めのストライクゾーン"で月見戦争は過熱しています。

≪知識その7≫……では、「なぜ月見バーガーがこれだけの広がりと盛り上がりを見せているのか」というのを最後に。


 これはシンプルで、「グラコロ」のリリースを見ると、右肩に「R」の登録商標マークが付いてますが、「月見バーガー」には何も付いてません。それです。月見バーガーなる名称が商標登録されていないことが、結果として、他社も自由に参加出来る「オープンな競争の場」を生むことになった……ということでしょう。すごく良いことに思います。これからもおおらか&ゆるやかに盛り上がって行って欲しいです。個人のバーガー専門店もどんどん便乗して欲しいなと思ってます。以上まとめると……。

●2023年時点では「とろり半熟」派が優勢
●半熟の元祖はロッテリア
●マクドナルドは店内でたまごを蒸し焼きにしている
●ファーストキッチンはたまごを焼き続けて45年
●米国ではハンバーガーにエッグはあまり乗せない
●本来の月見バーガーはベーコンエッグバーガー、野菜なし
●マクドナルドは「月見バーガー」を商標登録していない
⇒オープンエントリーなバトルが実現しているのはそのおかげ

§ §

 長くなりましたが、去年の秋に調査して判ったことはこんなところです。今秋の盛り上がりを期待します。「月見」は年に一回、ひとつのテーマで各社が自由に競い合える画期的な場だと思います。大いに盛り上がれ、今年の月見! (おわり)



# 2023年の月見バーガーまとめ・資料編
# 2023年の月見バーガーまとめ・実食編
# 集英社オンライン〜マクドナルドで“2つ”の特別扱いを受ける冬の定番バーガー「グラコロ」が30年前の発売当初から一切変わらないもの
# マクドナルドのグラコロに関する資料その2
# マクドナルドのグラコロに関する資料
# マクドナルドの七味香る 牛すき月見
# マクドナルドのチーズ月見
# マクドナルドの月見バーガー(再々食)

2024.1.8 Y.M
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2024年01月07日

# 2023年の月見バーガーまとめ・資料編




 実食編に続いて、去年2023年の月見バーガーの"今さらながら"のまとめ、資料編です。まずは「集英社オンライン」にも載った大手7社の月見商品の販売状況を押さえておきましょう。

【2023年 各社の月見バーガー】

■マクドナルド
期間:2023年9月6日(水)〜10月下旬予定
   ※「月見パイ」「月見マックシェイク」は〜10月中旬予定
商品:月見バーガー 420円〜
   チーズ月見 450円〜
   七味香る 牛すき月見 520円〜
   月見マフィン 380円〜
   月見パイ 180円〜
   月見 マックシェイク 長野県産シャインマスカット 190円〜
   柚子胡椒マヨソース ※チキンマックナゲットに付属

■モスバーガー
期間:2023年9月13日〜11月中旬
商品:月見フォカッチャ 580円
   バーベキューフォカッチャ 510円

■ロッテリア
期間:2023年9月7日(木)〜10月中旬
商品:半熟月見 和風絶品チーズバーガー 570円
   半熟月見 和風エビバーガー 550円
   半熟月見 和風てりやきバーガー 490円
   半熟月見 旨辛絶品チーズバーガー 590円

■ウェンディーズ・ファーストキッチン
期間:2023年9月7日(木)〜 ※11月末まで
商品:月見C.B.P.バーガー 970円
   月見C.B.P.チキンフィレバーガー 870円
   Jr.月見C.B.P.バーガー 700円

■ファーストキッチン
期間:2023年9月7日(木)〜 ※11月末まで
商品:月見もっちバーガー 870円
   月見もっちチキン竜田バーガー 740円
   もっちバーガー 770円
   もっちチキン竜田バーガー 640円

■ケンタッキーフライドチキン
期間:2023年8月30日(水)〜
   ※数量限定、なくなり次第販売終了
商品:とろ〜り月見チーズフィレバーガー 490円
   とろ〜り月見チーズ和風カツバーガー 490円
   とろ〜り月見ツイスター 460円
   エッグタルト 290円

■コメダ珈琲店
期間:2023年9月6日(水)〜2023年10月下旬頃まで
   ※「シロノワール」「クロネージュ」は10月初旬頃まで
   ※数量限定のため、無くなり次第終了
商品:お月見フルムーンバーガー 750円〜820円
   お月見シロノワール パンプキン 780円〜840円
   お月見クロネージュ パンプキン 680円〜740円
   お月見ジェリコ マロンショコラ 640円〜880円
   お月見オーレ マロンショコラ 590円〜830円


価格は単品の税込価格です。以上からわかることは……。

●「月見」と名の付く商品を最も多く出したのはマクドナルドの「6」
●次に多いのはコメダの「5」
●但しコメダは「お」を付けて「お月見」と称している
●最も早く売り出したのはKFCの8月30日
●最も遅くまで売っていたのはウェンディーズとFKの11月末
●マクドナルドの月見バーガーは1991年初登場
●KFCの月見はどうやら2013年から ※私調べ
●ロッテリアはどうやら2015年から ※私調べ
●モス、ウェンディーズ、コメダは2022年から
●FKは2023年から
●ウェンディーズがポテトを月に見立てた新たな「月見」を定義
●FKが丸餅を月に見立てた新たな「月見」を定義
●「半熟」「とろ〜り」系は7社中4社



 といったところでしょうか。コメダの「お月見」シリーズ5品のうち、2品はスイーツ、2品はドリンクですが、派生商品が多いと賑やかでよいですね。最後の項目の"「半熟」「とろ〜り」系は7社中4社"についてですが、「たまご」の調理の仕方が各社それぞれ違います。その辺り「どう表現しているか」を公式情報から読み取ってみましょう。

【2023年の月見バーガー 各社の"たまご"の表現】

■マクドナルド
・お店で一つずつ蒸し焼きしている国産たまご
■モスバーガー
・半熟風たまご ※ 当社オリジナルのたまご加工品です。
■ロッテリア
・とろっとした黄身が特長のロッテリアオリジナル「半熟タマゴ」
■ウェンディーズ・ファーストキッチン
<説明なし>
■ファーストキッチン
・お店で丁寧に焼き上げたたまご
■ケンタッキーフライドチキン
・バーガー⇒目玉焼き風オムレツ
・ツイスター⇒“とろ〜り”とした半熟風のたまご
 ※「たまご」はたまご加工品です。
■コメダ珈琲店
・満月のように丸いエッグオムレツ
 ※本商品に使用しているエッグオムレツは加工品です。



 という感じです。「焼いてる」と言っている店と「加工品です」と言ってる店とに大別されます。ウェンディーズだけ"たまご"に関する説明が一字もありませんが、でも、ちゃんとフライドエッグは入ってますので(↑写真)。気になるのはKFC。ツイスターの方には「加工品です」と注意書きがありますが、バーガーに入る「目玉焼き風オムレツ」の方には同様の注釈はなくて、と言うことは、"加工品ではない"ということなのか否か……と、ちょっと考えてしまいます。

 "たまご"を「どう調理しているか」については次回の記事でまとめますので。記事2本で終わらなかった……3本目に突入します。


 それでちょっと驚かされたのは、ウェンディーズの「ハッシュポテト」とFKの「丸餅」です。だいぶ以前にもそんなこと書きましたが、「月見」と言うと「生卵を落としたかけそば。卵黄を満月に見立てていう(「デジタル大辞泉」)」、つまり「月見そば」的な発想でいたワケですが、そこへFKは「餅」を持って来たという……。

 そうなると、卵の黄身なんかじゃなくて、「お団子」をお供えするのが本来の正しい「月見」の風習ではないかという……そんな説も急浮上して来て、このFKのアプローチには「ハッ!」とさせられるものがありました。

§ §

 そんなところでしょうか。いろいろ「気づき」がありましたが、だいぶ長くなったので、もうちょっと細かい話は次に回します。 (つづく)




# 2023年の月見バーガーまとめ・実食編
# 集英社オンライン〜マクドナルドで“2つ”の特別扱いを受ける冬の定番バーガー「グラコロ」が30年前の発売当初から一切変わらないもの
# マクドナルドのグラコロに関する資料その2
# マクドナルドのグラコロに関する資料
# マクドナルドの七味香る 牛すき月見
# マクドナルドのチーズ月見
# マクドナルドの月見バーガー(再々食)

2024.1.7 Y.M
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2024年01月05日

# 2023年の月見バーガーまとめ・実食編




 「もっちバーガー」の話題が出たところで、"今さら感100%超"ですが、去年2023年の月見バーガーについてまとめます。今秋の月見バーガー考察にも役立つと思いますので。

 長くなるので「実食編」と「資料編」の二編に分けてアップします。まずは「実食編」から――。

§ §

 私が協力した「集英社オンライン」の記事には全部で7社の月見商品が登場します……「マクドナルド」「モスバーガー」「ロッテリア」「ウェンディーズ・ファーストキッチン」「ファーストキッチン」と「ケンタッキーフライドチキン」「コメダ珈琲店」の計7社です。記事ではライターの「文月」さんがこの7社の食べ比べをしています。

 ■集英社オンライン
 〈月見バーガー断面徹底比較〉今年は“半熟”がトレンドか? 2023月見商品8チェーン食べ比べ。ハンバーガー評論家が来年以降の月見戦争を大胆予想も


 一方、私も独自に食べたのですが、いくつか食べ損ねまして、残念ながら全社網羅することが出来ませんでした。以下に食べた分だけ挙げてゆきます……。


マクドナルドの月見バーガー

……本家・月見バーガーは1991年初登場。「オーロラソース(トマトクリーミーソース)がかかったベーコンエッグバーガー、野菜なし」がその正体。全体に味わいおだやか。「どぎつさ」のない平和なバーガー。やや喉に詰まる。


マクドナルドのチーズ月見

……チーズが入った分、塩気が増。


マクドナルドの七味香る 牛すき月見

……この商品のみ蒸しバンズ。このバンズが大変よし。牛すき風の味付け"なし"で食べたい。


モスバーガーの月見フォカッチャ

……モスの月見は2022年から。人気のフォカッチャサンドに「半熟風たまご」を乗せたものだが、BBQソースの味の強さに対して、この量のたまごでは大して効果なし。


モスバーガーの月見テリヤキバーガー

……初登場時の2022年はリリースがあったが、2023年は何の知らせもないまま、次の期間限定商品との"間をつなぐ"かのようにひっそりと販売。やはりソースが強烈。


ウェンディーズ・ファーストキッチンの月見C.B.P.バーガー

……ウェンディーズも2022年より月見開始。月に見立てたハッシュポテトが入ったチーズベーコンポテト&エッグバーガー。エッグは店内でフライド。実にイイ〜感じの塩気具合。


ウェンディーズ・ファーストキッチンの月見C.B.P.チキンフィレバーガー

……上記の"鶏"版。ビーフパティがフライドチキンに置き換わった分、塩気が増して、さらにイイ〜感じの塩加減!




ファーストキッチンの月見もっちバーガー

……FKは今年から月見スタート。月に見立てた「丸餅」入りのエッグバーガー。エッグについては「焼き続けて45年」の本職。風味と旨味あり。


ファーストキッチンの月見もっちチキン竜田バーガー

……上記の"鶏"版。フライドチキンでなく竜田揚げ。こちらもビーフより高評価。

 と言うことで「ロッテリア」「KFC」「コメダ」を食べ逃しました。この3店のエッグはいずれも半熟風の卵加工品です。その辺りの情報は「資料編」にまとめます。一番の当たりはウェンディーズの「月見C.B.P.チキンフィレバーガー」。その堪らぬ塩気! 抜群のスナック感! これは大ヒット!

§ §

 大手チェーン以外にもエッグバーガーに特別に腕をふるうバーガー専門店がいくつかあります。昨秋食べた専門店のバーガーの中で「みどころある」ものを続けて載せます。


CRUZ BURGERS [四ツ谷] のテリヤキベーコンフライドエッグ&ハラペーニョ

……『ON THE ROAD MAGAZINE Vol.71』でも紹介しました。ここのエッグは徹底的に揚げ焼きして、コクがあって旨味があって格別! エッグ度1000%! 私の中で暫定首位のエッグバーガー。


YUMMY BURGER [下北沢] のベーコンエッグバーガー

……こちらも「よく焼き」の揚げ焼き。下北沢は9月に"月"のイベントが催されるので、このバーガーも「月見バーガー」として注目されてます。


CAFE.ALPS [荏原中延] のベーコンエッグバーガー TOPPING チェダーチーズ w/oトマト、レタス、オニオン

……本家・月見バーガーに寄せて再現してもらった一品。野菜なしで「のど」に詰まる感じもよく再現。なるほどよく出来た「チーズ月見」。


Fooler Fooler [鮫洲] のベーコン&エッグ ボンバーガー

……こちらは目玉焼き派。自家製のイベリコベーコン、ピザ生地バンズなど、個々の食材がすべて豪華で豊か。


E・A・T [北参道] のコルビージャックチーズバーガー

……期間限定のオムレツバーガー。エッグをよく焼く「CRUZ」などに対し、MICHIシェフは「強く焼かない」「エッグに色を付けたら×」と、また別意見。MICHIシェフが作るフライドエッグのバーガーも早く食べてみたいですね。

 以上が2023年の秋シーズンに食べたエッグバーガーの数々です。大量のオリーブオイルで芳ばしく揚げ焼きした「CRUZ」のエッグによって「白身=無味」という、私が長年抱いていたフライドエッグに対する「退屈」はみごとに吹き飛ばされました。

§ §

 その一方で、最後に挙げた「E・A・T」のMICHIさんは「限りなく弱火」で焼いて「白身に色を付けない」と言っているという――。この分野は工夫・研究すれば、まだまだおいしくなりそうですね。その"余地"を強く感じます。専門店の便乗・参入に期待したいところ。

 以上「実食編」でした。続いて「資料編」行きます――。 (つづく)




# JACK BURGER FAIR 2023まとめ
# インフレとバーガーまとめ
# まとめ〜JAPAN BURGER CHAMPIONSHIP 2022 in さいか屋横須賀店
# バーガーチェーン4社の代替肉のバーガーまとめ
# ライスバーガーまとめ
# 近所のスーパーで買えるバンズまとめ
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# 六本木グルメバーガーグランプリ2019〜解説・レポートまとめ
# 映画『ファウンダー ハンバーガー帝国のヒミツ』公式Twitter のハンバーガー情報まとめ

2024.1.5 Y.M
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2023年09月07日

# コゲ味という言葉について・つづき




 つづきです。コゲ味は完全なる造語です。「コゲの風味」を縮めたものが「コゲ味」と。「コゲの風味」とその都度書いていると長いので、略して「コゲ味」としている……という感じでしょうか。料理の"作り手"には「焦げる」「焦がす」という言葉はあまり喜ばれません。が、その一方で"食べ手"の側は「焦げ」に対してまた違った感覚を持っているようで……という話を次にします。

§ §


 近年「焦がし醤油」「焦がしバター」「焦がしキャラメル」等々「わざと焦がした味」を好む傾向が強まっているように思えます。焦がす調理自体は昔からあるものですが、それを「より魅力的に」扱うようになったのが、ここ20年ぐらいのことではないかと。例えば、大阪・泉佐野「むか新」の「こがしバターケーキ」は2002年の発売。「焦がし醤油ラーメン」発祥の店とされる埼玉・志木の「麺家 うえだ」は2004年創業で、"焦がし"を考案したのは2009年ごろとこの記事にあります。ま、感覚的にはそんなモンでしょうかね。比較的「近年」の出来事です。


 「炙り○○」も頻繁に言うようになりました。代表格は「炙りとろサーモン」辺りでしょうか。当然「炙る」という調理法も昔からあります。「人口に膾炙(かいしゃ)する」なんて言葉の「炙」の字は「炙った肉」という意味です。まぁそれぐらい、唐の昔から人々に好まれる味だったということで、それがこと最近になって「商品化」されるようになったと言うか、メジャーになったと言うか、"珍味"扱いから抜けて、一気に「ポピュラー」になったと言うか……そんな感じに思われます。"邪道"と呼ばれていたワケではないが、さりとて"王道"でもなかったような。それが時を経て、公然と好まれ、一般的になったという。

 つまり、今や食べる側は「焦がす=悪」とはあまり思っていないということです。ちょっと話逸れますが、森永乳業の「焼きプリン」が発売されたのは1994年だそうです。「焼き○○」と付く料理や食べ物が流行り出したのも、その頃から"かも"知れません。食べ物のブームなんて割りとそんなもんですからね。


 ハンバーガーにおいてパティとバンズに続いてよく焦がすものは「チーズ」でしょうか。ガスバーナーで表面を炙って"メルト"させることが多いです。要するに「融かす」ということですね。東京・松陰神社前の「Wack Dland!」のように鉄板の上でチーズを焦がす店もあります。熱せられて融け出したチーズが鉄板の上で焼け焦げて「パリパリ」に固まるという。

 バーナーで炙る"ひと手間"。鉄板上で焦がす"ひと手間"。これらが「魅力的なこと」「価値あること」と思われているワケです。つまり、その"ひと手間"が料理に「価値を加え」「魅力を増す」役を果たしている――と食べ手の側は認識しているということです。


 そういう意味ではフランベにちょっと似ているかも知れません。調理の最後に洋酒を振りかけて「香り付け」する工程ですが、でもアレも見た目は華やかですけど、実際どの程度の"実益"があるのか。だったら「炙り」だって、まぁまぁな「見せ場」ですよ。「麺家 うえだ」も「両手にバーナーを持ち、スープを豪快に炙る調理法のインパクトが話題となり」とこちらの記事にあるぐらいなので。

 派手なパフォーマンスになる上にしっかり「コゲ味」も付いて来る。花だけでなく「実もある」調理法――それが「炙り」であり「焦がし」であると。だから流行ったのかも知れません。

§ §

 再度まとめると……作り手が気にしているほどには、食べる側は「焦がす=悪」とは思っていないということです。むしろ「良いもの」「魅力的なもの」「おいしそうなもの」と捉える傾向にあると。ですからもう少し時が経てば「コゲ味」も正しく褒め言葉となり、あるいは辞書に載るかも知れない……といったところでしょうか。今はその「過渡期」にある気がします。というお話でした。 (おわり)




# コゲ味という言葉について
# 「食べやすいバーガー」から「食べていて気持ちいいバーガー」へ
# 2023年のハンバーガー大予想・つづき
# 2023年のハンバーガー大予想
# インフレとバーガーまとめ
# 2022年のハンバーガー大予想
# 『RiCE(ライス) No.17』本日発売!
# 「食べログマガジン」――〈食通が占う、2021流行る店〉2021年流行る店を食通が予想! 気になるテイクアウト専門ハンバーガー店
# 「食べログマガジン」――〈2020 食通が惚れた店〉食通に聞いた2020年のナンバーワン! 持ちやすくて食べやすい、機能美を感じるハンバーガー

2023.9.7 Y.M
posted by ハンバーガーストリート at 23:29| その他 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2023年09月05日

# コゲ味という言葉について




 8月最後の週に風邪を引きまして。夏場の風邪は難しいですね。「汗ばんでいるのは熱があるの?」「それとも気温のせい?」がまずハッキリしません。エアコンのかけっ放し・効き過ぎで症状をさらに悪化させたり、冷たい飲み物ばかり飲んで胃を壊したりなど、治ったようで治らず、いつまでもズルズル症状を引きずりそうな要因に溢れています。それで今しばらく取材を控えているところで……。

 そんな中なので前回予告した「コラム」的なものをちょっと書いてみました。タイトルは「コゲ味という言葉について」。

§ §

 まず初めに「コゲ味」なる言葉は辞書にはありません。『エル・グルメ』のような料理雑誌の編集者からも「そんな言葉はない」と指摘が入ります。つまり「造語」です。という前置きのもと……。


 「焦げ」という言い方を嫌うのは主に料理人です。料理をずっとやって来た人たち。彼らがそれを嫌うということは「焦げる」「焦がす」という行為が「よくない」とされている証拠です。「焦がしちゃダメよ」とキツく言われ続けていると。ですから記事などを書く際に「焦げ」という言葉を遣うと「焼き色」に換えてくれないか……なんて相談を"たまに"されることがあります。年に一度ぐらいでしょうか。


 直火でパティを焼く場合。金網や鉄格子の上にパティを置き、その下から火で直接加熱します。すると、網や格子に触れている部分が黒く焦げます。結果として、網状あるいは縞模様の跡が付くと。この跡を「焼き目」と表現すると料理人から喜ばれます。「焼き色を付ける」なんて言い方を好む人もいますね。それはそれでよいと思います。


 但し、料理を作る人(作り手)と食べる人……"食べ手"と呼びましょうか……との間に決定的な認識の差があります。作り手が言っているのは「見た目」について。焼き目も焼き色も「見た目」に関する表現です。一方、食べ手が強く言いたいのは「味」についてなんですね。

 それも遠回しな、持って回った表現でなく、ストレートに「甘いか」「辛いか」「酸っぱいか」を言いたいワケなんです。今回の場合、私が声を大にして伝えたいのは「コゲのおいしさ」についてです。だとすれば、遣う言葉は「焼き目が」「焼き色が」ではありません。


 「五味」の範囲に表現を収めるならば、「甘味」「塩味」「酸味」「苦味」「うま味」――この5つのいずれかの言葉を遣うことになります。中では「苦味」が一番近いですが、でも、それだけではコゲの魅力は語り尽くせません。いわゆる「スモーキー」な要素をそこに含めないと完璧ではない。「モノの焼けたにおい」「その芳ばしさ」といった要素も「コゲ味」には含まれます。

 つまり「味」だけでなく「風味」も込めた言葉が「コゲ味」であるということです。コゲ味は造語です。「コゲの風味」を略して「コゲ味」と。「コゲの風味」とその都度書いていると長いので、縮めて「コゲ味」とした感じでしょうか。


 なお……味だけでなく見た目についても「焦げてる」とストレートに表現すべき時もあります。埼玉・所沢「B.B.Q KIMURA」のこの肉を見て「いい〜焼き色!」とは言わないですよね。「真っ黒に焦げてる」と表現するのが最も素直な、気持ちに適った言い方に思います。なにしろ12時間かけてじ〜っくり火を入れたショートリブですから。表面は真っ黒ですが、「でも、中を開いてみると……」という"ギャップ"にこの肉の醍醐味があるワケで。それを伝えるためにも「外は真っ黒」と言わくてはいけない。「焼き色が……」なんて言ってる場合ではありません。

§ §

 一旦まとめますと、●料理の作り手は「焼き色」「焼き目」などという見た目に関する言葉を言いたがる&言わせたがる、●一方で"食べ手"の側は「味」について語りたい……ということですね。そこの対立と言いますか、認識の差と言いますか。ここまでが"パート1"です。 (つづく)




# 「食べやすいバーガー」から「食べていて気持ちいいバーガー」へ
# 2023年のハンバーガー大予想・つづき
# 2023年のハンバーガー大予想
# インフレとバーガーまとめ
# 2022年のハンバーガー大予想
# 『RiCE(ライス) No.17』本日発売!
# 「食べログマガジン」――〈食通が占う、2021流行る店〉2021年流行る店を食通が予想! 気になるテイクアウト専門ハンバーガー店
# 「食べログマガジン」――〈2020 食通が惚れた店〉食通に聞いた2020年のナンバーワン! 持ちやすくて食べやすい、機能美を感じるハンバーガー

2023.9.5 Y.M
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2023年03月24日

# 「食べやすいバーガー」から「食べていて気持ちいいバーガー」へ




 もう一度話を戻しまして……。この15年来、「野菜をいっぱい挟んでいれば良いバーガー」みたいな、そんなイメージが何となく一貫してありました。トマト、レタス、オニオンの生野菜3点を挟めば「良いバーガー」「ちゃんとしたバーガー」みたいな。思い返せば私も、ハンバーガーへの入(い)りのきっかけは「ウェンディーズ」のバーガーの生野菜3点でしたので、「野菜いっぱいのバーガー=ちゃんとしてる」という発想自体は理解出来ます。


 とにかく、いろんな食材を挟んだバーガーばかりが世間で持て囃されて来ました。タテにも横にもパンパンに張ったような「ごっつい」バーガーや、噛み応え満点の「肉肉しい」バーガーを「これどうやって食べるの?」「あごが外れそ〜う!」なんて言いながら、果敢にかぶりついて来たワケです。私はそういうバーガーも必要だと思ってます。バーガー自体が一種のエンタテインメントと言うか。アトラクション的な楽しみと言うか。食べづらかった経験も込みで、デートやお出かけの「良き思い出の1ページ」として、そんなバーガーも必要です。「たまに食べる」分には必要。でも、「日常しょっちゅう食べる」ものとしては、だいぶ機能性に欠けますよね。


 ハンバーガーの最大の魅力は「食べやすさ」ですので。ナイフやフォークを使わずとも、手で持てて、「口」でダイレクトにかぶりつける。何なら歩きながらだって食べられる。それこそがハンバーガーの醍醐味であり、「原点」であるワケですが、今年2023年、そんな「持ちやすくて食べやすいバーガー」を求める流れに、ようやく世間が向かい始めた、かなぁ……という。

 もしその予感が本当なら、「ムリして頑張って食べるもの」から、ようやくハンバーガーが「解放された」ような心境ですね。いや〜、ステージが進みました! 食べにくいバーガーが「良し」とされて来た時代から一歩前進です。喜ばしい限りですが、実は今年に入って私の中にも新たな発見がありまして。「食べやすいバーガー」をさらに進めて「食べ心地のいいバーガー」「食べていて気持ちいいバーガー」というものに出合ったワケです。具体例を挙げて説明しましょう。


 最初は今年1月、東京・代官山のHENRY'S BURGER(ヘンリーズバーガー)と千葉・松戸のR-S(アールズ)がコラボレーションして百貨店の催事に出展した際のバーガー、「和牛Smash'n REAL」です。一度包装されたものを屋上まで持って上がって撮影したので、見た目は非常によろしくないですが、ところが……というのを当時の記事で私はこう表現してます……"まずはそのかぶりつきやすさ。クラウン(上バンズ)からパティからヒール(下バンズ)まで、ひと口で「サクーッ!」と噛み切れる、その気持ちのよさ!"。"「肉離れのよさ」と言うか、歯を立てた箇所でパティも「スッ」と噛み切れて、このバーガーはとにかく食べていて気持ちいい! 食べることそのものが気持ちよくなってくるような、そんなバーガー"……ハイ、この感じです。


 パーツはほぼヘンリーズのものです。パティは黒毛和牛100g×2枚。バンズはヘンリーズがいつも使っているものをアレンジした全粒粉入りの専用バンズで、これが普段に増して「サクーッ!」と歯切れよし。ゴツゴツとした分厚いバーガーが「サックリ」噛み切れることの快感。即ちそれは、パティもバンズも「同じサイズに歯で切り分けられる」ことを意味しています。そのためには一定の設計や工夫が不可欠。それも含め、非常によく出来たバーガーに思います。生野菜は入ってません。


 もうひとつは横浜・石川町、CENTRAL BURGER SHOP(セントラルバーガーショップ)の「クラシックチーズバーガー」。ご存知、"smash burger"の専門店ですが、こちらのスマッシュは「もんじゃ焼きか」と言うぐらい"ぺったんこ"にスマッシュしてます。パティはオージー65g×2枚。チーズも2枚。それらをライトなバンズで挟むと……"バンズからパティから、ひと口でスッと収まる「素直な食べ口」"。でも、"ほどよく詰まった「密度」があって、ふわふわ&スカスカではないという"……ハイ、この感じです。


 ヘンリーズ&アールズのバーガーと比べると、こちらは薄手です。高さはそんなにないですが、それでも、上から下までひと口で「サクーッ!」と"収容"出来ることの気持ちよさですね。ハンバーガーのすべてを「コントロール」出来る気持ちよさ。この快感を一度知ると、「サクーッ!」がまた味わいたくて、何度も何度もハンバーガーにかぶりつきたくなります。歯を立てたくなります。

 これが「食べやすいバーガー」からさらに「食べ心地のいいバーガー」「食べていて気持ちいいバーガー」への移行です。食べにくいバーガーに果敢に挑戦して来たこれまでとは対照的に、「食べやすいバーガー」の心地よさを楽しもうという。トライアルな感じから「リラクゼーション」な感じへと、ハンバーガーの楽しみも徐々に進化して行っているというお話です。

§ §

 なお、セントラルのバーガーも生野菜入ってません。それもまた「サックリ」とした食べやすさを生んでいる一因で、ですから、生野菜3点を必ず「入れなければいけない」という縛りから、皆さん一度「解放」された方がよいと思います。そこは決まりじゃありませんので。お約束じゃありませんので――。今年のバーガー予想は以上です。毎年恒例のラッキーバーガーは「スマッシュ」で。 (おわり)




# 2023年のハンバーガー大予想・つづき
# 2023年のハンバーガー大予想
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2023.3.24 Y.M
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2023年03月21日

# 2023年のハンバーガー大予想・つづき




 つづきです。これまでの10年・15年の日本のバーガーの流れとして、「野菜がいっぱい挟まっていれば豪華で良いバーガー」みたいなものが事実ありました。それはそれでよいと思いますが、その一方で「何も挟まないシンプルなバーガーの魅力」というのはあまり注目されて来なかったという。おかげで単純素朴なバーガーが持つ「ガツン!」とパンチのあるおいしさは、世間一般にあまり知られずに来ました。

 それがここ3年ぐらいですか、パティとバンズとチーズ程度のシンプルなバーガー「が」むしろおいしい――ということを言い出す人や店がようやくのこと現れ始めました。具体的に言うと「スマッシュバーガー」です。


 「Mikkeller Kanda」が登場した辺りから、日本でもスマッシュバーガーなるスタイルが注目されるようになって、今では「ウチでもやってみよう!」という店が多数出て来ています。そうなると、そこから"数テンポ遅れて"、世間の嗜好も徐々にシンプルな方へ向かってゆくことになるんじゃないかと。

 これまでの「たくさん挟めばおいしい」という発想から「必要最小限なものだけ挟んで食べるのがおいしい」という流れに世の嗜好が変われば、店にも客にも双方にメリットがあります。まず「出費が抑えられる」というのが客側のメリットです。ハンバーガーにかかる一回の食事代が安く済むということですね。


 「客単価が下がるのでは?」という声が店の側から聞かれますが、でもその分、来店頻度が上がれば、そっちの方がいいんじゃないかと。1個1,700〜1,800円のバーガーとクラフトビールで1回3,000円近いごちそうを「半年に一度」食べに行くような利用の仕方から、手頃でシンプルなバーガーを「日常頻繁に」補給するような使い方にシフトしてくれた方が、ハンバーガーの将来を考えると「正しい」と私は思います。滅多に行かない「いい店」よりも、普段よく行く「ふつうの店」の方が「本当にいい店」だということですね。


 野菜なしのバーガーの真のおいしさが認知されれば、「材料をたくさん抱えずに済む」というメリットも出て来ます。挟む材料が多いほどコストもかかり、在庫を抱えるリスクも生じますので。

 シンプルなバーガーを追求することは、客と店と双方にとって、これ以上この楽しみを「大袈裟にしない」と言うか、「エスカレートさせない」と言うか、一度広げた風呂敷をコンパクトに畳み込むような「ミニマル化」のメリットがあるように私は思っています。と同時に、パティとバンズ程度のごく限られた材料のみで「おいしくキメてやろう!」という固い決意のもと、全国各店がシンプルなハンバーガーの研究に懸命に取り組めば、世のバーガーはもっともっとおいしくなる筈なので、つまり、いいこと尽くめ!

 と言うことで、2023年の予想のひとつは、「シンプルなバーガーが主流になる」ということです。「今年いきなり」というのでなく、ここ何年かの傾向ですね。今年はそれが一層顕著になるのでは、と私は思っております。


 なお、進むべき方向としてもうひとつ挙げた「1,800円とか2,000円とか、高めの価格帯で内容充実のバーガー」の方ですが、こちらは、ハンバーガーに対してこの金額を「出す」お客さんは出しますので、そういう「おいしければ出すよ」というお客さんを満足させるためのメニューという位置付けです。

 逆に言うと、味と価格が見合っていなければ、次からその額を「出さなく」なりますので、この価格帯はこの価格帯できっちり満足させないといけません。中途半端はよくないです。ヘンに値段を抑えようとせずに、「もう100円分、何かを乗せるとさらにおいしくなる」ようであれば、価格が100円上がっても、そうした方がよいです。やり切った方がよいです。

§ §

 まとめると、「普段使いの1,200円ぐらい」と「ハレの日の1,700〜1,800円ぐらい」と、その二つの層を特に分厚く、力を注ぐのが客の使い勝手に適っているように私には思えます。 (つづく)



# 2023年のハンバーガー大予想
# インフレとバーガーまとめ
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2023.3.21 Y.M
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2023年03月20日

# 2023年のハンバーガー大予想




 うっかり「2023年のハンバーガー大予想」をやるのを忘れておりました……。「2022年の予想」を上げたのも去年の1月末のことで、まぁいい加減なんですが、それでもちょっと手が空いたので、遅まきながら今年の予想をやっておこうと思います。

 去年の秋に何回か連続して所感を上げた時期がありましたけれども、要するに、目下最大の気がかりは「インフレ」ですよね。インフレーション。物の価値が継続的に上がることです……。


 ハンバーガーで言うと、材料の仕入れ値が上がり、電気ガスなどの光熱費も値上がりして、利益を圧迫する……といったようなことです(皆まで書きませんが)。そういった良くない影響がハンバーガーにも及ぶ懸念があるワケですが、一方で、経済アナリストの森永康平氏などは今後の「デフレ」を予想しています。消費の減退が物価の下落を招くんじゃないかという。インフレに進むのか、はたまたデフレに戻るか――その先読みは非常に難しく、私如きには到底わかりませんが、それでも「これだけは言えるんじゃないか」ということを一点だけ挙げておきましょう。

 このインフレ的状況を"ものすごく前向きに"解釈すれば、世の中すべての商品・サービスの「価値の見直し」のチャンスが訪れたのではないかという。値段だけでなく、商品そのものの価値も見直される。今までの価値が「リセット」される、ないしは「シャッフル」される――そんな仕切り直しの好機ではないかと私は考えています。


 どういうことかと言うと……ハンバーガーの値段も上がってますが、世の中のさまざまな物の値段が大体同じように上がっているワケです。つまり、値上がりしているのはハンバーガー「だけじゃない」という。ここがポイントです。私の大好きなカレー屋の大好物のカレーは税込1,780円になってました。そう考えると、そこそこいいハンバーガーを食べるのとそう変わらないですよね。

 といった感じで、この値上がりした世の中をあらためて見渡してみると、「これは意外に安いな」といった発見がきっとある筈です。「この内容にしては安いな」「この味でこの値段なら高くないな」あるいは「カレーと並べてみると、そんなに値段変わらないじゃないか」みたいな発見ですね。ここでポイントなのは、奇しくも今このタイミングにおいて、世の中の商品・サービスを見る目がすごく「フラット」になっている点です。なにしろ世の中ほぼ等しく値上がりしてますので。「値上がりしている」こと自体はどの商品もサービスもほぼ一緒です。


 すると、「ハンバーガー【にしては】高いな」というモノの見方から「この値段・この内容にしては高いなor安いな」という具合に、ハンバーガーの判断基準が変わるのではないか――というのが私の見立てです。ハンバーガー【にしては】高いor安い……という従来的な価値観を超えて、「この内容ならこの値段は高くない」「これだけおいしくてこの値段なら安い」という価値基準でハンバーガーを見る人が増えるんじゃないかと。そして、そういう人たちは長く定着してハンバーガーを応援してくれるんじゃないかと。

 となれば、ハンバーガー店が心がけるべきは唯一点、「充実したハンバーガーを出すこと」……これのみです。


 充実したハンバーガーとは? 具体的には「1.1,800円とか2,000円とか、高めの価格帯で内容充実のバーガー」「2.1,200円とか、低価格でしっかり充実感のあるバーガー」……大きく2方向です。要するに「2.」の方は「基本のバーガーでしっかり結果出せよ」ということですね。「プレーンだから味もそこそこ」とか「まだ本気出してないだけ」とか言うんでなく、「パティとバンズだけで十分おいしいじゃないか」と思わせるぐらいの実力あるバーガー。「これぐらいシンプルな方がむしろおいしいよね」と納得させるぐらいのバーガー。ひと言で言うと「単純で美味」。ハンバーガーって、そもそもそういう食べ物ですのでね。

 ……といった辺りで、この話は続き物にしましょうか。 (つづく)



# インフレとバーガーまとめ
# 2022年のハンバーガー大予想
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2023.3.20 Y.M
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2023年02月23日

# ノートパソコンを買い替える




 パソコンを買い替えました。最近は文字入力にも支障を来たすような状況でしたので、「ようやく」「ついに」「やっと」「替えるの遅過ぎ」といったところです。

 そもそも、今まで使っていた「DELL」のノートパソコンは、買った直後から何かしら調子がおかしくて、それが体の節々が痛むが如くに、徐々にパソコン全体に広まって行って、最初から最後までずーっと不調続きでした。

 デルは根本的に"時間"がかかるんですよ。某年の4月2日にパソコンを注文してお届け予定日が4月19日、2週間以上です。後日ACアダプタだけ注文したら、これも10日ぐらいかかりました。注文を受けてから、中国の工場より出荷しているということですね。その時間感覚にはさすがにお付き合い出来ないなと。不具合があった時に「すぐにどうにかならない」のはヒジョーに不便です。


 次はどこのメーカーにするかだいぶ悩みました。それこそ1年ぐらい検討してたんじゃないかな? 長考の末に今度は「ASUS」にしました。台湾ガンバレ! ということで。

 読みは「エイスース」です。2月20日の午後に注文して、22日の午前中に届いているので、対応も迅速。イイ感じです。外に持ち歩かない「家用」のパソコンにしようと思ってます。画像処理や音楽ファイルの管理などの作業に当てる予定。購入の決め手は、USB Type-Aのポートが2つ横並びで付いているところですね。これは私は非常によく使います。反対側にもUSBの差し口がもう1ヶ所付いていて、インターフェイスが豊富ですね。

§ §

 この記事から既に新しいパソコンで画像処理した写真を使ってます。データの移行やソフトのインストール、設定等々も思いのほかスムーズに運んで、通常営業無事"再開"ということで……。


# この日はカメラを修理
# ついにカメラを買う
# この日はカメラの試し撮り2
# この日はカメラの試し撮り
# カメラを入手
# カメラが壊れる

2023.2.23 Y.M
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2023年01月09日

# 2022年最も印象に残ったバーガー5つ



『ザ・メニュー』(c)2022 20th Century Studios. All rights reserved.

 ようやく発表です。2022年最も印象に残ったバーガーを「5つ」発表します。但し、飛び抜けて強く印象に残るバーガーは無かったと言えば無かったような。しかし、個々に思い返してみると、どれも非常においしかったような――そんな2022年のバーガーでした。要するに、一定レベル以上の良質なバーガーを常に口にしていた感じでしょうか。

 食べた数を言うと、週3ペースで年150オーバー。160とか170とか。そこまで無茶はしていない感じです。逆に私自身そんなに食べてる実感なかったんですけが、数えると週3ペースには収まってるんで「意外と食べてるな」という一年でした。その辺のビミョーなニュアンスをお伝えしたところで、早速行ってみましょう……。


■Burger of the Year 2022
 映画『ザ・メニュー』のチーズバーガー

……2022年はコレで決まりでしょう! 極上にして「本物の」チーズバーガーが登場する映画です。最高のハンバーガー映画。ストーリーとかメッセージとかはどうでもよくて、「ハンバーガー凄かった!」というそれだけ残ればもう十分! 千金に値する映画です。すべてのハンバーガー好きおよびすべてのハンバーガーの作り手に贈りたい、人生の「ご褒美」のような作品でした。文句なし!

 ここから先の順番に特別深い意味はありません。私の中で明確な順位付けがあるワケではなくて「漠然と5つ」選んだだけですので、その程度にご認識下さい……。


■2022年最も印象に残ったバーガーその1
 # Tokyo American Club [麻布台] のベーコンイチジクジャムのダブルチーズスマッシュバーガー

……7月末に開催された「JAPAN BURGER CHAMPIONSHIP 2022」の予選ラウンド第四試合で登場したバーガーです。日本で初めて開かれた本格的なハンバーガー選手権だった点がひとつ。そして、会員制クラブという一般人は普段立ち入ることが出来ない施設のバーガーが「ついに食べられた」という、それだけでも十分貴重な体験だったワケですが、その上さらに! その「噂のバーガー」が何ともまぁ〜衝撃的!

 確実に「今まで食べたことがない」タイプのバーガーでした。だから説明が難しい。個々のパーツの良し悪しとか活躍ぶりがどうの……とか言うのでなくて、バーガーすべてが「一体」となって、ひとつの味や質感を形成しているという。詳しくは食べた当時のレポートをご覧下さい。


■2022年最も印象に残ったバーガーその2
 # THE OAK DOOR [六本木] のダブルデック チーズバーガー

……こちらは1〜2月に販売された期間限定メニュー。ハンバーガー誕生初期の5種類のバーガーを再現したシリーズのひとつです。全5品のうち誕生最初期の2品は正直イマイチでしたが、3品目から一気においしくなって、「オクラホマ フライドオニオン バーガー」と迷った末に、こっちのバーガーを選びました。

 要は「ビッグマック」をウンとハイグレードにしたバーガーです。バタートーストしたバンズはホテルメイド。チーズも店内で手作り。USビーフのパティはスマッシュで調理。まぁ〜その食べ心地のよさ。のどごし。くちどけ。そのどれもが超上質なビッグマック! 贅沢!


■2022年最も印象に残ったバーガーその3
 # CaSTLe ROCK [新宿三丁目] のパティ&バンズ TOPPING ハラペーニョ

……一転してこちらは超シンプル。その名も「パティ&バンズ」というメニューを新宿キャッスルロックさんが出してまして。正確に言うと、コロナを機にメニューから消えていたのを、私が言って復活してもらったという。

 パティとバンズだけでもう十分成立しているおいしいバーガーですが、ハラペーニョを乗せると、その酸味と塩気で「キュッ!」と味が締まるという。とにかくシャープ極まりなし。こんなシンプルな食べ方が「ここまでおいしいか」と思わせた一品。


■2022年最も印象に残ったバーガーその4
 # 喫茶パーラー Neo 鎌倉 [神奈川・鎌倉] の"和"キーマカレーバーガー

……ここで趣きがちょっと変わりまして、「和風」のアレンジを施した創作的なバーガーを。和風と言いつつキーマカレー、さらには梅肉と和えた甘口のピクルスが登場する不思議さ。ところが、これらが合わさると……まぁ〜おいしいこと!

 こんなの「よく考えついたな」と感心させられるバーガーです。ひとつにはスパイスの風味の好さ。そしてスパイスが醸し出す「旨味」。食べていて興奮するバーガーであり、気分を”アゲて”くれるバーガーでもあります。とにかくアイデアよし!


■2022年最も印象に残ったバーガーその5
 # BROZERS' [人形町] のロットバーガー BBQソース

……最後はおなじみの一品。これまで20年近くにわたって幾度となく食べて来て、しかもその20年の間に、世の中には負けないぐらいおいしいバーガーも多数登場し、そんな中にあっても、食べていて「ワクワクする」味だったという……もうそれに尽きます。

 食べていてい「ワクワクする」ってスゴイことですよ。そんなバーガーなかなかありません。これだけの材料を積み上げていながらムダなところがなく、むしろ「締まり」あり。そしてバーガー全体から感じる強い一体感。これぞ不朽の名作!

§ §

 そんな5つでした。どれを食べてもまぁ間違いはないでしょうね。良い選択に思います。と言うことで、今年もよろしくお願いいたします!

# 2021年最も印象に残ったバーガー5つ
# 2021年下半期・最も印象に残ったバーガー6つ
# 2021年上半期・最も印象に残ったバーガー6つ
# 2020年最も印象に残ったバーガー5つ
# 2019年最も印象に残ったバーガー5つ
# 2018年最も印象に残ったバーガー5つ
# 2017年最も印象に残ったバーガー5つ
# ベストバーガーショップ'07
# ベストバーガーショップ'06


2023.1.9 Y.M
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2022年12月12日

# 峰屋 [東新宿] のバンズ



 久しぶりですねぇ〜、峰屋(みねや)の話題です。その後いろいろありまして、特に社長がご病気で療養などされて「小売り」をしばらくやめてましたが、先月11月の半ばより、社長自ら再開されました! 祝! ポスターにはこうあります……「頑固親父の工場直売所始めます!」。




 「峰屋のパンを毎週火曜木曜土曜限定販売致します!」とも書いてありますね。バンズも売ってます。3個入り¥300(税込)。ですが、どこかのバーガー屋の専用バンズの残りとか余りとか"でなく"て、この直営店用の特別なバンズです。すべて社長自ら仕込んで焼いてます。3種類あり。ご紹介しましょう――。


 まずは「バーガーバンズ」。豆乳を配合したバンズです。同じ商店街の豆腐屋の豆乳を使ってます。サイズは1個100gだったかな? ズッシリ重いです。相当な食べごたえ。


 続いて「グラハムバンズ」。全粒粉30%使用。↑の豆乳生地に混ぜてます。こちらは「粉チーズを焼いたような」芳ばしいに風味が表皮からします。


 3つ目は「ライバンズ」。ライ麦30%使用。やはり豆乳生地をベースに混ぜてます。これも芳ばしくておいしいですね。他にもこれら3種類の生地から作った酒種あんぱん、カレーパン、惣菜パン、塩パン、カンパーニュ、山型食パン等々が売ってます。

 で、以上の3つのバンズを使って、本当は「家でハンバーガーを作ってみました」をやりたいんですが、その余裕と元気がないため、代わりに峰屋店内で売っているバーガー"風"なヤツをご紹介します。


 左が「スパイシ! ホットタンドリーチキン」という名のサンド、右は「ワイルドバーガー」。ともに¥360。安い! しかもずっしりボリューミー。いや、「明日の食欲をも奪う」ぐらいの破壊的ボリュームです。間違いなくお腹いっぱいになります。

§ §

 と言うことで峰屋へ行けば「豆乳バンズ」売ってます。ずっしり重ため。焼くとちょっと軽くなります。「酒種あんぱん」おいしかったですね。それもずっしり重たいんですが。ともあれ、お元気にやってらっしゃいます。一部では「バンズの神様」と呼ばれてるそうで(笑)。週に3日営業!




# 峰屋 [東新宿] の峰屋バーガー(再食)
# 峰屋 [東新宿] の峰屋バーガー
# 306 峰屋 [東新宿]
◆ vol.3 初!峰屋の"復活"ライ麦バンズでハンバーガーを
◆ vol.2 峰屋の考えるバンズとハンバーガーの未来形
# バンズ― 峰屋 [東新宿] ◆ vol.1 ≪ご馳走≫バンズの誕生

― shop data ―
所在地: 東京都新宿区新宿6-19-9
     東京メトロ副都心線・都営大江戸線 東新宿駅歩8分 地図
TEL: 03-3351-6794
* 営業時間 *
火木土: 12:00〜売り切れ次第終了
定休日: 月・水・金・日(要確認)

2022.12.12 Y.M
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2022年11月04日

# インフレとバーガーまとめ




 こちらもまとめておきましょう……10月17日からつらつらと書いて来た「インフレとバーガー」を御題とする一連のお話ですね。全7回。プラス、関連記事も一緒にしておきます。別にこんなまとめをしなくても「カテゴリー」で拾えちゃうんですけど、用意していた画像がちょっと"余った"もんですから(笑)、その使い道として一本の記事にしました。

 # インフレとバーガー
 # 食べログとバーガー
 # 食通とバーガー
 # 2,000円とバーガー
 # 店の雰囲気とバーガー
 # やさしさとバーガー
 # 独自ルールとバーガー

加えて、
 # 『ON THE ROAD MAGAZINE』Vol.68 ハンバーガー特集の補足
 # 2022年のハンバーガー大予想


 どこか別な場所や媒体に上げてもよさそうな内容だったかも知れません。でも、また世の中の状況がどんどん変わるかも知れませんのでね。どうなりますやら……というところで。



2022.11.4 Y.M
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2022年10月31日

# 独自ルールとバーガー




 いや〜、ようやく10月最終日ですよ。このところ記事を上げ続けで、疲れたのなんの。10月最後は例の補足のつづきです。"独自ルール"の話ですね。

 どういうことかと言うと、お店というのはお客さんの望みを「叶える」場所だと思うんですね。客が望む品やサービスを提供する場所が店と。つまり、「自分の望むものが望み通りに出て来ること」が客にとって最良・最上の答えであって、最も気持ちのよい状態なワケです。コレは鉄則です。絶対です。ですから「御座いません」「出来ません」という返しは、なるべく少ない方がよい――と私は思う次第です。


 但し、店に最初から「ないもの」を求められても「それはありませんよ」というのは理解してます。釣具屋にシュークリームはふつう置いてませんので。そういう御門違いや「無茶ぶり」系の注文ではなくて、常識的に考えて「この店ならこの商品・サービスはあるだろう」と期待出来ることについて、現在お話しをしております。

 で、そうした「ふつうあるだろう」と思われるメニューなりサービスなりがですね、その店独自の特殊なルールによって「出来ません」「ありません」となることに「得はない」と私は思ってるんですね。


 "ふつう"というのは「みんなが思うこと、考えること」です。「みんなが期待すること」すなわち"ふつう"です。せめてソレぐらいは何の障壁もなく「ふつうに叶えてあげようよ」と思うワケなんですよ。ヘンな理屈とか蘊蓄とか、制限とか噛まさずに。だって「みんなが望むもの」なんですから。それが得られないというのは「みんな望んでいない」ことですよ。そんなお店が人気になると思いますか?

 「出来ません」「ありません」「それも出来ません」という返しが「3つ」も続けば、私のような"小市民"のハートは余裕でヒビ割れて凹みますよ。結構なダメージを食らいます。楽しかった筈の一日が一気に「どよ〜ん」とするぐらいの。お店も日々大変でしょうけど、客だって、そんなに神経図太くないですからね。


 ですから「みんなが望むことを叶える」のが第一で、それを越える店の独自ルールって基本「ない」と思うんですね。「お客の満足と店の満足と、どっちが大事なの?」という話になっちゃいますんで。そうしたルールがあることによって「あの店は骨があるね」「気概があるね」「本物だね」「いい店だね」という評判には「まずならない」です。むしろ「不便な店だね」「使いづらいね」「偏屈だね」と思われるのが関の山で。


 ま、それが鉄道模型の店とかね、書道の筆や硯を売る専門店とかなら、まだ分からんでもないですが、言っても「ハンバーガー」ですからね。それこそ「子供からお年寄りまで」な世界じゃないですか。とにかく「味」とか「中身」とかいう以前の、ずっとずーっと手前の部分で「入りづらい店」というのがあるってことです。もっとやさしく。やわらかに。初めて利用するお客さんの目線・動線に立って。その先に初めて「味」や「中身」があるワケで。そこへ到達する前に折れてしまっては、元も子もないですから。ぜひ「入りやすく」してあげて下さい。そこに気づいてないお店が案外多いというお話でした。

§ §

 最後の最後に例を挙げてみます。実例でなく、私が考えついた例です。例えば「チーズは一切置いてません」というバーガー店とか。「店主が食物アレルギーで」みたいな理由が仮にあるにせよ、まぁ面倒くさいですよね。あとは「クルマでお越しのお客様のみご利用いただけます」とか。「知らずに徒歩で来たんですが、やっぱりダメですか……」みたいな不毛な議論、イヤじゃないですか。あと、入るなり何かひとつ「注意」される店とかね。そんなヤツ。以上です。 (おわり)



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# 『ON THE ROAD MAGAZINE』Vol.68 配布開始

2022.10.31 Y.M
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2022年10月24日

# やさしさとバーガー




 前回「おわり」としたんですが、もう一個……。

 このご時世、あとは「やさしさ」ですね。「2022年のハンバーガー大予想」にも書きましたが、お客さんに対して「やさしい店」であることです。"独自のルール"などあまり設けない方がよいですし、メニューの書き方も極力わかりやすい方がよいです。


 「ハンバーガーには何と何が付いて、それら込みの値段が○○円です」というのが一目瞭然でわかるようにした方がよいですね。「まずハンバーガーを選び、次にこの枠の中からソースを選んで、サイドはこの中から2種類……」みたいなシステムの「選んでゆく式」のメニューって、実は意外と伝わってないように思います。私からすると、マクドナルドのメニュー表さえ、見る場所があちこち飛んで、わかりづらいです。目が泳いじゃうと言いますか。「図表的」なメニューって、意外と把握しづらいのかも知れません。但し、私「が」そうした図表把握能力に著しく欠けているだけかも知れませんが……。 (つづく)


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2022.10.24 Y.M
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2022年10月22日

# 店の雰囲気とバーガー




 補足の続きです。「店の古さもウリになる」件について……。

 店の古さを逆に活用するなら「徹底的」にやった方がいいです。中途半端が一番よくない。やるならやるで徹底してやると。それは徹底して"掃除しない"とか"手入れしない"とかいう意味じゃありません。掃除はきちんとしましょう。日々清潔を保って下さい。修繕もして下さい。それがなければ単に「ボロい店」か「汚い店」ですので。


 そうでなくて、古びた味わいを店のウリとするなら、とことんやり抜くという意味です。「この店はセンスがいいの? それとも単にボロいだけなの?」という疑問を持たれるようでは全然足りていません。

 と言うことで、「古さをウリに」という手もアリかなとは思うのですが、但し、打ち出す方向次第で客単価の高い店にも安い店にも、どちらにもなり得ると思いますので、その点は注意です。例えば、酒屋の角打ちみたいな雰囲気のバーガー店なら、高額なバーガーはちょっと出しづらいですよね。むしろ「おやつ感覚」「駄菓子感覚」なバーガーで大人気の店になるでしょう。


 例えば「横浜うかい亭」のように、北陸金沢から古いお屋敷を移築して、大がかりなリノベーションなど施すことが出来ようものなら、そりゃぁ〜高額な御代が頂けますよ。ポイントは、高い店にせよ安い店にせよ、明確なテーマがあって、それを貫けているかどうかというところですね。まとめると、2,000円なり支払うからには、それ相応の出し方や店の雰囲気云々が求められるよ――というお話でした。

 今年1月にアップした「2022年のハンバーガー大予想」という記事でも同じようなことを書いてます。「ものさえ良ければ万事OKという時代は終わり」なんて書き方をしてますが、言ってることは一緒です。但し、年初よりも今現在の方が「良いものを出す」ことに対する世間の評価は高まっているように私は感じています。ですから、ピンチはチャンス! この機をぜひ活かして――というところですね。

§ §

 なお今回、過去の「ボツ写真」を大量に使いました。おかげで在庫処分セールのようなことが出来て大変よかったです。 (おわり)



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2022.10.22 Y.M
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2022年10月21日

# 2,000円とバーガー




 最後に補足を少々……。

 昨今、チーズバーガーが税込1,500円を超える店もあります。ベーコンエッグチーズバーガーやアボカドチーズバーガーはそれ以上の価格になるワケで、ドリンクも入れると2,000円を超える食事ですよ。一般的に言って、まぁ、結構な食事です。こうなって来ると、次に何が起きるかと言うと……今まで気にならなかった部分が気になりだすんですね。

 例えば、店が汚いとか。薄暗いとか。ホールにまで物があふれて物置きのようになってるとか。つまり、「2,000円の食事をするにふさわしい場所かどうか」というところに客の目が向くワケです。


 私が思うに、ここは二択です……。「整理整頓を徹底し、日々清掃に努める」のがひとつ目。清潔で美しい店を常に保ち、壊れた箇所があれば補修して……という、これはもう基本中の基本でしょう。特にこのご時世、「不潔な店」「不衛生な店」と思われるのは致命的ですので。これが当然過ぎるぐらい当然なひとつ目の対策です。では、もうひとつの選択肢は何かと言うと……「古さをウリにする」作戦です。

 例えるなら「新横浜ラーメン博物館」の昭和レトロな雰囲気のような「懐かしさ」や「古めかしさ」を敢えて演出する策ですね。中には築三十年、四十年の物件で営業しているバーガー店もあるでしょう。その古びた雰囲気を「味」として活用し、逆に武器にするような手も"アリだと私は思います。"敢えて"古ぼけた味を演出するという――。 (つづく)



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2022.10.21 Y.M
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