2025年04月26日

# BIG BANG DINER [埼玉・羽生] のベーコンチーズバーガー




 や〜っと渡邊さんの店、BIG BANG DINER(ビッグバンダイナー)のハンバーガーを食べることが出来ました。2月に訪ねた折は売り切れで食べられず。その前、移動販売の頃はこちらの時間がどうしてもなくて食べに行けず……。その積年の"宿題"をようやく果たした次第です。

 この記事は渡邊さんが監修した「キヤッセバーガー」の記事の続編ないし前日譚であり、三井住友海上オフィシャルサイト「くるまも」掲載の地域色を感じられるハンバーガーに出会う旅に付随する記事でもあるので、それらもぜひ併せてお読みいただけますと幸いです……。

 ■三井住友海上「くるまも」
 地域色を感じられるハンバーガーに出会う旅。バーガー4,000個を食べた評論家のおすすめドライブプラン

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 「くるまも」に書いた通り、「Japan Burger Championship 2023」で優勝した渡邉貴広さんが生まれ故郷の埼玉・羽生でオープンしたお店です。JBC優勝は羽生にとって相当大きな出来事だったようで、羽生市民プラザへ入ると↓こんなボードが今も聳え立っています。


 JBC優勝が23年6月。翌7月に羽生市長を表敬訪問、さらに世界大会での活躍を祈念して地元特産「藍染」の品々の贈呈が10月にあって、11月には米国ダラスで開催の世界大会に出場、帰国後の23年12月末にビッグバンダイナーをオープン……という流れです。

 それ以前、三軒茶屋「Baker Bounce」の事業譲渡は21年。その後"間借り"でバーガーを出していた時期を経て、「Burger Big Bang PJ」という名の移動販売、いわゆる"キッチンカー"を始めたのが23年4月。そして6月にJBC優勝……で、元に戻りました。


 ビッグバンダイナー開業後の流れも書くと、24年3月に渡邉さんはハンバーガーを通した地場産品の地産地消と地域活性化を目的とした協定を羽生市と締結。早速、同年5月6日に「羽生バーガーフェス」を開催。その反響のあまりの大きさに目を瞠ったキヤッセ羽生が渡邉さんに依頼して誕生したのが「キヤッセバーガー」です。ポイントだけ時系列で並べると……

 ●2021年 6月 三軒茶屋「Baker Bounce」譲渡
 ●2023年 4月 移動販売「Burger Big Bang PJ」開始
 ●2023年 6月 JBC優勝
 ●2023年12月 埼玉・羽生「BIG BANG DINER」開業
 ●2024年 5月 「羽生バーガーフェス」開催
 ●2024年10月 埼玉・羽生「キヤッセバーガー」開業


という感じ。羽生市と協定を結んだ後の渡邉さんは市立小中学校の「バーガー給食」を監修したり、羽生バーガー会という市民向けの催しを開いたりと大忙し。だから、店は金曜〜月曜までの週4日・11時〜15時までの営業に留め、その分、他の仕事に時間を当てておられます。


 羽生に戻った渡邉さん、実は「お店やるつもりじゃなかった」と。案外ノープランだったようで、それでも、今までやって来たことを活かして、後進や若手の指導・育成に当たれたら……ということで「Burger Big Bang PJ(プロジェクト)」という活動を始めます。その一環で移動販売を始め、JBC優勝を経て、固定店舗「ビッグバンダイナー」をオープン。すると今度は店が忙しくて「プロジェクトが全然進んでない……(笑)」と渡邊さん。

 店はかつて中華料理屋だった居抜き物件。市の商工課から紹介された空き店舗とのことで"実に正しい"流れです。すぐにも営業可能な好物件で、手を加えたのは厨房設備程度。機器一式は東京・潮見「Skippers'」からもらったものと。


 "Today's Special"ばかりが目立ってますが、実はレギュラーメニューのバーガーが9品あります。中からベーコンチーズバーガー¥2,000(税込)を。特に記載ありませんが、フライドポテトとサラダ付き。ポテトはジャガイモとサツマイモのミックス。

 パティはオージーの4種類の冷凍肉を混ぜ、出刃包丁でチョップ、渡邊さん独自の方法で練り上げたもの。サイズ150g。バンズはベーカー以来の「サンワローラン」。なんと、4種類のバンズを併用しており、日替わりのバーガーに合わせて使い分けているとのこと。この日はスペシャルバンズ。200℃のガスオーブンに6分入れてカラッカラにトースト。


 クラウン(上バンズ)に自家製タルタル、下(ヒール)は溶かしていないチーズと生オニオン。このオニオンは「パティの香りを移す気持ちで」配置していると渡邊さん。炭火で焼いたパティが来て、またチーズ、自家製ケチャップ、マスタード、トマト、自家製ベーコン2枚、レタス、余熱で溶かしたチーズ、またベーコン2枚、またまたオニオン、で、タルタル……という内容。

 ベーコンだけで120g。パティ150g。チーズ3枚? オニオン3ヶ所? 総重量500g超あるかも。とにかく大量。"Today's"はこれよりもっと背が高くて大ボリュームなので、頼む際は要注意。


 ベーコンは羽生市内の養豚・養鶏農家「齋藤商店」で育てた"地産豚"で作る自家製。それを「一頭買い」しているとのことで、その都度「違う部位のベーコン」が食べられるという極めて稀な趣向。この日はモモか肩ロースのベーコン。バラ肉とは全く違う独特の風味で非常に興味深く。

 感想……甘いケチャップにガビガビに焼き込んだバンズは表面シャリッシャリ! 食べ進むにつれて「ザクーッ!」と音を立てる。そこへ自家製タルタルの卵がよく利いた「ぼってり」とした味わい。この「上はタルタル」「下はケチャップ」がバーガー全体を強くリードする構成。


 チーズも上は溶かさず、下は「ねっとり」。味わいもテクスチャーも「上下」ですごく幅のあるバーガーで、同じ食材が繰り返し登場するのもユニーク。そんな中、パッチリと硬いベーコンの存在感は絶大で、注意はすべてこのベーコンへと向かう仕組み。全体に水分の少ないガッシリとした食べ口。隙のない「密集したもの」を口にしている感覚で、今まで食べたどのバーガーとも違う、これぞ「渡邊さんのバーガー」。その独自の世界に胸をときめかせながら"ツアー"するような一品。


 「ハンバーガーはサンドイッチである」との思想のもと、それを半ば意識しつつ組み立てていると渡邊さん。なるほど確かに、サンドイッチ的な性格を持ったハンバーガーであるとも言えますね。そしてその同じ設計思想のバーガーを挽肉にし、鉄板で焼き、スリムにしたのが「キヤッセバーガー」という感じです。

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 それで↑こんなポスターが市内要所に貼り出されてまして……羽生バーガーフェス今年も5月6日(火祝)に開催! 会場はキヤッセ羽生……まではよいのですが、なんと! 渡邊さんの弟子たち=ベーカーバウンス一門"5店"が一挙集結するという惑星直列のような胸アツ展開!!! (つづく)




# キヤッセバーガー [埼玉・羽生] のベーコンチーズバーガー
# この日はまた羽生へ
# この日は羽生へ

― shop data ―
所在地: 埼玉県羽生市中央5-8-20
    東武鉄道・秩父鉄道 羽生駅歩9分 地図
TEL: -
アカウント: https://www.instagram.com/burger_big_bang.pj/
オープン: 2023年12月27日
営業時間: 11:00〜15:00 ※売り切れ次第終了
定休日: 火・水・木曜(要確認)

2025.4.26 Y.M
posted by ハンバーガーストリート at 12:00| 【一ッ目!】 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする