先月4月17日放送のNHK「クローズアップ現代」――攻防!ハンバーガーの値段 業界の“舞台裏”で何が――の情報補足・6本目です。
■NHK『クローズアップ現代』
攻防!ハンバーガーの値段 業界の“舞台裏”で何が
初回放送日: 2024年4月17日(水) 夜7時30分〜7時57分放送
前回の続き……人材の教育と育成に関して「BROZERS'」北浦社長はこのように語りました。それを受けて、私なりの言葉に「変換してみた」のが以下……。
§ §
苦労して「自分が」始めた店なので「主役は自分である」と思うのは自然なこと。だから、いつまでも「自分が」目立っていたい、脚光を浴びていたい、と思いがちである。でも実際には、その考えは店にとってあまり有益ではない……という風に私は解釈しました。
そもそも店主と店とは「別個」の存在である。別物。別人格。あるいは、店は店主の"分身"であるかも知れない。が、店と店主は決してイコールではない。であるならば、心血注いでオープンさせた可愛い自分の"分身"よりも「自分の方が目立ってどうする」……ということではないかと。
「店を育て、繁盛させること」と「店主自身が目立つこと・脚光を浴びること」とはイコールではない。そう考えると、飲食店経営とは別に「オーナーシェフ業」なるものが、全くの別分野として存在しているのかも知れません。
一見すると両者は似ています。店主が輝くことで店そのものが輝いている"ように見える"ので。それゆえ両者は混ざりやすく、混同されやすく、だから一生懸命「飲食店経営」をしているようでいて、つい「自分プロデュース(オーナーシェフ業)」をしてしまっているケースが世の中けっこうあるんじゃないかと。
オーナーシェフとは経営者兼料理人のこと。つまり「プレイングマネージャー」ですね。世の個人店の多くがソレであり、多くの店がオーナーシェフ(店主1人)からスタートしています。つまり「誰もが通る道」と言ってよく、別にオーナーシェフそのものが問題なワケではありません。
一方、私が「オーナーシェフ業」と表した業種は、自分自身を"売り物"にし、タレント化するような商売のことです。それと「店の経営」とは、こうして並べると「まるで別物」とわかるぐらいに別物なワケなのですが、それでも「ついオーナーシェフ業しちゃってる」ケースが実際多いと。「自覚なきオーナーシェフ業」とでも言いますか。
§ §
人の教育と育成は本来「第2、第3の自分を作ること」なのに、つい自分を主役に据えて、自分で自分をプロデュースしてしまいがちである。「自分が目立ってどうするんだ!」……ということに私は理解しました。もうちょい続きがあります。 (つづく)
→ # NHK「クローズアップ現代」のバーガー情報【補強】その5〜人材の教育と育成
# NHK「クローズアップ現代」のバーガー情報【補強】その4〜人手不足について
# NHK「クローズアップ現代」のバーガー情報【補強】その3〜個人店の問題点
# NHK「クローズアップ現代」のバーガー情報【補強】その2〜チェーン店と専門店の新たな競争
# NHK「クローズアップ現代」のバーガー情報【補強】その1〜チェーン店の高価格バーガー
# あす4月17日(水)放送、NHK「クローズアップ現代」に出演します
# あす4月4日(木)放送、TBSテレビ「ひるおび」にコメント出演
# 3月1日(金)放送、テレビ朝日「マツコ&有吉 かりそめ天国」に制作協力!