2023年05月06日

# Chillmatic [渋谷] のダブル熟成肉バーガー




 「SHIBUYA BRIDGE」……"かつて東横線が走っていた線路跡地を再生し、多世代・異文化をつなぐ、渋谷ブリッジ。保育所、ホテル・店舗・オフィスからなる複合施設です"ということで、2018年9月の開業です。渋谷清掃工場の裏手、都営バス渋谷営業所のすぐ向かいにあります。その渋谷ブリッジに「MUSTARD HOTEL」という外国人観光客に人気のホテルがありまして、その朝食を提供する1Fカフェの場所に昨年6月にオープンしたのがChillmatic(チルマティック)。代表の塩田大治さんは上野「ANDRA」の塩田龍太郎さんの"従弟"です。齢も一緒って言ってたかな?


 上野の塩田家は飲食業の家系なので、大治さんのお父さんもフレンチシェフ。今は新潟で"オーベルジュ"を営んでいるそうで。こちらのことかな? それもあって大治さんは浅草のフレンチ「ラ・シェーブル」に勤めて10数年→米澤文雄シェフの青山「The Burn」→同じく米澤シェフ監修の浅草橋「THE GOOD VIBES」へ→芝浦へ移転(2019)→これを流行らせて独立(2022)……概略そんな流れのようで。要するに父親と浅草の名店からフレンチを学び、米澤シェフからも学び、そして一族は渋谷で「アンドラ」を営んでいたという。そんな経歴と背景の持ち主と。


 オープンに当たってプレスリリースが出てますね。もう書いてあるその通りで(笑)、バーガー&ビストロのお店です。「熟成肉」と「自家製パストラミ」がシグネチャー。ホテルのモーニングを請け負っている都合上、モーニングメニューが朝7時から10時半まで、ランチメニューが11時半から23時まで、ディナーメニューが18時から23時までという、3部構成からなる壮大なお店です。ハンバーガーは品数なんと20品。すべて熟成肉のパティ。と言うか、パティはその1種類だけです。熟成肉パティと"そうでない"パティとがあるワケでなく、全パティが熟成肉入り。中からダブル熟成肉バーガー¥1,850(税込)を。


 パティは130g。熟成肉100%ではないです。それだと値段が張り過ぎてしまうので。肉は90日以上熟成した新潟あがの姫牛の経産牛。そのモモやスネ、バラのかぶりなどを店内で細かくチョップ。国産の挽肉4種類と合わせている。調理はグリルパンで。だから十字の焦げ目が付きます。振り塩はフルール・ド・セル=塩の花。成形時にも中に塩。

 バンズは「サンワローラン」と一緒に開発したというブリオッシュバンズ。これに"澄ましバター"を滲み込ませてバタートーストに。かなりたっぷり塗ってます。あとは自家製のケチャップ、同じく自家製のマスタード、フライドオニオン。生野菜なし。


 感想……これが熟成肉の風味なのか、はたまたマスタードか、「ツン」と鼻を突く独特のフレーバー。何とも言えぬ「クン」と来るにおい。持てばバンズがあたたか。かぶりつけば「ミシミシ」と音を立てながらもタテに割けるパティ。歯切れよし。「ぷりっ」としているが「サクッ」と噛み切れる。ダブルを頼んだが、パティ1枚だけで食べても十分な存在感とバランスのよさ。


 ポイントはバンズの裏のさっくり……このバーガーの食べやすさはすべて、このバンズの裏面から来ている。バタートーストの成果ですね。のみならず、生地の口どけも良好。ライトな酸味のケチャップは最初に風味が強く来るが、でも、その後の抜けがよし。仕込みに2週間かかる自家製マスタードはりんご酢のまろやかな酸味とプチプチ食感。パティの焦げ味の芳ばしさもまといつつ、すべてが微妙なチャンネル調整の上に同一方向にまとまっている。甘過ぎず、苦過ぎず、ケム過ぎず、すべてがじ〜んわり絶妙に舌の上で踊る……そんなバーガー。

§ §

 フレッシュな肉とはまた違う、熟成肉の食味。ゴツゴツしているが、でもサクッと収まる。そんなバーガーですが、なかなか表現が難しくて、これで上手く伝わってるかどうか……もう一回食べとかないと。次はパストラミ行きますよ。




― shop data ―
所在地: 東京都渋谷区東1-29-3 SHIBUYABRIDGE B棟1F
    JR・東京メトロ 渋谷駅歩10分 地図
TEL: 03-5962-7857
アカウント: https://www.instagram.com/chillmatic_higashibu/
オープン: 2022年6月9日
営業時間: 7:00〜23:00(LO22:00)
定休日: 月曜日(要確認)

2023.5.6 Y.M
posted by ハンバーガーストリート at 12:00| 【一ッ目!】 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする