補足の続きです。「店の古さもウリになる」件について……。
店の古さを逆に活用するなら「徹底的」にやった方がいいです。中途半端が一番よくない。やるならやるで徹底してやると。それは徹底して"掃除しない"とか"手入れしない"とかいう意味じゃありません。掃除はきちんとしましょう。日々清潔を保って下さい。修繕もして下さい。それがなければ単に「ボロい店」か「汚い店」ですので。
そうでなくて、古びた味わいを店のウリとするなら、とことんやり抜くという意味です。「この店はセンスがいいの? それとも単にボロいだけなの?」という疑問を持たれるようでは全然足りていません。
と言うことで、「古さをウリに」という手もアリかなとは思うのですが、但し、打ち出す方向次第で客単価の高い店にも安い店にも、どちらにもなり得ると思いますので、その点は注意です。例えば、酒屋の角打ちみたいな雰囲気のバーガー店なら、高額なバーガーはちょっと出しづらいですよね。むしろ「おやつ感覚」「駄菓子感覚」なバーガーで大人気の店になるでしょう。
例えば「横浜うかい亭」のように、北陸金沢から古いお屋敷を移築して、大がかりなリノベーションなど施すことが出来ようものなら、そりゃぁ〜高額な御代が頂けますよ。ポイントは、高い店にせよ安い店にせよ、明確なテーマがあって、それを貫けているかどうかというところですね。まとめると、2,000円なり支払うからには、それ相応の出し方や店の雰囲気云々が求められるよ――というお話でした。
今年1月にアップした「2022年のハンバーガー大予想」という記事でも同じようなことを書いてます。「ものさえ良ければ万事OKという時代は終わり」なんて書き方をしてますが、言ってることは一緒です。但し、年初よりも今現在の方が「良いものを出す」ことに対する世間の評価は高まっているように私は感じています。ですから、ピンチはチャンス! この機をぜひ活かして――というところですね。
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なお今回、過去の「ボツ写真」を大量に使いました。おかげで在庫処分セールのようなことが出来て大変よかったです。 (おわり)
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