最後に補足を少々……。
昨今、チーズバーガーが税込1,500円を超える店もあります。ベーコンエッグチーズバーガーやアボカドチーズバーガーはそれ以上の価格になるワケで、ドリンクも入れると2,000円を超える食事ですよ。一般的に言って、まぁ、結構な食事です。こうなって来ると、次に何が起きるかと言うと……今まで気にならなかった部分が気になりだすんですね。
例えば、店が汚いとか。薄暗いとか。ホールにまで物があふれて物置きのようになってるとか。つまり、「2,000円の食事をするにふさわしい場所かどうか」というところに客の目が向くワケです。
私が思うに、ここは二択です……。「整理整頓を徹底し、日々清掃に努める」のがひとつ目。清潔で美しい店を常に保ち、壊れた箇所があれば補修して……という、これはもう基本中の基本でしょう。特にこのご時世、「不潔な店」「不衛生な店」と思われるのは致命的ですので。これが当然過ぎるぐらい当然なひとつ目の対策です。では、もうひとつの選択肢は何かと言うと……「古さをウリにする」作戦です。
例えるなら「新横浜ラーメン博物館」の昭和レトロな雰囲気のような「懐かしさ」や「古めかしさ」を敢えて演出する策ですね。中には築三十年、四十年の物件で営業しているバーガー店もあるでしょう。その古びた雰囲気を「味」として活用し、逆に武器にするような手も"アリだと私は思います。"敢えて"古ぼけた味を演出するという――。 (つづく)
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