一方、ハンバーガーのデリバリーがすっかり盛んになったのは比較的最近、ここ3年ぐらいのことに思います。Uber Eats(ウーバーイーツ)の登場はその流れに一層拍車をかけましたよね。そんな中ですが、例えば都内のある店は、Uberを始めたことで「去年の4月より売り上げがよかった」そうです。これはスゴイことです。平穏な去年よりコロナ禍の今年の方がいいワケですから。
これこそつまり、「手の届くところへハンバーガーを置け」です。
今までずっと「手の届かないところ」にあったんです、その店のハンバーガーは。同じ街の同じ場所に店はずーっとあったのに、でも近所の人たちは使おうとしなかった。あるいは店のことを「知らなかった」のかも知れません。それが、外出自粛で巣ごもりを余儀なくされる中、その店のメニューがUberで目に留まり、「頼んでみようか」という気になった――ということです。
これが「手の届くところへハンバーガーを置け」の一例です。近所に住む人たちの「目に入るところへ」「利用しやすいところへ」そして「利用しやすいカタチで」ハンバーガーが置かれた……ただそれだけのことなんですが、シンプルですごくいい解決策に思います。
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まぁつまり、外食・内食・中食と、どれもオールマイティにこなせるハンバーガーは、意外と「小回りの利く」優秀な食べ物なんだと言うことです――。
と言いますか、そもそものルーツが、そんな「お手軽・便利な」食べ物だったんだということを、あらためて意識してみるのがいいんじゃないかと思います。現代の「グルメバーガー」には、華麗にきらびやかに、さながら「皿の上の芸術」のように進化した、そういった一面も確かにありますが、しかし、そもそものハンバーガーの目的は「手で持てて」「口でかぶりつけて」「歩きながらでも食べられる」といった、至極「実用的」な食べ物だったんだということです。そこの辺りをいま一度思い返してみて下さい。これを機に、ハンバーガーの「原風景」を。
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というワケで、不要不急は控え、生活に必要なもの・実用性の高いものが優先される今この状況なればこそ、小回りが利いて使い勝手のいいハンバーガーは、かならずや「重宝」されると私は信じております。そのためには「手の届くところへ置け」ってことで。そんな感じです。
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