2020年05月20日

# 「普段着のバーガー」と「よそ行きのバーガー」




 もうちょい続けますね。なお、ここで言うハンバーガーとは、いわゆる「グルメバーガー」と呼ばれるジャンルのバーガーのことです。

 ハンバーガーのポジションを、高いところから世間一般の人たちの手が届きやすいところまで「動かしましょう」という話をしましたが、一方で、スペシャルなバーガー「も」必要です……。


 特に「観光地」とか。週末お出かけした際に食べる「ごちそう」としてとか。そういう時には普段使いの平たいシンプルなバーガーでなく、背の高ーいデラックスなバーガーが「ドーン!」と出て来てくれた方が、そりゃあ盛り上がりますし、「映え」ますので。そういう「全部乗せ」「何段重ね」的なスペシャルなヤツは、やはり「必要」です。店として持っておいた方が絶対によい。

 つまり、「普段着のバーガー」と「よそ行きのバーガー」が「どっちも必要」ということです。「よそ行き」はそれでしっかり持っておきつつ、これからは「普段着」の方を世の皆さんが「毎日着こなす」ぐらいの感じに持って行けたら、私はすごくよいと思います。その日々の着こなしのお手伝いを各店独自に出来たら、すごくいいですよね。


 この先しばらく「旅行」「観光」「ハレの日」といったこと自体、機会が減ると思います。緊急事態宣言が解除された後も、慎重な行動、あるいは警戒心というのはしばらく続いて行くと思うんですね。それがハレの日路線だけでは限界があることの理由です。でもそうは言っても、「たまにはいいもの食べたーい!」という人だってきっとたくさんいるじゃないかと。はい、そりゃ当然いると思います。ですが、「たまにいいもの」が「毎日」は続かないですよね。文字通り「たまに」だから「いい」ワケで。続けて食べると有難味が低下する――それが「たまにいいもの」です。

 こうしたスペシャルなバーガーを毎日のように食べている「マニア」な人たちももちろんいます。いらっしゃいますが、世の中全体からすれば、ごく一部の人たちです。人数は知れてます。つまり、私が思っているのは「数」の問題です。狭いところを狙うより、広いところを相手にした方が商売としては有利だということです。

§ §

 ですから「超イイ」ものでなくていいんです。「ちょいイイ」ぐらいの方が気軽に普段使いしてくれますので。そんな「ちょいイイ」レベルのハンバーガーが日々の暮らしの中でふつうに食べられるような、そんな方向に向かって行くのが私は一番可能性がある道かなと思っています。 (つづく)




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2020.5.20 Y.M
posted by ハンバーガーストリート at 23:00| その他 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする