初めての店でいきなり"ハイマウントでスペシャルな"バーガーを頼んだのにはワケがあり……。それについては「後日」語ることにして、今日はスペック的なところをちゃちゃっと説明しようと思う。
東京・立川のOLD NEW DINER(オールドニューダイナー)。2016年6月のオープンでもうすぐ4周年。店主の田中さんは本郷の名店「FIRE HOUSE」に2年、駒沢の「AS CLASSICS DINER」に約5年勤めた人。バーガーメニューは全15品。その最高峰がこのオールドニューバーガー¥2,000(税込)。
パティは1枚。USビーフ140g。炭火焼き。オープン当初はチョップ肉だったが、今は挽肉。「食べ残す人多くて、いろいろ工夫した」と田中さん。バンズは新宿「峰屋」の酒種天然酵母。古巣ASと同じ120gで大ぶり。「鉄板だとギュッとしちゃうので」オーブンでトースト。中の「ふわ」感と外の「ぱり」感を出している。パティには軽めのBBQソース。
ベーコンは自家製。わずか2日で仕上げる早業のベーコン。これが1枚=80g前後、炎を上げながら炭火で焼いたものが「べろん」と挟まる。その上にグリルドチキン120g〜130g。軽くマリネした鶏モモ肉を同じく炭火焼き。さらに自家製チリミートが100g前後。合挽き肉に、オクラ、ピーマン、ベーコンの端材などを合わせて辛めに味付け。野菜はアボカド、トマト、レタス。オニオンは入らず(BBQソースの中に)。〆て重量630g。
コショウがピリリと強めに利いたチキンとベーコンが大活躍。正直、ビーフパティよりチキンがおいしい。ベーコンは「耳」の部分の硬さがポイント。辛味と同時に甘味も放つチリミートも美味。パワー弱めはチーズとアボカド。でもチーズは底の方で「ぬめっ」と地味に活躍。アボカドは全体の味をマイルドにさせる役割。バンズも軽く焼けていて食べやすい。
夢中になって食べ進むうちの「山体崩壊」は不可避。途中からバーガーとしてのカタチを成さなくなる。さらには若干食べ飽きても来るのだが、しかし後半、袋の底にズレて溜まったチリがもう一回おいしい見せ場を作ってくれる。最終的にはおいしい気分のままフィニッシュ。
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牛・豚・鶏と、これだけの要素が一見「雑」に挟み込まれているようでいて、意外なまとまりがある一品。大味な感想でなく、案外ときちんとしたおいしさが感じられる。グチャグチャに混ざり合ってカオスになっていないのは、チキンにせよ、ベーコンにせよ、個々の材料がひとつひとつ「キリッ」と輪郭を持っているからだろう。それこそが「炭火」の為せる業だろうか。
― shop data ―
所在地: 東京都立川市錦町1-8-5 イーグル立川1F
JR 立川駅南口より歩7分 地図
TEL: 042-512-9864
URL: http://www.oldnewdiner.jp/
オープン: 2016年6月17日
* 営業時間 *
火〜土: 11:00〜22:00(LO21:30)
日・祝: 11:00〜21:00(LO20:30)
定休日: 月曜日(要確認)