ガンガン続けます。今日は関西プルポ戦争より、兵庫・西脇のBURGER CRAZY(バーガークレイジー)。
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兵庫県西脇市が、関東に住む人には馴染みが薄いかも知れない。神戸と姫路の間。海沿いには「明石」とか「加古川」といった都市がある、その辺りを内陸にずっと入って行ったところの川沿いに広がる平野部で、第一印象は「水が豊富そう」で「おいしそう」。空気もおいしい。空が澄んでる。そんな、今どきのハンバーガー専門店があるとはとても思えない西脇に"事実ある"のが、このクレイジー。店主の上田さんは東京・日本橋の名店「BROZERS'」に3年半勤め、現在日本国内のトップクラスの技術を身につけて地元に凱旋。2016年にオープンした。
9月1日〜10月31日まで開催中の「関西プルポ戦争」。上田さんはその実質的な運営に当たっている。ということで、この日食べたのはもちろん限定プルドポークバーガー¥1,500(税込¥1,620)。個数限定のレギュラーメニュー。上田さんのプルポ歴は2年。スモークではなく、スチームコンベクションオーブン(通称スチコン)を駆使して作っている。
豚肉はカナダ産の三元豚肩ロース。ひとつ4〜5kgの塊の表面に各種スパイスとディジョンマスタードを擦り込み、一晩寝かせた後、スチコンで加熱すること10〜12時間。火が入ってやわらかくなったところをバラバラにほぐし、バーガー1個当たり85gほど乗せている。
この場合の「バーガー」は正しい意味での「バーガー」で、85gのプルポの他に120gのビーフパティが入っている。パティはオージーの赤身に和牛脂。バンズは地元西脇の「ピーターパン」製。プルドポークに隠し味程度の自家製BBQソース。その上に赤キャベツをりんご酢に漬けたコールスロー。それらの下に隠れるようにハラペーニョとパイナップル。クラウン(上バンズ)の裏にはマヨネーズと自家製のケイジャンスパイス。
「DAKOTA」にも負けないごっつい見た目。背も高い。「ピーターパン」製のバンズはこの日はことに焼き色強く、黒光りの光沢。「シャリシャリ」「ジャリジャリ」言わせながらかぶりつくと、よく焼いたビーフパティの上にバラバラと折り重なるプルドポーク。その山の中心にハラペーニョの辛味。後半、ライムを搾ると、それまで埋もれがちだったパイナップルの甘味がピン! と立って、わかりやすーい甘味が"動き出す"。ちょっと気取った言い方をしますと、「ライム仕掛けのパイナップル」みたいな……。
焦げたホロ苦いバンズに牛や豚やの脂が滲みて、独特な味わいのある迫力の一品。プルドポークだけを食べると、「ギュッ!」と詰まった豚の味がする――ココがおいしいのであります。
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店のすぐ裏を小川が流れていて、上田さんは「どぶ川」だと言うのだけれど、どう見ても澄んだ透明なきれいな水がサラサラと、淀むことなく流れて行っている。後から思った……西脇の水を飲んでみたかった。水割りとかおいしいかも知れない。水と空気とハンバーガーのおいしい街、西脇。
― shop data ―
所在地: 兵庫県西脇市西脇931-1
JR加古川線 新西脇駅歩22分 地図
TEL: 0795-23-5311
URL: https://www.instagram.com/burger_crazy/
オープン: 2014年7月23日
* 営業時間 *
平・土: 11:00〜15:00(LO14:30), 17:30〜22:00(LO21:30)
日・祝: 11:00〜17:30(LO17:00)
定休日: 月曜日・第3火曜日(要確認)