2018年10月02日

# 382 BAYSIDE BASE [横浜・金沢文庫]




 今年の春、横浜と横須賀の"中間"に新しいハンバーガーショップがオープンした。その名はBAYSIDE BASE(ベイサイドベース、BSB)。BAYSIDE=横浜、BASE=横須賀のそれぞれ象徴と。

 場所は京急・金沢文庫。そう、金沢文庫と言えば、東口にはかの「JAFFE JOFFER(ジャッフェジョッファ、JJ)」がある。東にJJ、西にBSB。金沢文庫がにわかにバーガーづいてきた。


 BSBは隆さんと慎二さんの石田兄弟の店。そう、兄弟と言えば、日本橋人形町の「BROZERS'」、池袋の「No.18 DINING&BAR」、大阪・心斎橋の「CRITTERS BURGER」など、ハンバーガーは名店揃い。ハンバーガーにおいて「兄弟の店は大成する」法則が、ひょっとするとある、のかも知れない。

 弟・慎二さんはホテルのフレンチレストランで働いた後、ハンバーガー専門店の名門、五反田の「7025 Franklin Ave.」に3年、さらに都内の別の有名バーガー店や横浜・野毛のバーなどに勤めた経歴の持ち主。兄の隆さんはラーメン店のエリアマネージャーをしていた人で、その後、ヨコスカネイビーバーガーで有名な「TSUNAMI」に2年ほど勤めて、ハンバーガーについて学んだ。


 そんなキャリア十分な石田兄弟が満を持してオープンしたBSB。金沢文庫という、横浜市と言うには南の端、さりとて横須賀でもないという、一見するとハンバーガー専門店のような商売には向かない場所に思えるが、しかし敢えてその不向きな土地から身を立てて、やがては都内に躍り出るほどの有力店になろうと、そんな熱い野望を抱いている。

 そういう点でゆくと、金沢文庫は学生が多い。若い子育て世代も多く、つまりハンバーガーが好きな層が少なからず居るので、そんな彼らをターゲットに「学生には安く」「親子には安心で」――そんな店を目指して、今年3月15日オープン。


 バーガーメニューは現在16品+月替わり1品。要の学生証提示の「学割バーガー」、小学生以下のお子様対象の「キッズバーガー」もある。この日食べたのは基本のプレーンバーガー¥980。上下開いた状態で出て来る。

 パティはオージービーフ。ブロック肉で仕入れて、これを自前で12.8mmの極粗挽きにする。重量130g。噛み応え強く、咀嚼に力を要する。300℃の高温で焼いているので表面にはチリチリとしたコゲあり。中心部には赤身を残す。


 バンズは地元の名店「ベーカリーハウス アオキ」製。BSB専用。生地はややウェット。「クシュッ」と縮んで、しかし量少な目で、肉の味を奪わず。クラウン(上バンズ)にタルタルソース、ヒール(下バンズ)にイエローマスタード。メープルシロップと和えた甘いマスタードで、これのにおいが非常にクセが強い。好みが分かれるところかも知れない、が、全部を重ねると気にならなくなる。

 これまでの兄弟2人のキャリアと技術のすべてを込めて作った、まずは挨拶代わりのバーガー。これからコレを起点に"真の"のBSBのハンバーガーに進化・変形してゆくだろう。そんな「出発点」な一品だ。

§ §

 なお「キッズバーガー」¥580は肉の挽きを細かくしている。雨の日には「雨得サービス」あり。兄・隆さんが繰り出すラーメン店的アイデアもユニークな金沢文庫の新店。さぁこれからどうなる?




― shop data ―
所在地: 神奈川県横浜市金沢区釜利谷東2-16-16 高橋第3ビル
     京急電鉄 金沢文庫駅歩4分 地図
TEL: 045-349-9495
URL: https://bayside-base.owst.jp/
オープン: 2018年3月15日
営業時間: 11:00〜22:00
定休日: 不定休(要確認)

2018.10.2 Y.M
posted by ハンバーガーストリート at 23:59| 横浜編 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする