2018年06月09日

# 58DINER [京都・東山] の58チーズバーガー




 こちらのオーナー森口さんとは以前、京都・一乗寺にあった「toms」さんで一度お会いしたきり、そのままもう6年経ってしまった。そして今回ようやく森口さんの噂の店を訪ねることが出来たのである。店の名は58DINER(フィフティーエイトダイナー)。京都の東山、岡崎の辺りにある。

 噂の店の実物は噂以上だった。森口さんも普通の人でない。かつてはミュージシャンを目指していた。だから根がミュージシャン。まぁ話が面白くって、しかも、一生懸命入力していたPCのメモ書きがエラーで消えてしまう事故もあって、店の全容を一度で説明するのは非常に難しい。だからまずは今回は、書ける部分だけを断片的に書いてゆこうと思う。不完全な記事になるが悪しからず――。


 まず店構え。入るなり吹き抜けの高天井にシーリングファン。階段を上がると半分物置きのようになっているところへソファを並べた2階席。どこか南国のスローな雰囲気を持っている。夏休みにおばあちゃんの家を訪ねた時のような懐かしさもあって、京都らしいと言えばらしい店でもある。店の外にはお寺も見える。それもいかにも京都らしい。この寺は年に一度、森口さんが中心になって開催するイベントの会場でもある妙傳寺という寺だ。

 森口さんはかつて「音楽旅行」(でよいのかな?)のためアメリカへ渡り、2ヶ月ほどLAに滞在したことがある。その後、音楽をやめて、ちょうどその代わりになったのが料理。つまり「音楽と料理は一緒」というのが森口さんの説である。具体的に「どう一緒か?」というメモはPCのエラーで消えてしまったが、僕にとってコショウは「コンプレッサーの役割」と言っていたのは覚えている。


 店を始めた前だか後だか、東京へ行った際に世田谷・三軒茶屋「Baker Bounce」のハンバーガーを食べて「アメリカって東京にめちゃめちゃマッチングするんや!」と感銘を受け、何でも「手作り」するその手法と姿勢を取り入れつつ、さらに「京都らしさ」を表現するには……と考えた末に、京野菜、京都で出来る野菜を上手く組み込んだメニューをミュージシャンの発想で考えついた。

 メニューはステーキ3品。バーガーメニューは8品ほか。中から58チーズバーガーフレンチフライ&サラダ付きのプレート¥1,360を。

 パティはオージーのチャックロールを使った80g。鉄板でまず焼き目をつけてからオーブンへ。少量の割にサイズ以上の存在感があるパティなのだが、「肉はこだわらない」と森口さん。「いい肉はステーキで食べたらいい」「こだわりはバンズと野菜」と断言する。


 その自家製バンズは焼き色浅め、目が詰まり気味のしっかりとした生地質。食パンがベース。以前はバターを使って作っていたが、レシピを一度リメイクして、今は「ココナッツオイル」を油分に使用している。さらにセロリシードが中に。

 パティの上からとろけたチェダーチーズ。下に厚切りのトマト。グリルしたオニオン。レタスは入らず。マスタードとマヨネーズ、そしてピクルス代わりに無農薬のディル。さらにBBQソースはイチから自家製。そこへガーリックチップと、なんと「松の実」という独創性。


 これはなかかアクティブ。ガーリックチップの容赦ない味にチーズのマイルド。松の実のテクスチャーが非常によいアクセントになっていて印象的。グリルドオニオンの存在も際立つ。「味を乗せていく感じが面白いな」という濃い味のバーガー。かなり個性的。そして破壊力あり。

§ §

 「野菜をおいしく食べさせよう」という京都人の発想を入れて、野菜をメインに考えたという、やや変わりものな一品。味わいはあくまで大胆。そこに森口さんのバランス感覚を感じる。

 今年2月に京都駅からほど近い「崇仁新町」なるコミュニティースペース&屋台村に「58 doorstep BURGER」というバーガースタンドをオープンさせた。こちらではコンセプトの全く違うバーガーを提供。オープンは04年とも、05年とも。近畿・関西でも草分けに当たるハンバーガーとアメリカ料理の名店。現在2店体制でフル稼働中!




― shop data ―
所在地: 京都府京都市左京区岡崎最勝寺町2-38
     市営地下鉄東西線 東山駅歩9分 地図
TEL: 075-752-1358
URL: http://58diner.com/
オープン: 2004年
営業時間: 11:00〜23:00(LO22:00)
定休日: (要確認)

2018.6.9 Y.M
posted by ハンバーガーストリート at 20:01| 【一ッ目!】 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする