「CEILING FAN×FUN」で紹介した東京・小伝馬町JACK37BURGER(ジャックサンナナバーガー)のバリネスチーズバーガー¥1,150について少し詳しく。
サンナナのハンバーガーは現在24品。全部牛。鶏魚の"非"バーガーなし。好感。その24品のうち半分の12品に「サンバルソース」なるものが使われている。店主・小木野さんが新婚旅行でインドネシアを訪れた際、バリ島で食べたナシゴレンが感激するほどおいしくて、そのおいしさの素は何かと調べた結果、行き着いたのがこのサンバルソースだった。
その用い方はソースと言うより調味料に近い。主原料はトマト、にんにく、唐辛子。それだけ。シンプル。それらを煮詰めてスパイスを加える。サンナナのサンバルソースは小木野さんアレンジによる完全手づくりのオリジナル。サンバルのかからないバーガーも12品あるが「うちはソース"あり"がスタンダード」。サンバルを入れることで「味が引き締まる」「思い通りの味になる」のだと。
そこまで聞いたら頼まない手はない――。
パティは120g。ブロック肉で仕入れた豪州牛を角に切り出し、同じく豪州牛の挽肉とミックスしている。このパティの中の大きな肉の塊は「ザブトン」と呼ばれる、1頭の牛から数kgしか取れない希少部位だ。その希少なザブトンを"敢えて"ハンバーガーのパティにしている。
バンズは東新宿「峰屋」の天然酵母。てっぺんにマルチグレイン。グリドルで長めに焼いている。サイズは90g。
かなり「モチる」生地質である。噛むと「くるーっ」と内に丸まり込むような強い弾力を発揮する。その「モチる」食感が過ぎた頃にパティの、これも弾力のある噛み応え。このバンズからパティへの食感のリレーがみごと。モチるバンズに始まり後半は肉の噛み応えがリードする、そんな「食感」で食べさせる一品。
サンバルソースは単体で舐めるとそこそこ辛いが、バーガーと絡めば甘くもなく辛くもなく、不思議な味わいで引き立て役に徹する。刻んだオニオン・ピクルスと合わさるとチャンキーなサルサのようになるが、しかしサルサ状のもの=サンバルではない。
「パティをどうやっておいしく食べてもらうか」というテーマの答えに小木野さんが選んだのがこのサンバルソースである。なお「バリネス」とは"Balinese"=「バリ島風の」といった意味。
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しかし希少なザブトンの角切りがパティに入っていると聞くと、ぜひソースなしのプレーンな状態で味わってみたく思うのが人情。次回はバリネスで「ない」方の12品の中から頼んで、ぜひザブトンの"座り心地"を堪能してみたい。「笑点」の大喜利メンバーの誰よりも、いま私はザブトンを欲している。
― shop data ―
所在地: 東京都中央区日本橋小伝馬町16-16
東京メトロ日比谷線 小伝馬町駅歩2分
都営新宿線 馬喰横山駅/JR総武本線 馬喰町駅歩3分 地図
TEL: 03-6884-1541
URL: http://www.jack37burger.com/
オープン: 2015年9月14日
* 営業時間 *
平日: 11:00〜15:30(LO15:00), 17:00〜23:00(LO22:30)
土祝: 11:30〜21:00(LO20:30)
定休日: 日曜日(※要確認)