毎秋恒例、アメリカの食を楽しむ2週間「TASTE OF AMERICA(TOA)」。今年2016年も10月1日から14日まで開催"されまして"(過去形です)、先ごろ無事終了しました。
都内約50のレストランを会場に、アメリカ産の食材を使ったアメリカ料理を提供し、食と文化への理解を深めよう――という一大キャンペーンイベントです。今年のテーマはまさに"TOGETHER"しようぜ! というルー大柴だったワケですが、あいにく私は今回時間があまり取れませず、渋谷「Reg-On Diner のヨーグルト&ブルーベリーバーガー」と岩本町「北出食堂 のスライダーイントゥガンボ」に辛うじて行けたのと、今からご紹介しますキックオフイベントの「スライダーコンテスト」に参加できたのとが今年の"TOGETHER"の総てで、大柴的には不十分な小柴でした。
さ、本題へ参りましょう――。
キックオフイベントの会場は「bistro BARNYARD ginza(ビストロ バーンヤード ギンザ)」。あの三宿FUNGO(ファンゴー)の関さんのお店です。開始時刻18時ピッタリに着いたところ、「メディアの人から審査を始めて下さい」「何時に投票を締め切り、何時に結果発表します……」とアナウンスが聞こえて来て、着くなりいきなりの急展開です。本来は「ガンボ」と「スライダー」両方のコンテストなのですが、両方やっていたのではとても時間が足りないと考え、ハンバーガーの評論家らしくここはスライダー1本に絞りました。荷物は取り敢えずその辺に放って早速撮影から開始です。
の前に、そもそも「スライダーとは何か」という話をしなくてはなりません。
TOAの資料をそのまま引用しますと、「直径7cmほどのバンズを使ったミニハンバーガーやミニサンドイッチのこと」という定義づけです。「小ぶりなサンド/バーガー」ぐらいの認識でOKでしょう。今年に入ってみるみる都内で流行りまして、扱っている店は目下急増中。
コンテストはガンボ・スライダーとも参加各5店。以下スライダー参加店とメニューをご紹介します。
まずは銀座「TORO TOKYO(トロトーキョー)」の「スモークターキーとスパイシースライダー」。
"(モダン)メキシコ料理の父"リチャード・サンドバル氏のラテン料理レストランです。自家製バンズを使用したスパイシーなメキシカンスライダー。スモーキーなターキーにワカモレ、モントレージャック。そしてフライドオニオン。甘くて辛い! そしてホット! 私が最も気に入ったのはコレでした。
お次は広尾「sage & fennel(セージアンドフェンネル)」の「海老カツサーモンスライダー」。
カリフォルニア・LAを中心に大流行している「スローファストフード」の専門店。slow fast food? 「健康と安全に向き合ったスローフードをファストに提供することで都会のライフスタイルにフィットさせたもの」だそうで。スライダーは海老カツにスモークサーモン、タルタル、砕いたピスタチオのレイヤーにフェンネル、さらにトップにピンクペッパーという陣立て。アンチョビのような旨味がどこからか利いて、そのあとに甘めのソース。ディルも利いて美味でした。
次。中目黒「Meat & Bakery TAVERN(タバーン)」の「Meat & Bakery TAVERN classic mini burger」。
NYブルックリンスタイルのベーカリーレストランです。私も前から気になっていた一店。赤身主体のUSビーフ100%パティは、中に飴色になるまで炒めたオニオンをプラス。フレッシュレタス、トマト、チーズ、オリジナルソースと来て、バンズは自家製。つまりこれは「ハンバーガー」のミニチュアサイズ。中は赤く外は強めに焼いたビーフの味にアーリーレッドの辛味。バンズは皮硬め。
4番目。神楽坂のシーフードダイナー「fingers(フィンガーズ)」の「クアトロチーズスライダー」。
名前の通り、手づかみシーフードのお店です。こちら「MARTINIBURGER」へ行くたびに前を通って気になってたんですよねぇ。「あぁ、ここか〜!」って感じです。4種のチーズにベーコン、パストラミ、ローストポークの3種類の肉が挟まる豪華版。アクセントに加えた皮ごとフレッシュオレンジが実に効果的で、味の方向をうまく変えてくれるような役割を果たして秀逸でした。
ラスト。新宿御苑前「Burger kitchen CHATTY CHATTY(チャッティチャッティ)」の「JACK CHEESE SLIDER」。
お噂はかねがね伺っております、かつて本郷「FIRE HOUSE」にお勤めの宇川さんが始めたハンバーガー専門店です。店のレギュラーメニューのまんま3分の1スケールバーガー。甘めのバンズは鈴木ベーカリー特製。モントレージャック/コルビージャック/ペッパージャックの3種のアメリカ産チーズを使い、パティをクレピネット(豚脂網)で包み込んだ風変わりな一品です。このクレピネットが噛み締める歯ごたえ。
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で、我々記者による投票がおこなわれまして、1人持ち票1票、最多得票はこちら→「Meat & Bakery TAVERN(タバーン)」の「Meat & Bakery TAVERN classic mini burger」でした。まぁ手堅い勝利といったところで、「こんなのが?!」というサプライズの感は特にありませんでした。さらに同じこのメンバーで東京ビッグサイトでおこなわれた「ツーリズムEXPOジャパン2016」にてもう一回戦開催されたそうですが、結果はどうなりましたか。
おしまいは世界大会で受賞経験を持つフレアバーテンダー2人による(ごめんなさい、手元に名前の載った資料が無くて)カクテルで口直しを。これは乗ってるコースターの図柄でもわかるとおり「ブルームーン」を使ってどうにかしたカクテルです(笑)。何かのチップを燃やしてスモークさせてるんですねぇ。香りがついて大変おいしい一杯でした。
→ 【TASTE OF AMERICA 2016】 Reg-On Diner [渋谷] のヨーグルト&ブルーベリーバーガー
【TASTE OF AMERICA 2016】 北出食堂 [岩本町] のクラフトビールとスライダーイントゥガンボ
# 今年も「TASTE OF AMERICA」キックオフイベント開催!