2016年06月07日

# 354 BAREBURGER [自由が丘]




 自由が丘のオーガニック&ナチュラルなハンバーガーショップは、東に「自由が丘バーガー」が2008年からあれば、西には昨夏NYから来たこの店、BAREBURGER(ベアバーガー)あり。

 「SHAKE SHACK」開業の2004年より後の、2009年にオープンしたハンバーガーショップで、現在世界に30余店を展開。その多くが米国それもNYにほぼ集中しているが、海外は日本の他にカナダ、ドイツなど。中東ドバイにも出店予定がある。



●トゥモローランド

 日本初上陸は2015年7月19日。自由が丘のコノ店が1号店。日本国内のベアバーガーはアパレルブランド「トゥモローランド」がプロデュースしている。店がある「メープルファーム」は1983年4月にトゥモローランドが誕生した地。まさに記念の場所である。


 その名のとおり、中央にカエデの木が植わる中庭に面した席数100の大きな店構え。店内は大きく4つの部屋に分かれている。中庭も入れれば異なる5つのスペース。それぞれ適度なゆとりがあって居心地よく、話がしやすい。午後をゆっくり過ごすには格好の場所だ。授乳室もある。

 ロングアイランドとか57番街とか、比較的新しくできた店舗のデザインコンセプトを引き継いでいるとの話。


 椅子机はどれも造りが大きく、見るからに頑丈。店内随所の色遣いがカラフル。さすがトゥモローランドだけあってグッズも大変充実している。そしてそれらにことごとく描かれる「熊(クマ)」のイラスト……。

 店名BAREBURGER(ベアバーガー)の"bare"とは「ありのままの」といった意味。クマの綴りは"bear"。これはワザと間違えてクマを登場させているシャレで、シャレなどころかUSのサイトには多数のクマが出没している。でも、店の名前は"bear"でなく"bare"。クマバーガーでなく「ありのままのバーガー」。クマに注意。

●ベアコーラ

 コンセプトはオーガニックまたはナチュラルな食材を使うこと。極力添加物を含まないもの、ホルモン剤・化学肥料等を使わないものを使うこと。その徹底のため、わざわざ本国米国から輸入している調味料も多い。


 ドリンクも"organic"多数。ワイン・スパークリングともオーガニック。ビールはボトル3品がオーガニック。カクテルもオーガニックスピリッツによるオーガニックベース。コーヒー・紅茶は言うに及ばず、「ベアコーラ」¥464(税抜き¥430)なるキビ糖由来のナチュラルハウスコーラ、ハウスソーダまである。

 この辺りの徹底ぶりはみごとの一語。ちょっとしたオーガニック食品のセレクトショップのような揃えようだ。

 ではハンバーガーはどうか――"BE MY BURGER"、自分だけのオリジナルバーガーを好きに注文できるようになっている。


 パティ(ないしそれに相当するもの)8種類。バンズ2種類。チーズ5種類。野菜・ソース各10種類。他に「トマトフィグジャム」「パイナップルレリッシュ」「ブロッコリーフムス」など気になる名前のペーストが5種類ある。

 そしてこれらを組み合わせた店推奨のメニューが全部で12品(うち牛以外3品)あり、イチからオーダーするより価格的にもお得である。中から最もシンプルな組み合わせTHE STANDARD¥1,490(税抜き¥1,380)を。

●名店・峰屋の傑作バンズ

 トマト・レタスなし。パティは豪州産グラスフェッド(牧草飼育)のオーガニックビーフ100%・150g。「OBE Organic Beef (オーべビーフ)」というブランド牛で「化学薬品、成長促進剤、農薬、飼料添加物、輸入飼料などを一切排除した、完全にナチュラルな環境で生産されたビーフ」を謳う。


 もう1種類、幻の和牛、あの宮崎「尾崎牛」を使ったパティもあり。数量限定。尾崎牛パティで作った「トゥモローバーガー」は3,218円(税抜き2,980円)。

 戻ってオーべビーフパティ。粗め・細かめ2種類の挽き肉をミックス。つなぎなし。米国から輸入のオリジナルスパイスを加え、グリドルでダックオイル「鴨油」を敷いた上で焼いている。焼き加減は指定可。

 ミディアムをオーダーしたところ、中はピンク多め。おだやかだか濃い赤身の芳ばしいコク味。細かな挽きのザラザラした肉粒の集合体でありながら、その厚み・高さを活かしたやわらかな食べ口のパティである。


 バンズはご存知・東新宿の名店「峰屋」。ブリオッシュバンズとマルチグレインバンズと2種あるが、ブリオッシュの方が桁違い、出色の出来栄え。無添加・天然酵母。通常の5〜6倍の卵を使ったリッチな逸品。

 間に収まるエグモントチーズは味おとなしめ。オニオンはキャラメルよりもう少し強く炒めたスタウトオニオン。ケチャップ+マヨネーズにスパイスを加えたオリジナルソースはサウザンアイランドに近いか。

 サイドのポテトは北海道産のオーガニックメークイン。ハンドカットしキャノーラ油で2度揚げ。ピクルスはNY直輸入、"Brooklyn Brine"社製。


 決して派手ではないが、全体にやわらかく・やさしくまとまった口当たりが特徴的。オーガニックというキーワードを軸に徹底的にやり抜いた、そういう意味で大変贅沢なバーガーである。

 スイーツはパンケーキほか全5品。牛乳をほとんど足さずに限りなくアイスクリームだけで作るシェイク3品。↑写真はチョコチップクッキーにバニラアイスを挟んだアイスクリームクッキーサンド「ベア スタンダード」¥907(税抜き¥840)。

●3月31日、日本二号店・銀座店オープン

 安心・安全の徹底がコストに反映して「イイ値段」のバーガーにとまっている点と、その価格の重さに比べ、アルミトレイにペーパーを敷いてのサーブが何とも軽く感じられる点がアンバランスだが、同じNY発でも「SHAKE SHACK」とはチャンネルも価格帯も違うことを明確に打ち出して、目下「イイ路線」で展開中。

 旧モザイク銀座阪急がリニューアルしてできた東急プラザ銀座に日本2号店オープン。今後はそう急がず、ゆったりしたペースで着実に店舗を増やしてゆく予定とのこと。NYの最先端の思潮・嗜好を日本に持ち込んだ店のひとつがこのクマの……でなく、「ありのままのバーガー」ショップ。クマに注意。



# BAREBURGER [自由が丘] のSUPREME
# BAREBURGER [自由が丘] のMACHO FRIES
# BAREBURGER [銀座] のCOUNTY FAIR
# BAREBURGER [銀座] のTHE STANDARD
# BAREBURGER [自由が丘] のEL MATADOR
# BAREBURGER [自由が丘] のBIG BLUE
# BAREBURGER [自由が丘] のTHE STANDARD

― shop data ―
●自由が丘店
所在地: 東京都目黒区自由が丘2-16-10 メイプルファーム内
     東急電鉄 自由が丘駅歩4分 地図
TEL: 03-3724-5820
URL: http://bareburger.co.jp/
オープン: 2015年7月19日
営業時間: 11:00〜21:00(LO20:30)
定休日: 無休(要確認)

2016.6.7 Y.M
posted by ハンバーガーストリート at 21:06| 日本上陸編 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする