静岡Tequila's Diner(テキーラダイナー)のごはんものに「ダーティーライス」というのがある。説明を見ると「レバーをはじめとする内臓、腸詰めや各種端肉を米と一緒にスパイスで煮込む、アメリカ南部のソウルフード」とあるのだが、テキーラダイナーのソレには、店主テキーラさんが長期放浪した東南アジアのテイストがちょっと加わっているかも知れない。
ダーティーライスだけでメニュー1ページが当てられ、7品のバリエーションが載っている。中から店名を冠したダーティーテキーラズ¥1,210。英名これまた"Tequila's Favorite"。
ダーティーテキーラズはベーコンエッグチーズが乗ったダーティーライス。ベーコンはベロロンとジューシーな自家製。スパイシーな黒いソースに混ざるは牛のスネ肉、豚のバラ肉、牛の腸と胃袋=トリッパ、アキレス腱の方の肉。端肉たちの豪華競演! 本当はレバーを入れたいのだが、好む人はごく少数、クセがあり過ぎて入れると急に売れなくなる。当初はマトンも入れていたが、やはりダメ。
黒いソースはバーガーのBBQソース同様、甘くフルーティーな味わい。10種類以上のスパイスとアップルビネガー、イカスミでじっくり煮込んでいる。これも「本当は海外ではもっといろんなスパイスが際立ってて……」とテキーラさん。万人向けに加減して"黒いカレー"のような味に今は落ち着いている。
さて、米の話――。「いい出会いをした」とテキーラさんがいう米屋が安東米店。略してアンコメ。店主・長坂さん(安東は地名・町名)にテキーラダイナーに卸しているブレンド米についてお訊きしたところ……
「特に洋食とか日本的なおいしさとは違う料理については、一番大事なのは食感。粒感があって、かと言ってバッサバサじゃなく、しっかり目。ザラザラなのと、においが臭いのは日本人はアウト。味は二の次と言うか三番目。そうしたねらいで国内産の中から割りとサラッとしてるものを使ってもらっています」
とのことだった。テキーラダイナーではこのブレンド米を高性能の家庭用炊飯器で炊いている。確かに粒が大きく、これだけ味の濃いものがかかっても、なお存在感がしっかりある、印象に残る米だった。
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「もうちょっと食べにくいものを食べてもらえるようにしてゆきたい」と抱負を語るテキーラさん。「オリジナルにこだわって出来なくなるよりは、形を変えてでも残った方が」とレバーを抜きマトンを抜きしてきたが、「いつかこっそりちょっとずつマトン入れても誰も気付かないんじゃないか(笑)」「そのうち段々戻してゆきたいと思ってる」……本格的なクッサイの、超期待!!
→ # Tequila's Diner [静岡] のテキーラバーガー
# Tequila's Diner [静岡] のBEEFEATER
# 302 Tequila's Diner [静岡]
― shop data ―
所在地: 静岡県静岡市葵区七間町8-6 ACTビル1F
JR静岡駅歩10分 地図
TEL: 054-255-7595
URL: http://notequila-nolife.com/
オープン: 2010年8月10日
営業時間: 12:00〜14:00LO, 18:00〜24:00
定休日: 水曜日(要確認)