以前、もう3年前、「アラスカシーフードバーガープロジェクト」という企画に携わったことがあった。
アラスカ、ベーリング海で獲れる天然の魚介類を使った新たなバーガーを、料理を……というこの企画は、それきりで終わりのものでなく、今なおずっと続いている恒久的な"課題"なのだが、このたび、その主宰者であるアラスカシーフードマーケンティング協会があのフレッシュネスバーガーと組んで、ついにこんな商品を発表したのだ――アラスカ産本ズワイ蟹を使用したクラブケーキバーガー￥637。2月17日発売の期間限定。リリースこちら。
アラスカ産ズワイガニのほぐし身とカニ味噌を使用。セロリやディルなどの香草、つなぎなどと合わせて衣をつけ、フライにしたクラブケーキはサイズ85g。
そこへ同じくカニ肉・カニ味噌などから作ったアメリケーヌソースとズワイガニのホワイトソースの2種類のソース。バンズはやや糖度高めな白ゴマバンズ。オニオンをローストしているので全体に甘めなまとまり。トマトなし。レタスはフリルが派手なグリーンカール。
中にも外にもカニ味噌を使い、なるほど磯の味・魚介の味わいは確かに。「食べた感」は十分ある。クセもそこそこあって"良い意味"で食べる人を選ぶ域にまで達していると思う。クラブケーキはつなぎの詰まり具合が関東でいう「さつま揚げ」にやや近い。
そもそもが日本国内ではほとんど見ないクラブケーキという"未知の"食材を扱ったメニューなので、商品自体、大変な冒険作・意欲作と言える。ものの良し悪しの以前に、まずは紹介・啓蒙から始まる、そんな一品。まずは「クラブケーキ」というその語の響きが、一人でも多くの消費者に届かんことを――。
§ §
この日のプレス発表会には遠くアラスカより本場の、それも女性の漁師であるトミ・マーシュさんが参加し、スピーチをおこなった。主にカニ漁の漁師。もちろん漁船も所有している。小柄ながらもその腕の太さったら……。
さてそのトミさん、さらにプレス発表会の翌日……。 (つづく)
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