【東京ビアウィーク2015】 MARTINIBURGER [神楽坂] のSixth StreetとBROOKLYN EAST IPA: ハンバーガーストリート　（ブログ版）

2015年04月06日

【東京ビアウィーク2015】 MARTINIBURGER [神楽坂] のSixth StreetとBROOKLYN EAST IPA

　4月3日(金)から12日(日)まで都内外100店余のビアパブ・レストラン等々で開催中、「東京ビアウィーク2015(TBW)」。当ブログでもこのイベントに合わせ、「この店へ行ったらこのバーガーとビール！」という特集をお送りしています。

　2店目は東京・神楽坂MARTINIBURGER(マティーニバーガー、MB)。NY出身の米国人・エリオットさんがオーナーの店。TBWの10日間、Sixth Street(シックス・ストリート)￥1,540と"BROOKLYN EAST IPA"￥915のセットを限定販売中です。

　「六番街」という名のこのバーガー、自著『ザ・バーガーマップ東京』の表紙を飾ったバーガーであり、そして昨秋9月17日に放送されたテレビ朝日『お願い！ランキング』――「ハンバーガーの達人が選ぶおすすめハンバーガーランキング」で私が1位に推したバーガーです。果たしてその正体は……。

ビールの魅力を再発見する東京の10日間

　ズバリカレーのバーガー。「ベイガン・バルタ」というインド北部パンジャブ地方が発祥の焼き茄子を煮込んだカレーが乗っています。もちろん自家製。そして本格。

　それこそインド料理店で出て来るような刺激とスパイスが利いたソレは、ですが、すりおろした生姜なども合わせて僅か「8種類」のスパイスで出来ています。30種類もの香辛料を使うような料理はマハラジャが食べる高級料理。この焼き茄子のベイガン・バルタはお母さんが作る家庭料理であると。

　ころんと厚みのあるパティは豪州牛200g。直火で焦げるまで「ガツッ！」と大胆に焼き込んで、強烈な「焼いた肉のにおい」を漂わせます。バンズは新宿「峰屋」の酒種天然酵母。こちらも芳ばしい焦げた甘味。かぶり付けばスパイスの芳香。刺激。クミンかコリアンダーか、粉っぽい、ないし砂っぽい風味が格別の味わい。そこへフレッシュなトマトとレタス、そして甘酸っぱいピクルスが重なる妙。

　これだけ個性の強いカレーを乗せながら、一切パティが霞まず消されていないのが面白いところ。これはパティとカレーが程よく混ざり合ってどうこう……というバーガーに非ず。「肉は肉」「カレーはカレー」それぞれの持ち味を別個に、完全に独立して発揮しているという面白さ。

　一方のビールですが、普段はお馴染み"BROOKLYN LAGER"の樽生を置いていますが(理由はもちろんエリオットさん、New Yorker ですから)、今回はカレーのバーガーに合わせて"EAST India Pale Ale"のボトルを限定販売。いえコレ、単なるシャレでなく、"Food Pairings"を見ると、事実"Spicy foods, especially Thai, Indian......"と書いてあります。後発のアメリカンIPAと比べるとIBU(国際苦味単位)「47」と決して高くなく、ヒリッとする程度の軽い苦味ですが、ほぼ赤身肉で構成された幾分ドライなパティの食べ口を潤し、キリリと締める役どころとして機能していました。

§　§

　後味は芳ばしいカレー味。レッドオニオンの辛味も実に効果的。5品から選べるサイドディッシュはカレーとは逆方向にマイルドな「ホウレンソウのクリーム煮」を選択。そのサイドからIPAまで含めた食べ始めから終わりまで、実にストーリーのある、食事途中を思い起こせば実にドラマのあるバーガーであり、一皿であるように思います。

　そして食べ終えた後の無性な"寂しさ"(笑)――だからと言って二皿目を食べたら同じ満足が甦るかと言うと、それはないという。寝直しても同じものは二度と見られない一度きりの楽しい"夢"のような、そんな幸せを感じさせる至福の一品！

― shop data ―
所在地: 東京都新宿区中里町31
　　　　東京メトロ東西線神楽坂駅歩5分　地図
TEL: 03-6280-8920
URL: http://www.martini-burger.com/
オープン: 2010年10月15日
* 営業時間 *
火～土: 11:00～23:00(22:00LO)
日曜日: 11:00～22:00(21:00LO)
定休日: 月曜日(要確認)

2015.4.6 Y.M

【関連する記事】

posted by ハンバーガーストリート at 16:43| 【二ッ目！】 |