と思っていたのだが、よく考えればやることが他にもある。
ほぼ1年前に記事をアップして以来の東京・東新宿「峰屋(みねや)」。去年は「峰屋スペシャルバーガー」¥555(価格は当時)を紹介したが、今はこの商品はお休み中。もうひとつの峰屋バーガー¥406を今日はご紹介する。
「スペシャルバーガー」はパティ120gのバンズ70g。和牛100%。つなぎ無しだったが、峰屋バーガーはパティ90gのバンズ70g、「スペシャル」と同じ「座るだけで3万円」するような高級フレンチにも卸す和牛専門の肉店が取り扱う国産牛に、生タマネギのつなぎを加えたもの。さらに"隠し味"で、峰屋と言えばの「酒種麹」が入れてあるとのこと。
売場にラップされて並んでいるものなので冷(さ)めている。冷(ひ)えているワケだが、だからこそのそのひと口目、「しとーっ」とバンズに歯が通ってゆく感じが堪らない。それとほぼ近い感じで、かつ、いくらかの粗さを持ったパティの食感がそれに続く。
バンズは実は「日替わり」だそうで、この日は黒ゴマを乗せたグラハムだった。もちろん酒種天然酵母。
中にはケチャップ、ではなく、それをソースで割ったもの。この味とマヨネーズとで食べさせる「商店街のパン屋さん」風味のバーガーながら、具材それぞれが食感を正しくしっかり有しているため、調味料の味に負けず、底の浅くない味わいを呈している。
写真写りの悪さはご愛嬌。だがその見た目に寄らぬおいしさには峰屋の貫録を、「横綱相撲」的な安定した取り口を感じる。まぁ、ヘタなものはまず出て来ない。
もう一品、「是非食べて」と言われたのがコロッケバーガー¥309。ま、"バーガー"でなく、「コロッケサンド」であるが。いま小売店舗のある場所で80数年営業していた老舗の肉店「ひろせや」さんから作り方をそっくり引き継いだコロッケを、日替わりの酒種バンズに挟んだ一品。
ジャガイモ、タマネギ、そして肉をたくさん入れて、もちろん店で作って揚げている。これがクリームコロッケを思わせる、図らずもクリーミーな食べ口。敷き詰められたキャベツはただの千切りではなく、オーブンでローストしたもの。「峰屋バーガー」と同じく、ソースで割って味の当たりをやわらかくしたケチャップと、少量のマヨネーズも入る。ねっとりと粘るコロッケの食感。かなり予想を裏切る味のコロッケサンドだ。量もなかなか。
バンズの活躍という点で言うと、この日は「峰屋バーガー」の方に分があった。二個も続けて食べればもう十分お腹いっぱい。
§ §
今年も恒例の「シュトーレン」好評販売中。パン生地で作ったシュトーレン。もちろん酒種が駆使されている。「今年は旨いよ」と言われたが、年により出来不出来があるのだろうか。大でも¥1,000とお値打ち!
→ # バンズ― 峰屋 [東新宿] ◆ vol.1 ≪ご馳走≫バンズの誕生
◆ vol.2 峰屋の考えるバンズとハンバーガーの未来形
◆ vol.3 初!峰屋の"復活"ライ麦バンズでハンバーガーを
# 306 峰屋 [東新宿]
― shop data ―
所在地: 東京都新宿区新宿6-19-9
東京メトロ副都心線・都営大江戸線 東新宿駅歩8分 地図
TEL: 03-3351-6794
営業時間: 10:00〜19:00
定休日: 日曜・祝日(要確認)