いつものように、APIO(アピオ)ジムニーライフ『ON THE STREET BURGER』で紹介した埼玉・草加(そうか)UNCHAIN FARM(アンチェイン・ファーム)のテックスメックスバーガー¥1,350について、もう少し詳しく。
幹書房『ザ・バーガーマップ東京』に載せた「フライドオニオンBBQバーガー」とは敢えて違うものをこの記事用には選んだ。選ぶものがどれも同じだと面白くないので――。
東京・押上(おしあげ)、東京スカイツリーの麓に姉妹店「cafe*SWITCH*」を出したのが3年前の2011年。今は3店目の出店を計画中と、ますます勢い盛んな店主中村さんとチームアンチェイン。
ハンバーガーは19品。鶏や魚を挟んだ自称"バーガー"なし。気持ちよし!
パティはオープン以来変わらずニュージーランド産牛に和牛脂を混ぜた115g。バンズも変わらず地元の名店「AOI」製。但しこちらは当初焼印は押されておらず、スマイルマークはケチャップorマスタードで皿に描くもののみだった。今は皿とバンズの"ダブル"スマイル。このスマイルも、私の知る限り、調味料などで皿にメッセージ等描き込むのが一般的になるより、だいぶ早くからやっていたように記憶する。
中村さん曰く、このテックスメックスバーガーは「向こうで食べたタコスをイメージしたような」バーガーであり、日本で(少なくとも中村さんの周りで)抵抗を持っている人が多かったサワークリームを「おいしく食べさせるためのバーガー」として開発された。
サワークリームをおいしく活躍させるにはそれを引き立てる辛味が必要。サワークリームと並ぶこのバーガーの実質的な主役は"チリ"である。正確にはチリビーンズにタコミートを合わせた"チリタコミート"。都合3日かけて作っている。
チリビーンズは豆と野菜のみ。そこにタコミートの肉(これは合挽肉)を加える。ニンニクとショウガをじっくり炒めたところにセロリ、ニンジン、タマネギを加え、1日かけてじっくり煮込んだ後、翌朝まで一晩寝かせてから挽肉、スパイス、トマトを加えてさらに煮込み、もう一晩寝かせて3日目で完成。最短3日。そういう手間暇かかる製法に1年ぐらい前から変えた。入るスパイス何だかんだで20数種。
タコミートの肉はゴロゴロと粗め。「日本人の好みに合わせた隠し味」として加えたカレースパイスのコクと香りが印象深くよく利いている。さらにチリの中のハラペーニョが利かせる刺激を、完全に熟したアボカド4分の1個とサワークリームがマイルドに馴染ませる。
§ §
「もちり」としたバンズからパティまでスッとひと口で噛み切れる食べやすさ。その上に表現される親しみやすさ。そして老若男女すべてのお客さんを楽しませ、飽きさせまいとする工夫やワクワク、ないし「ドキドキ」が、メニューからも、ポップでカラフルな店内からもよく伝わってくる、そんな店。
11月30日で祝! 9周年! お客さん集めて自ら祝うようなことは「イマイチ苦手」と中村さんおっしゃってたので、この場にてお祝い申し上げます――。
→ # アボカドバーガー ◆ UNCHAIN FARM [埼玉・草加] のアボカドバーガー
# 128 UNCHAIN FARM [埼玉・草加]
― shop data ―
所在地: 埼玉県草加市住吉1-7-4
東武鉄道スカイツリーライン 草加駅歩3分 地図
TEL: 048-924-7654
URL: http://www.unchainfarm.com/
オープン: 2005年11月30日
* 営業時間 *
月〜土: 11:00〜25:00(22:30LO)
日曜日: 11:00〜21:00(20:30LO)
定休日: 無休(要確認)