17日深夜に放送されたテレビ朝日「お願い!ランキング」第2部の「ハンバーガーの達人が選ぶおすすめハンバーガーランキング」、栄えある第1位は東京・神楽坂MARTINIBURGER(マティーニバーガー、MB)のSixth Street(シックス・ストリート)、「六番街」という名のバーガーでした。¥1,540。自著、幹書房『ザ・バーガーマップ東京』の表紙を飾ったバーガーです。
以前食べた際の記事に詳しいことは書いてありますので、"詳細こちらをご覧下さい"。今は補足的な話をします。上に乗るカレー、「ベイガン・バルタ」について。インド北部パンジャブ地方が発祥の、焼き茄子を煮込んだカレーです。
よくそのカレーが本格的なものであることを示す例えに「30種類のスパイスを使い」などと言う表現がありますが、シェフに訊くと「とんでもない、そんなに使わなくても作れる」と言います。
曰く、30種類もの香辛料を使うような料理はマハラジャなどが食する高級料理、宮廷料理であると。この焼き茄子のベイガン・バルタは庶民の食べ物。お母さんが作る家庭料理である。30種類もの香辛料・調味料が一般家庭に用意されていることはまずなく、まぁせいぜいが10種類。一つの料理に使うのはうち5〜6種類がいいとこ。だからこのMBのベイガン・バルタも、すりおろした生姜なども合わせ「8種類」のスパイスで作っています――とのことなんですね。
MBの厨房を守るこのシェフはエスニック料理を得意とする人で日本人です。上に乗せるカレーになぜベイガン・バルタを選んだのかと言うと、ペースト状のカレーなため、「流れ出しにくいから」。
一方、店主エリオット・バーグマンさんは生粋の"New Yoker"、アメリカ人です。本場アメリカの味を曲げず・歪めず、ストレートに押し出した、"本場"の力強さを持つ超強力なビーフパティの上に、本格インドカレーが重なり、しかし"前のこの記事"にも書いたように両者相混ざり合って「そのハーモニーが云々……」ではなく、それぞれの持ち味をそれぞれに発揮し続けたまま最後までゆくという、そういう実にめずらしい種類のハンバーガーです。
正しくエリオットさんが描き出した本場アメリカのハンバーガーの設計図を下に敷きながら、その上で独創的な遊びに興じている――というのがこのバーガーの真の姿、構図であると私は思います。
§ §
私のまるで知らないような「アメリカのハンバーガー」についての知識、常識、さまざまな情報が、行くといろいろ聴けるので、それだけでも十分刺激的なお店です。腕のいいバーガー店は都内数多くありますが、中でもアメリカの味・NYの味が「そのまま食べられる」店ということで、稀少で貴重な一店に思います。
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# 265 MARTINIBURGER [神楽坂]
― shop data ―
所在地: 東京都新宿区中里町31
東京メトロ東西線 神楽坂駅歩5分 地図
TEL: 03-6280-8920
URL: http://www.martini-burger.com/
オープン: 2010年10月15日
* 営業時間 *
火〜土: 11:00〜23:00(LO22:00)
日曜日: 11:00〜22:00(LO21:00)
定休日: 月曜日(要確認)