さて、「ステーキハウスのハンバーガー」というヤツである。「おいしくあって欲しい」と思っている。目玉の飛び出るようなおいしいヤツに「いつか出合いたい」と私は思っている――。
ついにこの日は六本木ヒルズのホテル「グランドハイアット東京」6FにあるステーキハウスTHE OAK DOOR(オークドア)を訪ねた。
こちらの店では「ウッドバーニングオーブン」で肉を焼いている。オープンキッチン奥の壁に4つ並んで空いている窯、その中で薪を燃やすのだ。薪はオーク。樫の木。ホワイトオークだろうか、レッドオークだろうか。私には判らない。ハンバーガーのパティももちろんこれで焼く――。
オークドアバーガーレギュラー¥2,300。パティ220gに、BBQソース、ベーコン、チェダーチーズ。
キッチンの横にはガラス張りの立派な熟成室があって、様々な銘柄牛が吊るされたり棚に横たえられたりしているのだが、パティの肉は残念ながらこれらエイジドビーフの切れ端などでは無くて、別に用意された国産牛の肉を使っている。
挽きの細かい肉が密集したタイプで、練り過ぎた感じでは無いが、しかし軟くもない。これを件(くだん)のウッドオーブンに入れると、薪の香りが付くのだという。
確かに通常のオーブンとも違う火の通り加減で、水鉄砲のようにビューッ! と肉汁が飛び出すようなジューシーさともまた違う。ミディアムでお願いしたが、イメージしていたよりはよく火が通っていた。薪から立つ煙のためだろうか、例えるならコンビーフのような、凝縮された濃い赤身の味が少しする。
バンズはブリオッシュだろうか。そうでも無いか。キャラがやや半端で決め手に欠ける。前の2店ほどでは無いが、やはりはっきりと強い焦げ跡。「ぱっさり」していて少し邪魔に感じられた。
トマトは2枚。チーズも2枚。レタスは玉レタス。オニオンは入っていなかったように記憶する。「香り高いエスプレッソの風味をきかせた」というBBQソースには、重くない、軽い酸味があって、かすかにスモークのにおい。
§ §
率直に、もう少し際立ったわかりやすい「ならでは」な部分があれば、人にももっと薦めやすくなるのだが、残念ながらそこまで突き刺さって来るものでは無かった。額を考慮すると、気軽には薦めづらい。
だから額が上がれば上がるほど、ハンバーガーは難しいのだ。額が上がるほど、その額相応に満足させてくれるハンバーガーに出合う確率は低くなる。やはりステーキハウスではステーキを食べないことには、その真価・実力に触れることはできないのかも知れない。今はそんな風に考えるようにしている。
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― shop data ―
所在地: 東京都港区六本木6-10-3 グランドハイアット東京6F
東京メトロ日比谷線 六本木駅歩6分 地図
URL: http://restaurants.tokyo.grand.hyatt.co.jp/oak-door-restaurant/
TEL: 03-4333-8784
オープン: 2003年4月25日
* 営業時間 *
ランチ: 11:30〜14:30(土日祝 〜15:00)
ディナー: 18:00〜22:00
バー: 11:30〜25:00
定休日: 無し(要確認)