東宝映画やウルトラシリーズの頃より道幅の一切変わらぬ成城通り。中部・関西へ進出し、今や24時間営業までやってる成城石井はココが本店です――。
その成城石井本店の裏手にベーカリーがやっているハンバーガーカフェがある……いや、その言い方はどちらも正しくない。ハンバーガーを出すためだけに始めた店でも無いし、「レストランをイメージした」と調理主任・小原(おばら)さんのいう通り、この2階のスペースはカフェでは無く、レストランなのである。店の名前はKiriy's Fresh(キリーズフレッシュ)。桐山レストランという会社の店だから「キリーズ」というところまでは解かった。しかしその「桐山」という名前、どこかで聞いたことがあるような……。
さておき、1999年に広尾店がオープンしたのが始まりで、次いで出来た成城店は最初は1階のベーカリーのみだったのが、数年後に2階のレストランもオープン。出来て7〜8年が経つ。広尾にはイートインは無いので、キリーズのレストランはここ成城店だけということになる。
ハンバーガーはオープン以来のメニューだが、しかしメインで出すつもりは無かった。ところが想定とは裏腹に、当初「軸」に考えていたサンドイッチやピザよりも、ハンバーガーの方がよく出る。そこで前面に出すようになったという次第。
食べたのはKiriy's バーガー¥850。バンズはもちろん1階のベーカリーで焼いた自家製。クラストが細かくひび割れた「ダッチブレッド」のようなパンで、サクッと歯切れが好く大変食べやすい。
一方パティはサイズ150gでつなぎあり。小さなグリドルで焼いているが、まるでオーブンにでも入れたかのような肉汁の含み方で、ハンバーガーと言うより「ハンバーグ」サンドの趣き。そのジューシーさがやや重かった。野菜もたっぷり挟まっており、サンドイッチの色が強い。上下バンズの裏に塗ったマスタードマーガリンの辛味がその印象をさらに強くしている。チーズはゴーダ。パティに混ざる塩がバーガー全体の味を緩やかにまとめている。
§ §
これはハンバーガーでは無くサンドイッチ。折角の面白いバンズなので、出来たらパティもつなぎの入らないものに考え直したらよいと思う。本職のパン屋だからこそできるハンバーガーへの創意工夫、またその可能性というのもあるワケで、今のまま20〜30年前の感覚のハンバー「グ」サンドに留めておくのはそうしたチャンスを自ら断ってしまっているようで、勿体無く私は思う。
→ # Kiriy's Fresh [成城学園前] のクラブハウス・サンドイッチ(再食)
# Kiriy's Fresh [成城学園前] のクラブハウス・サンドイッチ
― shop data ―
所在地: 東京都世田谷区成城6-14-2 三輪ビル2F
小田急電鉄 成城学園前駅歩2分 地図
TEL: 03-3789-2890
オープン: 1999年(広尾店)
* 営業時間 *
1Fベーカリー: 8:00〜20:00
2Fレストラン: 11:00〜21:30(LO20:30)
定休日: 無休(要確認)