東京葛飾区・金町(かなまち)のCafe&Bar brave(ブレイブ)へ行った。前回はブレイブのバーガーの生みの親である流浪の料理人・梨木さんと会ったが、この日は店主・本多さんと会った。
聞けばブレイブ開店当初からハンバーガーがやりたくて、グリドルまで用意していたのだという。それを目ざとく見つけた客の梨木さん、「何でバーなのに鉄板?」と本多さんに訊いたのがブレイブのバーガー誕生のきっかけである。そこから話は一気に前進、「TO THE HERBS」、赤坂の「LAWRY'S」などでブイブイ言わせたベテランシェフ・梨木さんを中心に、スタッフ全員でハンバーガーを考えだした。
去年6月、梨木さんが店を離れてランチ営業は無くなったが、ハンバーガーは今も続けている。それはそうだ。元々が店主・本多さんがやりたかったことなのだから。納得のゆくものが出来ずに悩んでいたところへ、ひょいと梨木さんが現れたという、まさに渡りに舟のような話なのである。
バーガーメニューは7品から17品に増えていた。この日は本多さんが薦めるままにベーコンチーズバーガー¥1,000にトッピングでアボカド¥100、さらに通常はBBQソースのところをバルサミコソースに変えて、締めて¥1,100。ソースは全8種類。
パティは「赤身だけでいい挽肉を挽いてくれる」地元精肉店から仕入れた牛脂ゼロ、粗・細2種類の挽肉をミックスした国産牛100%、120g。言うだけあってモノの良いのは確かで、中心部がきれいに赤い。その「赤」を残した肉にアボカドのやわらかさ。こちらも程よく熟れている。ベーコンはガリガリに焼き込んであった。
特にバルサミコソースが好かった。「クン」とスモーキーなフレーバー。そして酸味よりも甘味。それもやわらかな甘味だ。何より肉との相性が好い。そこへアボカドが来て、混ざり合った瞬間、得も言われぬマイルドな旨味が発生する。この肉・バルサミコ・アボカドによる旨味・まろみは一級。他では出合えぬ独特のおいしさを放っていた。
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地元の人気店が作るバンズは生地の「弾き」を少し抑えてもよいだろう。ワッサと入ったグリーンカールも同様で、この二者が食べ口をモッサリと鈍いものにしている。自慢の赤身肉に到達するまでの食感をもう少し軽くしたいところだ。
それらの点を除けば、思いがけないくらいよくできたバーガーだった。材料も良質。ブレイブのハンバーガーはその後も全く健在である。金町の人が羨ましい。
― shop data ―
所在地: 東京都葛飾区東金町2-18-1-106
JR常磐線 金町駅歩5分
京成金町線 京成金町駅歩7分 地図
TEL: 03-5876-3352
URL: http://sports-brave.com/
オープン: 2011年9月3日
* 営業時間 *
月〜土: 17:00〜翌5:00
日曜日: 17:00〜24:00
定休日: 不定休(※要確認)