大宮へ行った。そして大宮で好いことがあった――埼玉・大宮初にして唯一のハンバーガー専門店Burger's Cafe Beach Story(バーガーズカフェ・ビーチストーリー)がウンとおいしくなっていたのだ。
初めて訪ねた2011年の9月にお店に対して私がした失礼なぐらいの要望を、真正面から聞いて下さり、その結果、ビーチストーリーのハンバーガーはこの2年数ヶ月の間に大きく変わっていた――もちろん"おいしい"方向に。食べたのは前回同様、しかし名前だけ変わってチーズコンボ¥880――。
まず前は牛豚合挽きだったのが、今は国産牛のパティに変わっている。これが最も大きな変化である。しかも努めて上質な肉を使っていることが、その濃く深い赤身の味わいから感じられる。サイズ100gは変わらず。
積み順も変わった。オープン当初は肉が下・野菜が上だったが、今は肉を上に持って来た。レタスはグリーンカールから玉レタスへ。オニオンはグリルをやめて生のスライスに。カラフルにバーガーを飾っていたケチャップとマスタードは無くなった――。
「これを入れるともっと旨くなるんじゃないか――というものを全部引いた」という店主・羽田(はだ)さんの一言がこの改良の性質を物語っている。足し算でなく「引き算」のバーガー。「乗せて」「重ねて」「積んで」のイメージばかりが強いハンバーガーに「引き算」という発想が持ち込めるその時点で、ひとつ大きく「突き抜けた」ものがあるように思う。そこに到達するまでには相当に悩み、考え、苦心された筈だ。
さらにここ半年、「添加物をあまり摂らない食生活」に変わったと羽田さん。店でもサイドのサラダには有機野菜を使っている。コストの兼ね合いで全てを有機に変えるのは難しいが、有機で無いにしても「素材本来の味で『おいしい』と言ってもらえたら」それこそ本望と――。
話戻して、パティの質の良さに比べると、この日のバンズは今一つ調子が悪かった。塩コショウの振りにややムラがあったものの、全体としては強過ぎず、羽田さんが言う通り「素材本来の味」を隠さない・消さない適切な味加減。特に肉の味が何者にも邪魔されず、よく感じられた。しかもよくほぐれて食べやすい。折り畳んだレタスがその下のマヨネーズと和して「ブラザーズ」のような味わい。
§ §
素晴らしくおいしくなった。前は7品だったが今は14品にバーガー倍増。最近始めたホットドッグは全4品。夜はお酒中心。昼は、限られた休憩時間を使って食べに来てくれるお客さんのためにも「なるべく早く出してあげたい」と、採算よりもスピード重視の営業姿勢。それがビーチストーリーの心意気!
→ # 269 Burger's Cafe Beach Story [埼玉・大宮]
― shop data ―
所在地: 埼玉県さいたま市大宮区大門町2-108
JR・東武・埼玉新都市交通 大宮駅東口歩5分 地図
TEL: 048-782-6810
URL: http://beach-story.jimdo.com/
オープン: 2010年5月20日
営業時間: 12:00〜24:00(23:00LO)
定休日: 月曜日(要確認)