2013年12月29日

# 309 ROTI ROPPONGI [六本木]




 ケイジャン ソード フィッシュバーガーの折に登場したこの店、東京・六本木のROTI ROPPONGI(ロティ六本木)について語っておこうと思う。

 私にとってロティという店は非常に敷居の高い店というイメージだった。都内在住の外国人たちが夜な夜な集まっては宴を催す、半ば秘密クラブめいた社交場――長らく私はそんな"勝手な"イメージに思っていた。


●ほとんどアメリカ

 実際オープン当初は来店数に占める外国人率が8割とも9割とも。現在ロティを経営するブランドパートナーズの運営本部長・宇佐美さんは、オープン直後にロティに加わった当時のマネージャーだが、その頃の様子について、店内は「ほとんどアメリカだった」と語っている。留学するかどうか、ちょうど迷っていた時だったので、お蔭でその必要が無くなったと、宇佐美さん。


 神楽坂「MARTINIBURGER」のエリオットさんは、東京に居ながらにして「海外に居るような気分になれる店」と評している。ロティとはそんな店である。

 無料誌『メトロポリス』のハンバーガー特集には必ず登場する店だった。だから紹介はもっぱらそちらの"筋"に譲ったようなつもりでいたのだが、最近この私にとってもついに「避けては通れない店」になった。私の中では所在地すら不詳だったこの外国人の社交場に、やっと足を踏み入れるべき時が来たのである。



●総料理長、イアン・トーザー

 場所は麻布警察署の真裏。六本木通りの一本裏手の道である。ちょっと行くと「シナボン」がある。


 創業者はイアン・トーザー氏という英国人である。英国人だが、10年ほど米国のホテル・レストランでシェフキャリアを積んでいる。関わった店が米国にいくつもある。

 活躍の場を東京に移して、新橋の「ファームグリル」(閉店)、代々木上原「West PArk CaFE」、天王洲「T.Y.HARBOR BREWERY」の開業・運営に9年の間携わり、2001年1月、ロティをオープン。現在も総料理長として活躍中。こう書き出してみると、東京におけるアメリカンダイニングシーンをまさに牽引してきた、日本のアメリカ料理界の重要人物と言える。行く先々でその名を耳にする――それがイアン・トーザー氏である。

 ロティのフロアマネージャー"Hiro"さんによると、トーザー氏の料理は「甘いものは甘く、辛いものは辛く」という大胆さと明快さを持ち、米国料理をベースにしながらも、その広い受け皿の上で世界中の料理を実に幅広く取り入れているところに最たる特徴があるという。その「世界各国の料理をフィックスしているところに注目して欲しい」とHiroさん。


●オリエンタルプレイス

 Hiroさんはシドニーなど豪州東部に以前1年ほど住んでいた。ロティに勤めた理由は日本では食べられない、海外でしか出合えないスパイスや料理、味付けが「ロティにはあったから」。ロティは"international"と言うより"oriental place"――発するその異国情緒が何とも言えぬ魅力である。


 ランチ・ディナーのみでなく、所謂「アイドルタイム」と呼ばれる夕方の時間にも食事が出来たり、土日には「ブランチ」メニューを提供したり、クラフトビールが飲めたり(オレゴン産の樽生)、店内全席禁煙だったりするカフェ/レストランは、今でこそ当り前に増えているが、2001年当時は非常に少なかったと宇佐美さん。常に先駆的な店でもあった。

 なお、開店当時はスティルフーズの経営だったが、2年ほど前から前述のブランドパートナーズに経営が変わっている。芝公園と兜町に2店ある「VASHON」はロティの姉妹店に当たる。


●ロティサリーチキン

 2013年の現在、私が見た限りでは、7割から8割は日本人の客である。外国人もいるが、それ以上に日本人の方が多い。これも時代の流れか。


 さらに驚いたことを素直に書くと、意外にも「高くない」のである。ステーキに3,000円を超えるメニューは無い。しかも日曜のディナータイムにはさらに25%オフになる。木〜土の夜はロブスターナイト。オイスターバーは毎日やっている。店名の由来である「クラシックロティサリーチキン」1/2 ¥2,400は創業当時爆発的な人気を博した。

 米国人の大好きなアーティチョークのディップもある。「バンバンチキンサラダ」¥1,500には東洋的な味付けが施されている。食べた中では「ピーカンパイ」¥700は絶品だった。ブラックコーヒーの苦味と見事な融合を見せる。兎角ワインばかりが取り上げられがちだが、先述の通り、米国のクラフトビールも常時樽生4〜5種類を開けている。


●ROTI ビッグ バーガー

 さて、ロティサリーキュイジーヌでありながら、実は片手間とは言えないほどにハンバーガーにも力が入っていて、むしろ一時期はメニューの主軸を成していた。今はダイニング色の方が強まったが、それでも「バーガー」と付くメニューは5品あり、なおもメニューブックの一角を形成している。


 ROTI ビッグ バーガー¥1,700。パティは豪州産牛175g。運ばれるとまず焼いた肉のにおいがクーンと立ち上ってくる。挽きは細かめ。時折「こりっ」と大きな挽きの粒が当たるのも大胆で好い。中からじわっと肉汁が滲み出す焼き加減。まるでオーブンに入れていたかのような肉汁の含み方だが、実際にはガス火のグリルで焼いた直火焼き。

 自家製のBBQソースによりグレイズされており、これに入るスパイスが「ピリリ」と辛味を利かせる。しかし肉と一緒に食べると、はっきりとは感じられない程度。専用の「バーガーマヨネーズ」は卵の味がはっきり強く、またスパイシーで、かつ何ともなめらかで上質。これも一緒に食べるとはっきりとはわからない。

 このバーガーについては、肉だけで食べるよりも野菜と合わせた方が絶対においしい。おいしさが数段上がる感じである。滲み出した肉汁が冷たい野菜と巧く合って、何とも華やかで豊かな、美しいアーチを描き出す。ブリオッシュバンズは「スッ」と無くなる口どけの好さ。その口どけに象徴されるやわらかなハーモニーが特徴的だ。

§ §

 ダイニングルーム36席。バー10席。さらにテラスが36席あって、季節が好ければフル稼働する。来年1月26日で13周年。

 お客様との「距離の近い店」を目指しているとHiroさん。何とも贅沢な気分に浸れる店だが、あくまで「カジュアル」というのが、私にとって長年の"謎"であり続けたロティの正体だった。ある意味抜群に"パフォーマンス"が良い店である。



# ROTI ROPPONGI [六本木] のケイジャン ソード フィッシュバーガー
# VASHON/Seattle's Best Coffee Nihonbashikabutocho [茅場町] のヴァションバーガー topping クリスピーベーコン、シアトルチェダー
# VASHON/Seattle's Best Coffee Nihonbashikabutocho [茅場町] のヴァションバーガー topping シアトルチェダー
# VASHON/Seattle's Best Coffee Nihonbashikabutocho [茅場町] の
アラスカ産天然マダラのフィッシュバーガー

# VASHON/Seattle's Best Coffee Shiba-Koen [芝公園] のヴァションバーガー topping オレゴンブルーチーズ
【フィッシュバーガープロジェクト】 VASHON/Seattle's Best Coffee Shiba-Koen [芝公園] のアラスカ産ワイルドサーモンのソテー
# 300 VASHON/Seattle's Best Coffee Shiba-Koen [芝公園]


― shop data ―
所在地: 東京都港区六本木6-6-9 ピラミデビル1F
    東京メトロ日比谷線 六本木駅1b出口より歩1分 地図
TEL: 03-5785-3671
URL: http://www.roti.jp/
オープン: 2001年1月26日
* 営業時間 *
ランチ(月〜金): 11:30〜17:00
ディナー: 18:00〜23:00(22:00LO, 金曜22:30LO)
ブランチ(土日祝): 11:30〜17:00
バー: 17:00〜23:00(22:30LO, 金・土25:00LO)
定休日: なし(要確認)

2013.12.29 Y.M
posted by ハンバーガーストリート at 23:52| Comment(0) | TrackBack(0) | 帝都編◆都東 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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