昨月中頃、東京・六本木のUnion Square Tokyo(ユニオンスクエア東京)を訪ねた。東京ミッドタウンのグランドオープンが2007年3月30日だから、開業から6年半を経て、これが初めての訪問である。「やっと行くことができた」というのが率直な感想だ。「ハンバーガー」という食べ物に焦点を当てたとき、確かに敷居の高い店であるには違いない。この日は4人で会食をした。
NYの人気レストラン『Union Square Cafe』の姉妹店。先にそのNYの店の話をすると、平日のオープンは12時ちょうどから。ハンバーガーは1品、ランチとブランチに"USC Burger"がある。値段は16ドル。1,650円ほど。ディナーメニューにハンバーガーは載っていない。説明には"Brioche, French Fries, Beecher's Flagship Cheddar, Bacon"とある。"Brioche"とは「ブリオッシュ」のこと。これはバンズを指しているのか。気になる。
ユニオンスクエア東京のハンバーガーもUST バーガー1品のみ。"Regular"と"Small"があり、"Regular"はパティ230g・¥2,800。"Small"は120g・¥1,800。大は小を兼ねる――肉において特にそれは顕著であって、ゆえに"Regular"を。
品良く薄くスライスしたベーコンと美しく透明に透けたチェダーチーズを乗せたベーコンチーズバーガーで、その点は"USC Burger"と変わりない。ただシェフに聞いたところ、NYでは直火でグリルしているのに対し、東京ではパティ表面をフライパンで焼いた後、オーブンに入れて加熱するという具合で肉の調理法自体が異なっている。
それゆえちょうど「帝国ホテル」の「チーズハンバーガーサンド」のような、かぶりついた箇所から肉汁がジュワッと浮き出してくる、真にジューシーなパティに焼き上がっている。グリルすると流れ出す肉汁をオーブンを使うことで上手く閉じ込めているワケだ。牛肉の産地は失念。
コロンと丸く厚みがあって、見た目は米国的。肉の挽きは細かめで、ザラザラしたところがなく、一定の粘りをもって密集して少しムチムチとしている。食べやすい。サッと噛み切れてスッと口に入ってくる。シーズニングなどでかなり強く味付けされており、その味が私にはやや濃く感じられた。食べ続けるうちに単調になってくる。
レッドオニオンは辛味弱く、乗せても特段の変化にならず。バンズは噛むうちに「モチッ」とした食感。ピクルスは縦に3枚ほどにスライス。フレンチフライの盛りが半端ない。イタリアンパセリがひと添え。
§ §
味付けの濃さに多少の難を覚えるが、その食べやすさから、油断しているとバクバクと一気に食べてしまう類のハンバーガー。額を考えると敷居の高い一品であることに変わりはない。
訪ねたこの日は寒々とした曇り空。ミッドタウン裏手の檜町公園は「ニューヨークの秋」とも違う、東京の秋の趣きに満ちていた。季節が好ければ広々としたテラス席を楽しむことができる。
― shop data ―
所在地: 東京都港区赤坂9-7-4 東京ミッドタウンガレリア D-B112(B1)
都営大江戸線・東京メトロ日比谷線 六本木駅歩3分 地図
TEL: 03-5413-7780
URL: http://www.unionsquaretokyo.com/
オープン: 2007年3月30日
* 営業時間 *
月〜金: 11:00〜15:00(14:00LO), 17:00〜23:00(22:00LO)
土日祝: 11:00〜16:00(15:00LO), 17:00〜23:00(22:00LO)
定休日: なし(要確認)