「招待券が手に入ったのですが」とXeno(ゼノ)氏から誘われた当初はそこまで乗り気でも無かったのだが、会場が「東京ドーム」と聞いて興味が一気に百倍に膨れ上がった。そんな大会場で一体どんなめずらしいビールが飲めるのだろう――11月28日〜12月1日まで開催、スーパーオクトーバーフェスト in 東京ドーム 2013。
集合時刻は午前11時30分。会場と同時に入るXeno氏の算段である。つまり昼の12時から飲みだすワケだ。どうせ飲むからにはそれくらい大がかりな気構えがあって好い。なにせ主催者側も相当に大がかりだ。
「オクトーバーフェストなのに何で5月にやってるんだよ」と、これまで私はこの行事をむしろ敬遠していた口である。と言うか、10月の行事を年中やる無茶苦茶が私は嫌いである。だから東京ドームでなかったら行かなかったろう。それはXeno氏も同じである。
入ってみるとさすがに凄い。グラウンド全面が巨大なビアホールになっている。実に広々としている。壮観である。
平日の昼中だけに客もまだ少ない。チケットを買うにしてもビールを頼むにしても並ぶことが一切ない。委細快適である。
ボトルビールもあるがこの際問題では無い。ドイツの醸造所7社と国内2社の樽生が飲める――こちらが重要。さらにXeno氏ともなると大体のビールは既に飲んでいるので、目当ての銘柄が2、3に絞られる。
私のレベルでも「これは蜂の巣で飲んだことがある」などと多少は消去法がはたらいて自ずと候補が決まってくる。が、それでも迷った。
ということで1杯目に選んだのは冒頭の写真「フレンスブルガー ピルスナー」。Mサイズ500ml ¥1,500。
仕事帰りの居酒屋飲みの感覚からすれば、まぁ相当な値段である。ビアバーなどで嗜む稀少な樽生の値段と比べても200円から300円、なお少し割高だろうか。Lサイズだと1リットル ¥2,500で、こちらの方が割安だが、同じビールを1リットルも飲みたくはない。何人かで分けるなら好いか。
2杯目は←の「シュパーテン オクトーバーフェストビア」。スタイルはメルツェン。3杯目は同じく「シュパーテン オプティメーター」。ボック、黒ビールである。だんだん重くする、是常道。
飲んでばかりでは面白くない。つまみが必要と、これは「フランツプレート」。ソーセージ4種にプレッツェル+ザワークラウト。これで¥3,000。
ステージでは本場ミュンヘンより来日した「ホフブロイハウス・ショウ」の演奏。最初は別にどうでもよく聴いていたのだが、聴くうちに何とはなしに乗ってきて、気付くと飲むペースが上がっている。なるほど、酒の場に音曲は不可欠だ。TOKYO FMの公開生放送もあった。さすがに金が掛かっている。
フードもう一皿、「オクトーバーフェストプレート」。骨付きチキンに野菜のキッシュ、チップス、オリーブ&ピクルス。これも¥3,000する。安くない。フードについては値段・内容とも改良の余地があるように感じた。
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安くはないが、まぁ年に一度、このだだっ広い場所をゆったり使って近所に気兼ねなくのんびり飲めることを思えばこんなもんだろう。それこそ「季節はずれ」のお祭り騒ぎということで。会場の準備・手回し含め、すごいイベントだった。12月1日まで。さすがに土日は混むだろう。行くなら平日。
しかしさすがに飲み過ぎた。少なくとも週明けぐらいまでビールは要らない。
2013.11.29 Y.M
オクトーバーフェストビアのスタイルは「メルツェン」ですので訂正をお願いいたします。