しばらくファストフード一色だったので専門店に話を戻したい。この日は東京・恵比寿Hummingbirds' hill(ハミングバーズヒル)へ。店のある同じ通りにカルピスの本社と日本ケンタッキー・フライド・チキンの本社がある。
ハコの大きなアメリカンレストラン&バーである。こんなメニューが楽しめる――何人かで連れ立って行けば。ハンバーガーは全6品。自慢の回転式グリルで焼いた炭火焼き。この日はチーズバーガー¥1,100をモントレージャックチーズで。これがなかなか好かった。
カッチリ焼かれたバンズは表皮がやや厚く、噛むとシャリシャリ。裏にはマヨネーズなど一切塗っていない。対するパティは国産牛使用、120g。塩コショウの振りは弱め。挽きの粗い硬めな食べ口がなかなか。その下にみずみずしい野菜陣と、ピクルスが"縦切り"で。
ソースに頼らない、シンプルなハンバーガーである。
「どうだ」とばかり大量に乗ったチーズが、炙りも入ってパティを完全にコート。いや、コーティングしてなお余りあるほどに、ヒール(下バンズ)の外にまでメルトして流れ出しており、最後のひと口までモントレージャック特有の渋いコクを利かせていた。
チェダーが「先」に来るチーズなら、モントレージャックは「後」から味が来るチーズに思う。チェダーのような派手さはないが、噛み締めるようにじっくりと旨味を味わうには適したチーズだ。「いぶし銀」と呼ばれるようなものを愛する渋好みな人には是非薦めたいトッピングである。
付け合わせのポテトは皮付きのちょっと衣付き。味付けの強くないバーガーに対し、こちらはしっかり塩気。コールスローは小鉢の上にこんもり更にひと山作るほどの盛りの好さ。
§ §
これであとは肉の旨味を「引き出す」「引き立たせる」塩コショウの振りがあれば――という感想は以前にも思ったことなので、その点は変わらない。味を濃くするのでなくて、「肉の味を活かす」「もっと肉を肉らしくする」ということなのだが、それが出来ればパーフェクト。もう言うこと無し。
そうしたリクエストを抱きながらも、至極安心して食べられる、堅実な、確かな味のバーガーである。
→ # Hummingbirds' hill [恵比寿] のベーコンチーズバーガー
# 226 Hummingbirds' hill [恵比寿]
― shop data ―
所在地: 東京都渋谷区恵比寿南1-16-11 ABC・WACOビル1F
JR・東京メトロ 恵比寿駅歩3分 地図
TEL: 03-6412-8989
URL: http://hummingbirdshill.com/
オープン: 2009年7月13日
* 営業時間 *
月〜金: 11:30〜23:30(フード22:30LO、ドリンク23:00LO)
土日祝: 11:30〜23:00(フード&ドリンク22:00LO)
定休日: 年中無休(要確認)
2013.11.8 Y.M