これは先日の「T.G.I. FRIDAY'S」に続く話である。
品川のフライデーズで会食した『ON THE ROAD MAGAZINE (ORM)』のGAO NISHIKAWA (ガオ・ニシカワ)さん、スズキ ジムニーの販売最大手APIO(アピオ)の河野社長と私の3人のメンバーに、ORM編集部の鈴木洋一さんを加えた計4人でこの日もミーティングをした後、天王洲のT.Y.HARBOR BREWERY(ティー・ワイ・ハーバー ブルワリー)にランチに出掛けた。
御三方にはビーフ100%・つなぎ無しの"real"なハンバーガーを食べていただき、その隙を突いて私はクラブケーキバーガー、ハーブアイオリソース¥1,400を。
米国では"crab cake"のサンドイッチは大都市や海沿いの街であればポピュラーなメニューであるそうだが、日本で扱っている店となるとこれがかなり限られる。
例えばかの"P.J.Clarke's"にはメニューにある。"Maryland Jumbo Lump Crab Cake"17.75ドル。だが日本国内のレストランで見かけることはまず無く、意識して探しても見つからないぐらいなので、この日は迷わず頼んだ。
かのWikipediaにもクラブケーキは載っている。記事を信じるなら中心地は東部・チェサピーク湾一帯で、庶民的なものとレストラン仕様の高級なものと大きく二種類あるという。要は「カニコロッケ」か、つなぎ無し・カニ肉のみの「カニカツ」かという違いのようだ(※ソテーやグリルなど提供方法は様々あり)。
T.Y.ハーバー・ブルワリーで出て来たクラブケーキは後者の「高級な方」だった。
見た目はカツかコロッケ様。中はカニの肉がみっしりギュウ詰め。さほど大きくないように見えて、食べてみるとそれなりな量である。むせ返るようなカニ臭さは無く、クセを適度に抑えた上品な味わい。ちょっとだけ舌先にピリリと辛味。
レギュラーメニューにパンで挟まないクラブケーキ、ルイジアナスタイル、ハーブレムラードソース¥1,400があるが、サンドイッチに使っているクラブケーキはコレと同じもの。この"皿の"クラブケーキにはレムラード・ソースがかかっているが、サンドイッチにはハーブアイオリソースを使用。卵黄とオリーブオイルで「ナメッ」としたソースが、それでも何かとクセのあるカニ肉をやさしくサポートしている。
バンズはレストラン隣のベーカリー「breadworks」製。真正ハンバーガーがブリオッシュバンズなのに対し、このクラブケーキのバーガーは白い生地。クラスト(表皮)がパリッとしてクラム(生地)に程好い弾力がある。よりサンドイッチ的なバンズと言ってよい。諸々の味を食べた後に食べるディルピクルスの味が、一瞬バニラアイスのように感じられた。
§ §
率直に言って想像を超えるほどの大きな驚きや発見は無かった。「(真正)ハンバーガー以外も、たまにはいいかな?」という代替的な位置付け程度。だが海に来たら海のものを――運河に囲まれたウォーターフロントというロケーションを考えると、実にふさわしい、有効なメニューである。
なお見た目は限りなくハンバーガーに近くとも、アチラでの認識は飽くまで「サンドイッチ」であり、本来"crab cake sandwich"とするのが正しいようだ。「バーガー」でも通じることは通じそうだが。
ところでクラブケーキバーガー、メニュー改変で4月第1週で無くなってしまったそうである。パンに挟まないクラブケーキ、ルイジアナスタイル、ハーブレムラードソースは定番メニューとして健在。今回アルコールはお預けだったので、次は是非クラフトビールと合わせてみたい。
→ # T.Y.HARBOR BREWERY [天王洲アイル] のT.Y.ハーバーバーガー
# 076 T.Y.HARBOR BREWERY [天王洲アイル]
― shop data ―
所在地: 東京都品川区東品川2-1-3
りんかい線・東京モノレール 天王洲アイル駅歩5分 地図
TEL: 03-5479-4555
URL: http://www.tyharborbrewing.co.jp/
オープン: 1997年4月
* 営業時間 *
月〜金:11:30〜14:00LO, 17:30〜22:00LO
土日祝: 11:30〜15:00LO, 17:30〜22:00LO(祝日21:00LO)
※ウェイティングバーは毎日17:00〜オープン
定休日: なし(要確認)