記事のネタがどんどん積もってゆく。このままでは処理不能に陥りかねない――今そんな状況。
フィッシュバーガープロジェクトの話をしたが、今後この珍企画についても随時お伝えしてゆきたい。本日はデニーズで食べたサーモンバーグサンドドリンク付き¥890。
先月3月12日より「サーモンバーグ」フェアなるものがスタートしている。テーマは美容と健康。
サーモンバーグとは何か――簡単に言えばサーモンの身で成形したパティのことである。ミンチでなく粗目に手でほぐし、丸く形にしている。これを新食感、鮭の新しい食べ方として、和洋全7品にアレンジして提供・提案しているワケである。今回食べたサーモンバーグサンドは「パンに挟んだ」版。webサイトの説明はこちら。
トマトソースにチーズ、ピクルスが入って、ハンバーガーにも通じる味付け。だがそれら周りの味の方がサーモンに勝ってしまっていて、サーモンバーグ自体の主張は弱い。
サーモンにはチリ産の銀鮭を使用。これを業界では略して「チリ銀」と呼ぶ。
サイズは見立て90gといったところ。パティを作る際「空気を抱くように混ぜ合わせ」たり、塩麹を加えたりと、日本人が好む「ふんわり」「やわらかな」食感に持って行きたいようなのだが、度を越してやわらかいもの・食感の感じられないものというのは、どうも私は受け付けない。
生憎トーストにも「カリッ」とか「サクッ」といった食感が無かった。サーモンバーグもやわらか。こうなると全部が「ふやふや」としてしまっていて、食べていてちょっと気持ちが悪い。どこかに「歯に当たるもの」「歯が止まるところ」というのを作っておきたいものだ。
トーストに挟まれつつもサーモンの薄いピンク色が辛うじて覗き見えて、ビジュアルは悪くない。メニュー写真通りの盛り付けである点も好感。
もう一品、サーモンバーグのロコモコ風ドリンク付き¥840。こちらの方がサンドより50円安く、かつ熱量も285kcal低い。
五種豆と五穀入りのごはんの上にサーモンバーグ。タルタルソースを添え、サラダを添えて、目玉焼きの代わりに温泉卵。
特に意外な要素も無く、全てが想像可能な味だった。サーモンをロコモコ風にして食べることの新鮮さといったものは特に無い。言い換えるなら親しみの湧く、スッと入ってゆける料理ということになる。
しかしどうもサーモンの味わいにキレが無い。味が「抜けない」とでも言おうか。独特の「えぐみ」と苦味を感じる。温泉卵は温かいものを希望。旅館の朝食じゃないんだから。
§ §
ファミレスメニューということも強くあって、誰もが楽しめる親しみやすいアレンジのものがズラリ並んだ印象。冒険的に訴えかけるメニューというのは特に無かった。
主役たるサーモンバーグに関して言えば、新食感という言い方もどうかと。「ふわふわ」とか「とろとろ」とか、「歯応えの無いもの」イコール「食感」とする風潮が昨今あって(それに対する逆の動きも同時にあるが)、つまりは食事全般、もうちょっと硬いもの食べた方がよいんじゃない? それこそ美容と健康の意味からも――というのが今回の結論である。
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