まただいぶ記事が溜まってきてしまった。なるべく手短に書こうと思うのだが、一度調べ物を始めると正確な情報を得るまでは止められない性質(たち)で、ついつい情報量も文字数も増えていってしまう。
さておき――私も"解説者"としてチョイ役で出演させていただいたテレビ朝日「お願い!ランキングGOLD 特別編――第1回ハンバーガー総選挙」(2012年10月13日放送)にて第9位になったファーストキッチンの特撰海老かつサンド¥370。東京・水道橋のとんかつ専門店「かつ吉(かつきち)」の「海老かつ」を参考に開発したと番組中で紹介されていたので、そのモデルとなった現物を食べに行ってみた。
テレ朝におけるこの情報の初出は2010年11月20日放送回のようである。その折の話がかつ吉のブログにも載っている。
『HAMBURGER STREET 創刊準備号』の奥付にその旨載せたが、私も渋谷の「かつ吉」にはよく行く。しかし海老かつは食べたことが無かった。と言うより「海老かつ」というもの自体、そもそもあまり食べたことが無い。この日は水道橋店限定20食のお昼の海老かつ丼¥950で海老かつ体験を。
詳細な説明がここにあった。ぷりっと肉感豊かな芝海老の身と共に擂り身、すなわち「殻」が適度に混ざっているのがポイントである。その「尻尾ごと・丸ごと」使う海老かつが出したくて、FKの開発担当マネージャー森田氏は悪戦苦闘、あの手この手を尽くして考えに考えた……という再現VTRが「ハンバーガー総選挙」で流れた。「かつ吉」という店を知っていたこともあるだろう、そのエピソードはとりわけ私の記憶に残り、昨秋の放送以来、水道橋の「かつ吉」のことが、そして奮闘の末、森田氏が世に送り出したFKの特撰海老かつサンドのことがずっと気になっていたのである。
さぁ、その噂の特撰海老かつサンドとは一体如何なるものか――。
さすがは森田氏。決め手は「子どものころに食べた感動の味」という、やはり愛情の部分だろうか。「かつ吉」の海老かつ同様の「プチプチ」とした殻の食感がクドくない程度に感じられて、370円にして「かつ吉」をよく再現している。「迫る出来映え」と言ってよいだろう。
海老は6尾使用。ズラリと横に並べている。その辺りの「身」から受ける食感も「かつ吉」とよく似ている。独特のクサミがあるが、上手くウスターソースで消せれば許容範囲。何だか味のはっきりしないタルタルソースが奏功しており、何だかはっきりしない厚みを味わいに加えている。「くしゅっ」とベレー帽のようにやや潰れて乗っかるバンズは恐らく特製バンズ……と思ったが、どうも「特撰ベーコンエッグバーガー」のソレとは違う印象。いずれにしても歯切れ好し。
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むせ返るようなエビ臭が味わえるロッテリアのエビバーガーよりも上。FKの方が上品で端整な作り。やはりモデルとしたものが良かったか。海老かつバーガーでなく、「サンド」としたところも高評価。ショッピングセンター店舗(いわゆるフードコート)で撮影したため、写真は光量不足。
FK全サンドイッチメニューの中でも別格に挙げられるべきメニューに思う。
→ # ファーストキッチンの玄米豚のミルフィーユかつサンド
# ファーストキッチンのチーズベーコンエッグバーガー
# ファーストキッチンの特撰ベーコンエッグバーガー
# ファーストキッチンのチキン竜田サンド
# ファストフード ◆ ファーストキッチンの和風ベーコンエッグバーガー
# ファストフード ◆ ファーストキッチンのベーコンエッグバーガー
# 004 ファースト・キッチン
2013.1.29 Y.M