2012年12月23日

# マクドナルドのパティのサイズに関する検証




 いよいよ解らなくなってきた。日本とUSのマクドナルドと"McDonald's"のハンバーガーと"Hamburger"のサイズについて。以下に整理したい。そして早くスッキリしたい――。

 1.まずUSの"Hamburger"の総重量はこのサイトの記述から"3.5 oz (100 g)"。
 2.日本のハンバーガーのサイズを量ってみると、これも100gだった。
 3.次にUSの"100% Beef Patty"の重量は、先のサイトより"1.2 oz (33 g)"。
 4.日本のハンバーガーのパティの重量は前回記事の中で「パティ45gは計量済」と書いた。今年の10月とか、ごく最近の計量だったように記憶する。だから「パティ45gは計量済」と迷わず書いた次第である。
 5.ところがつい先日、日本のハンバーガーのパティの重量についてもう一度量り直してみたところ、なんと32gから32.5gの間(念のため2つ計量)――33gと言ってよい数字であった。

つまり以上から、日本と米国のマクドナルドの「ハンバーガー」の重量は同一であることが言える。

 さてそうなると、辻褄が合わなくなってくる事柄がまた幾つか出て来るワケである。それらについて以下――。


 6.まず、「パティは45g」と書いた根拠について――これは幾つかある。

 一つはP-Vine BOOKsハンバーガーの歴史 世界中でなぜここまで愛されたのか?の中に出て来る1948年、"McDonald's"1号店オープン当時のハンバーガーの記述、「ハンバーガーのパティの重さは一・五オンス(四五グラム)」。

 二つ目は以前、自分自身で実測した結果。

 三つ目の根拠は、日本マクドナルド公式ウェブサイトの以下のページにある記述である。いつ変更されるかも知れないと思ったので、画面コピーをとらせていただいた。


 これは「クォーターパウンダー・チーズ」のメニュー情報のページである。USの"McDonald's"と違って、日本マクドナルドのサイトには材料個々の具体的なグラム数は書かれていない。ハンバーガーのページを見てもパティが何グラムであるかは分からない。よくあるご質問にもそのような項目は無い。但し「日本のハンバーガーとアメリカのハンバーガーの大きさは違う?」という設問はあった。答えは「マクドナルドの世界規格により、レギュラーサイズのハンバーガーの大きさに違いはありません」。

 とにかくハンバーガーのパティの具体的なグラム数は判らないのである。但し唯一「クォーターパウンダー」だけは、何よりその名前が重量そのものを表しているワケだから、そのサイズは火を見るよりも明らかだ。クォーターパウンドとは4分の1ポンドのこと。1ポンドは450グラムなので、その4分の1は113グラム。

 で、先のページを見るとその「1/4ポンドビーフパティ」イコール「通常のビーフパティの約2.5倍」とある。だからレギュラーパティのサイズは113グラムの2.5分の1、すなわち45.2グラムということになる。


 ネットを検索すると、複数の人がこの「45グラム」という数字を挙げている。さらに四つ目の根拠には、5年ほど前まで約3年間マクドナルドで働き、マネージャーを務めていたという人から「確かパティは40何グラムだった」との証言をいただいている。

 さらに五番目の根拠として、こんなものを見つけた――英語版Wikipediaの"List of McDonald's products"というページである。

 いつ誰が載せたか分からないものながらも、そこには"Hamburger and cheeseburger: a 1.6-ounce (45 g) ground beef patty"と書かれている。US公式サイトの発表が"1.2 oz (33 g)"、日本における実測値もほぼ33gだった。日本のサイトのFAQの情報から「マクドナルドの世界規格により、レギュラーサイズのハンバーガーの大きさに違いはありません」ということが明らかなワケだから、なのでこの「45g」という数字は今となっては最早古い情報であると考えてよく、同時に「以前は45gだった」ということの証拠ととらえてよいと思う。

 加えて、ハンバーガーの歴史中の「一・五オンス(四五グラム)」という件(くだり)。オンスとグラムの数値が一致しない疑問があったが、Wikipediaを見る限り、どうも「1.6オンス」で良さそうだ。

 この「45グラム」という数字は1ポンド(=450グラム)の10分の1なのである。だから「1.6オンス」と考えるよりは「10分の1ポンド」と考えた方が解りやすいだろう。そうした解りやすさ・切りの好さがあって長らく使われていた数値なのだろうと思われる。以上でパティのサイズの話は終わり――。


 7.さらに"List of McDonald's products"によれば、ピクルスは"a single dill pickle"という風になっている。一方US公式サイトの書き方は"Pickle Slices"、複数形なのだ。先の日本マクドナルドの元マネージャーによれば、「自分が働いていた時、ピクルスは確かに"2枚"だった」との証言。しかし今現在、日本のハンバーガーのピクルスは「1枚」である。これは"Wikipedia"の記述と一致する。

 以上をまとめると、

 ・パティのサイズは"1.6 oz (45 g)"から"1.2 oz (33 g)"に変わった
 ・ピクルスの枚数は「2枚」から「1枚」に変わった


ということになる。つまり、

 ・1948年創業以来のサイズは、比較的最近になって変更された?

これはこれで歴史的"事件"であるように思うのだが、どうだろう――(※その後の調べで別な理由によるものである可能性が浮上)。

§ §

 なお、私の職業はハンバーガー探求家であり、単にその研究的興味と必要から、こうした細々としたことまで気になって調べているだけであって、別に消費者センター的な乗りでイチャモンを付けたいワケではないことを明言しておく。今私の頭に浮かんでいる疑問は「どうして最近になってサイズを変えたのだろう?」という一点である。当然何らかの理由や考えがあってのことである筈だ。 (つづく)



# マクドナルドのハンバーガー(再再々々食)――ピクルスの枚数は何枚?
# マクドナルドのハンバーガー(再再々食)――ピクルスの枚数は何枚?
# マクドナルドのてりやきチキンフィレオ
# マクドナルドのトマトビッグチキン
# マクドナルドのビッグチキン
# マクドナルドのジューシーチキンフィレオ
# マクドナルドのチキンフィレオ
# マクドナルドのアイコンチキン ソルト&レモン
# マクドナルドのマックポーク
# マクドナルドのハンバーガー(再々食)――2011年7月20日、本日マクドナルド日本上陸40周年
# マクドナルドのクォーターパウンダー・チーズ(再々食)――マクドナルド日本上陸40周年によせて
# マクドナルドのダブルチーズバーガー――マクドナルド日本上陸40周年によせて
# マクドナルドのダブルクォーターパウンダー・チーズ(再食)――マクドナルド日本上陸40周年によせて
# マクドナルドのハンバーガー(再食)
# マクドナルドのベーコンレタスバーガー
# マクドナルドのビッグマック(再食)
# マクドナルドのクォーターパウンダー・チーズ(再食)
# マクドナルドのダブルクォーターパウンダー・チーズ
# マクドナルドのクォーターパウンダー・ベーコン&バーベキュー
# マクドナルドのグラコロ
# マクドナルドのチキンタツタ
# マクドナルドの月見バーガー
# マクドナルドのビッグマック
# マクドナルドのクォーターパウンダー・チーズ
# ファストフード ◆ マクドナルドのたまごダブルマック
# ファストフード ◆ マクドナルドのハンバーガー
# 002 マクドナルド


2012.12.23 Y.M
posted by ハンバーガーストリート at 16:35 | TrackBack(0) | その他 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

この記事へのトラックバック