そんなワケで……から記事を始めるのも怠慢なので、端折らず書くと、ケンタッキーフライドチキンの新形態店「KFC ROUTE25」で食べたのと同じ季節限定香味チキンサンド¥380を通常のKFC店舗でも食べてみた――というお話。
例によってリリースこちら――「香ばしく焼き上げたにんにくと黒胡椒のスパイシーな風味が特長の、チキンの専門店だからこそできるこだわりの和風辛口チキンです。衣にもち米、すり胡麻、黒胡椒を振りかけて揚げることで、香ばしさを際立たせ、ザクッとした食感に仕上げています」
「『香味チキンサンド』は、柔らかな鶏の胸一枚肉の香味フィレに、スライスしたオニオン、シャキッとした新鮮レタス、ネギたっぷりのねぎ塩ソースと一緒に、ブラックペッパーをトッピングしたバンズでサンドします」。
かつてベッカーズが「油淋ソースのチキンサンド」を限定販売していたのを思い出した。油淋ソースも香味ソースの一種である。
では香味ソースとは何か。ネギ、生姜、醤油、胡麻油……大体こんな辺りが入る。KFCでは「和風辛口チキン」「和風サンド」と謳っているが、「ネギだくソース」と「香ばしく焼き上げたにんにく」が「中華風」と思わせるかも知れない。
挟むバンズは白パン――「ハイジの白パン」のアレ。水分率の高い「ねとっ」と「しとっ」とした生地が、流れ出る肉汁をすべて吸い尽くすかのように挟んだ胸肉にビタッと密着してやまない。グチャッとは崩れず、絶妙なところで原形を保持。優秀。
計3度食べたが、胸肉からの脂の出方は当然一様では無かった。「ROUTE25」で食べたときが最も脂濃く、冒頭の写真の3度目が最も自然な脂の量に感じられた。が、個体差や偶然、食べる私の側のコンディションもあるので、一概にどうとは言えない。
衣に振りかけて揚げた「もち米」が「あられ」状に膨らんで、リリースにある通り、これは「ザクッ」とした衣の硬めなフライドチキンである。肉の立体感と言うか繊維の立ち方は、やはり他社の追随を許さない。
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生のオニオンの放つ辛味、特製マヨソース(推定)の甘味が「ネギだくソース」と合わさり、強烈に食欲を刺激。いくつもの攻め手を持った商品力の高い一品。間違いなくビールの味。「ROUTE25」のコンセプトは正しい。またROUTE25の記事でも触れたように、一部のKFC店舗でも缶ビールとのセットの扱いがあるようである。
ただ個人の好みに照らすなら、やや脂クドく感じられて、私の中では「やみつき」という位置付けでも無い。夏の「レッドホットチキンサンド」の方がリピート願望は強かった。
さておき、カーネルおじさんの襟元にふと目が留まり、撮影して見たのが下の写真である。このようなものをお胸に付けておられた。 (つづく)
→ # ケンタッキーフライドチキンのレッドホットチキンサンド
# ケンタッキーフライドチキンのチキンフィレサンド
# 292 KFC ROUTE25 [下北沢]