2012年03月07日

【スタンプラリー】 「ベスト・ジェーン・バーガー」検証と反省その2




 2011年3月11日金曜日に発生した東北地方太平洋沖地震におきまして被害に遭われた皆さまに、心よりお見舞いを申し上げます。

§ §

 「ベスト・ジェーン・バーガー」投票結果を踏まえてのちょっとした検証と反省のつづきです。投票の結果は以下の通り――。

 「ベスト・ジェーン・バーガー」総合トップ10
 「ベスト・ジェーン・バーガー」首都圏トップ10
 「ベスト・ジェーン・バーガー」近畿トップ5


●達成店数が10店の理由

 さて、なぜ達成数が「10店」だったのか――達成店数は、実は近畿の店の数によって決まっています。

 たとえば近畿の参加店が「10店」で、そのうち「8店」クリアすれば達成とした場合、「では行かない2店はドコとドコ?」という話にどうしてもなってしまいます。首都圏の「20店中10店」なら、行く人もあれば行かない人もありで、多少はバランスがとれるかなと思うのですが、「10店」という限られた店の中で「行く店・行かない店」という選択は避けたく思いました。なので近畿の店の数=達成店数と決めた次第です。

参加全30店◆「カラミティ・ジェーン・バーガー」
「カラミティ・ジェーン・バーガー」とは?
音楽劇 『カラミティ・ジェーン』 公式Twitter
音楽劇 『カラミティ・ジェーン』 | 梅田芸術劇場




 強いて言えば近畿の店にちょっと多く声を掛け過ぎた、というところでしょうか。逆の解消法を考えるなら、近畿の参加店を首都圏並みに増やすか――です。


 ただその点、東西でハンバーガーに関わる状況が大きく違っているということもお伝えしておかねばなりません。

 近畿圏にもこうしたハンバーガーの専門店は増えつつあります。しかし東京と比べて見たとき、肩を並べる店がどれだけあるかというと、正直その内容と実力に少なからぬ差を感じずにはいられません。

 一個千円するハンバーガーに対する理解、広がり、浸透の度合い――東西の歩みの歩幅・足並みがぴたりと揃っているという、まだそこまでの段階には至っていません。つまり首都圏と同じような20店が苦も無く集められる状況ではないということです。

 その結果として、近畿圏は分布の範囲がたいへん広範に及んでしまいました。大変回り辛かったことと思います。それについてはまた後でお話しします。

●参加店をどう決めたか

 当初私は首都圏のみ8、9店ほどでこじんまりと開催するつもりでした――その方が"楽"ですので(笑)――が、梅田芸術劇場様の意向もあり、公演がおこなわれる「東京と大阪」で、「30店」ほどの規模でやりましょうとなり、準備を進めることになります。

 前回'10年開催時ブログ上で参加店を募りましたが、今回は私の方から声を掛けさせていただきました。と言うのは、募集にすると店の分布に偏りが出ることが考えられたからです。

 同じようなエリアばかりに店が密集したり、一方で全く店の無いエリアが生じたり、そうした偏りは店を回る参加者にとっても有利・不利の基になります。そこで首都圏については地図を見ながら、なるべく円を描くように店を分布させてゆくよう心がけました。出来上がったものを見ると、やや菱形のようなかたちですけれども。


より大きな地図を表示

 「回るのが大変だった」というご意見もいただきました。確かにその通り……しかし、計11回にわたり「回り方」をご紹介しましたように、スタンプラリーはその「移動の過程」も含め楽しむもの、移動自体がひとつの「醍醐味」である――というのが私のスタンプラリーに対する考え方です。

●円を描くような分布図

 商店街の福引や、どこか町内の「七福神めぐり」なら、ごく限られた範囲をササッと回れば済む話ですけれど、今回はただ回るだけでなく、ハンバーガーを丸1個ずつ平らげてゆかねばならない企画です。そう考えると「移動する=時間を置く」ということ自体にも意味が生まれてきます。


 また、せっかく各店の間隔を広くとって分布させたにも関わらず、ある一ヶ所だけで「4店も5店も回れてしまう」密集スポットがあったなら、30店規模のスタンプラリーをやる意味自体が薄れてしまいます。そうした偏りをなるべく無くすよう、地図を見てなるべく店の無い地域、無い地域……と考えながら、私から参加のお願いをしてゆきました。

 あらためて地図を見て下さい。できれば大きく表示させて。千葉・南行徳のCastle Rock(キャッスルロック)さんと銀座の間、江東区の辺りに1店あってもよかったかな……なんて思いますね。墨田区にも1店。北千住には2店も店があって、人の流れも多い要衝ですので、「その先」に店があればさらに「つながった」かな……とか。

 都心部は銀座で観劇した後の流れを思えば、有楽町〜品川の間にもう1店。西は新宿辺りに1店。事情によりお断りになられた店も何店かありますので、思惑通り空白が埋まらなかったエリアというのも存在します。

●"聖地"入間から飛び入り参加

 1店だけ、地図の左上にピョンと飛び出た店があります。矢印の後ろに隠れていますか――今回のラッキーボーイ、BUKOWSKI(ブコウスキー)です。


 埼玉県入間(いるま)市は主演・湖月わたるさんの地元です。なので「入間にも店があったらいいな」と探してはみたのですが、思うような店を発見出来ずに諦めていました。それがコレ以上無いタイミングで、しかもスタンプラリーをやるとは一切知らずに(公表してませんでしたので)お店の方から「入間でお店やってます」と連絡してきたワケです。

 既に首都圏20店が出揃い、それぞれCJバーガーの開発を進めている段階でしたが、「それでもよければ」ご参加いただこうと話はまとまりました。

 実は入間の店探しが不調に終わった時点で、「そこまで遠く離れた店を加えるのはやめにしよう」と考えていたのですね。もし最初から入間が決まっていたなら、似た距離にある川越のOATMAN DINERさんもお誘いしていました。

 そういう意味では今回の企画におけるブコウスキーさんは特例中の特例であると言えます。まぁしかし、それこそが「湖月さんの地元」たる特権ですよ(笑)!今回参加せずして、一体いつ参加しろと言うのですか――(笑)。


 そんな慌しい船出でありながらも、フタを開けてみれば狙い通り(笑)、「よい機会だから」とはるばる(と言っても池袋から30分ですが)入間まで足を延ばす湖月さんのファンが何人もいらして、「聖地」入間の店として、その名の知られるところとなりました。

 「ただ在る」だけの店なら特段の感慨も湧きませんが、オーストラリア人店主アーロンさんが「ハンバーガーをワンコイン(=500円)で提供したい」と努力する、その爽やかな姿勢・人柄とも相俟って、来店された人にとっては大変思い出深い店として記憶されているようです。めでたしめでたし……な一店。よい出会いでした。

●ご近所のハンバーガーショップ

 店の数が多いのは必然、人が集まるエリア。都心。山手線の内外一帯です。これは道理。


 とは言え、都心に集まる人の多くは都心部から10km、20km、30km、それ以上離れた近郊・郊外の住宅地から、都心部めがけて「出かけて行く」「移動する」という手段を踏んでいるワケです。でも……もしも自分の家の近所にも都心と変わらぬハンバーガーの専門店が在ると知ったなら、もっと気軽に、そして頻繁にハンバーガーを食べるようになるでしょう。

 ハンバーガーがもっと身近な存在になるように――これが今回の参加店選定の上でのもうひとつの狙いであり、テーマでもありました。「人が集まるところ」の店だけでなく、「人が住むところ」の店をご紹介し、もっとよく知ってもらおう、そしてもっと日常的に気軽に利用してもらえたら――というのが、私および参加各店の願いです。


 千葉県市川、埼玉県川口、神奈川県横浜――これらの店を筆頭に、吉祥寺や国立、練馬・大泉学園のBUTCHER'S TABLE、駒沢のAS CLASSICS DINER、世田谷・祖師ヶ谷大蔵のGIGGLEなども住宅地に隣接した、地元密着型の店であると思います。

 「なんでこんな場所までわざわざ歩かされて……」と思われた方もいらっしゃったかも知れませんが、そもそもハンバーガーショップやダイナーの立地自体がそうした場所に在るのが実情であり、そうした意味では「生(なま)な現場に立ち会っていただいた」という感じになるのかと思います。お付き合いをいただきましたこと、御礼申し上げます。

●投票における東西の有利・不利

 「ベスト」投票に当たって「近畿の店の方が不利ではないか?」という意見もいただきました。近畿と首都圏とではそもそも人口が違う。だから首都圏の方が自ずと票が多く入る。なので近畿は不利――という考えです。

 これも難しいところで、結果を見ればその通り、首都圏と近畿とでは来店した人の数が違います。10店達成者の来店数、首都圏20店の平均が「23.1」なのに対し、近畿10店の平均は「18.9」。1店あたり4人、首都圏の方が多く訪れていることになります。これは達成者に限ってみた数字ですので、全体ではこの何倍もの差が生じている筈です。


 ただ、首都圏は「20店中10店回れば達成」なのに対し、近畿は「10店中10店、全てを回らねばならない」ので、店による「来たり・来なかったり」の差が少ないのですね。各店大体同じような人数が来店しています。比べてみると、むしろ首都圏の方が店による来店者の数にかなりの差があります。

 来る店にはウンと来るが、(先程↑に挙げたような)アクセスの好くない店・少し離れた郊外の店などには行く人の数も限られる。20店中10店、「5割」の確率で行くか・行かないかという首都圏の店と、ほぼ10割の確率で行かねばならない近畿の店と、条件の異なる店を同等に扱うとなると、むしろ首都圏の店の方が不利であるとも言えます。

§ §

 次で最後ということで……あ、プレゼントが何であるか、いまだにお伝えしたことが無かったという……すみません。あと「ripora」のことについても触れておかねばなりませんネ。 (つづく)


参加全30店◆「カラミティ・ジェーン・バーガー」
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2012.3.7 Y.M
posted by ハンバーガーストリート at 23:54| Comment(0) | TrackBack(0) | 【スタンプラリー】 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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