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6月18日発売の月刊誌『MONOQLO (モノクロ) 2011年8月号』に掲載の、話題騒然の珍企画!「ハンバーガーランキング100」――本日はランキング8位のハンバーガーについて補足説明。
来年2012年で創業40周年、モスバーガーのサウザン野菜バーガー、単品\320。
ランキングで高順位になった要因に「栄養票」「主要原材料の数」というのがある。要は食材が挟み込まれていればいるほど、かつ、その食材の栄養バランスがすぐれているほど得点も高くなるワケだ。
ここにひとつの議論が起こる。ハンバーガーに対しても、そうした豊富な栄養やバランスを求めねばならないのか――。本来ハンバーガーは「肉」を楽しむべき食べ物である(と仮定する)。食べる目的が明らかに「肉」である食べ物に対してさえも、野菜をふんだんに挟んでバランスよく、ヘルシーに……といった「健康志向」を持ち込むべきかどうか。
その答えは一旦先送りして、サウザン野菜バーガー。
「野菜バーガー」とは言え、オニオン、レタス、トマト……入っているのは主要3品。レタスは千切り(細切り)。専門店のように「パリパリ」とした食感を出すべく、丁寧に折り畳むなどの工夫は特にはしていない。
←この時期の、作り物じみた、型にはめたようなバンズは虫唾が走るほど嫌いだったが、今のものはその頃よりだいぶ良くなった。マックのバンズと比較すると、モスの方が生地が"しとっ"とウェット。
パティは牛豚合い挽き。正直合い挽きは嫌いである。何がと言って、アノ味、ニオイ……。なので食べ始めは肉が気になる。が、すぐに気にならなくなる。なぜ?他のものに注意が向くからである。それはソース。
上下2層に配されたサウザン野菜ソースが、肉の存在を巧みに消し去っている。いや、パティはもちろん存在しているし、一定の役割をきちんと果たしてはいるのだが、それでも主役はすっかりサウザン野菜ソースなのである。
と言うくらい、ソースの味付けが抜群に良い。マイルドなコクを持っていながら、キュッと刺すような酸味は無く、口に残らず、口当たりなめらか。バーガー全体の設計とも相俟って、するする・パクパクと抵抗無く、どんどんと口に入る。食べやすい。「ハンバーガーランキング100」でも述べた通り、モスの味付けは良識的かつ良心的だ。マクドナルドの、特に限定メニュー辺りの味付けは常にヒドイ。
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限定メニューの味はヒドくても、「ハンバーガー=肉」という観点(と言うかソレこそが本質)でゆけば、ダブルクォーターパウンダー・チーズ辺りの肉の存在感は断然すばらしい。他店には真似の出来ないものがある。肉について言えば、モスでは勝負にならない。しかしランキングではサウザン野菜バーガーの方が上位という結果が出ている。なぜそうなるのか……その答えこそが「ソース」である。
どうもわれわれ、ソースに弱い。ソースの下の肉の良し悪し・味の良し悪しということについては、正直どうでもよいのかも知れない。と言うか、そもそも関心がないのかな……肉については。日本が肉食文化でないことを実感させる一品。 (つづく)
晋遊舎 『MONOQLO (モノクロ) 2011年8月号』
出版社: 晋遊舎
価格: 680円(税込)
発売日: 2011年6月18日
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2011.6.30 Y.M
モスバーガー 中央林間北口店 (ハンバーガー / 中央林間駅)
昼総合点★★★☆☆ 3.0