3月11日金曜日に発生した東北地方太平洋沖地震、ならびにその後も起き続ける余震におきまして被害に遭われた皆さまに、心よりお見舞いを申し上げます。
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つくば編に続き、今度は横須賀編。山のあとは海――。「TSUNAMI」の飯田さんに薦められて軍港めぐりをしてみました。
→ # 横須賀へ
ご覧のとおり船で横須賀港内をめぐるツアーです。「アメリカ海軍第7艦隊と海上自衛隊の艦船基地を間近に見ながら横須賀の港を船でめぐる日本でも唯一のクルージングツアー! タイミングによってはアメリカ海軍のイージス艦や原子力空母ジョージワシントン、海上自衛隊の様々な護衛艦や南極観測船しらせの姿も見ることができる、海の魅力が豊富な『横須賀らしい』45分間のクルーズとなっております」。
こちらが乗船場、汐入桟橋。1.よく晴れて、2.風は穏やか――これがベストな条件でしょう。この日はまさにそんな日でした。
こちらが乗船券の発券所、と言うか発券車。「オレンジ号」と言うそうです。ちなみに忌野清志郎さんの愛車もオレンジ号。さらに言うと、そのネーミングは色からでなく英国のアンプメーカーから……と無限に広がる知識の輪。
船の名は「Sea Friend V」号。
船名 : Sea Friend V
船型 : 軽合金(アルミ)製
全長 : 24.60m
全幅 : 4.60m
定員 : 150名
総トン数 : 42トン
座席 : 最大58(1F)
速力 : 12kt (約23km/h)
配置 : 軍港めぐり・その他
よく晴れた日は2階の甲板がおすすめです。
さて出航――と、いきなり右手岸壁に海上自衛隊の潜水艦ですね。たぶん「おやしお」型。たぶん。
そう、ガイドの中でも言ってましたが、確かに潜水艦なるものを「生」で見たのは、これが生まれて初めてかも知れません。そんな非日常が体験できるクルーズです。
立て続けに今度は米軍のイージス艦ですよ、コレが噂の。
左、63番が「ステザム(Stethem)」、右、85番が「マッキャンベル(McCampbell)」。ともにミサイル駆逐艦。
で、なんで「イージス艦」と呼ばれているかという、wikiによれば、ギリシャ神話でゼウスが娘アテナに与えた盾(胸当)「アイギス(Aigis)」に由来する、「イージスシステム」なる高性能対空ミサイルシステムを備えた艦艇ということです。要は防空に優れているワケです。
こちらミサイル駆逐艦、「カーティス・ウィルバー(Curtis Wilbur)」のアップですが、外壁に貼り付いている八角形の板のようなものが、そのシステムの"肝"である「フェイズド・アレイ・レーダー(Phased Array Radar)」というスグレモノのレーダーです。最大探知距離450km以上、最大探知目標は200以上……。
さてそれで――コレが噂の原子力空母「ジョージ・ワシントン(George Washington)」ですよ。
船名 : USS George Washington, CVN-73
排水量 : 100,000トン
全長 : 332.85m
全幅 : 78.34m
乗員 : 5,680人
搭載機 : 85機
速力 : 30kt以上
母港 : 横須賀
全長333メートルは東京タワーと同じなのですが、でもそう言われてもピンと来ません。わたくし特に大きなもの・高いものに対するスケールの把握が苦手です。
真正面まで来ました。目いっぱいズームで寄ってこの程度です。このツアー、コンパクトデジカメではちょっと寄り足りないですね。ぜひ一眼レフ、それもズームレンズをお持ちになることをお薦めします。
まぁでも、逆にこのやや荒れて薄らぼやけた画質にリアリティを感じていただけたら……(笑)。
しかしあらためて見直すと、左右の倉庫や建造物の大きさがアレですからね。艦橋のてっぺんは20階建てに相当する高さがあるそうです。如何せん巨大。
事実上の母港が横須賀なのですが、それでも年に半年ほどしか帰港していないそうで、なのでこの軍港めぐりで遭遇する確率も二分の一。まぁこの日は帰港のタイミングを見計らって行ったワケなのですが。
港内から外、東京湾を向いた図です。はるか対岸は千葉・房総。
海上に四角いブロックが浮かぶこの辺りは消磁所(Deperming station)。航行中に船体が帯びた磁気を消し去る施設との説明でした。磁気が機雷を吸い寄せてしまうのだそうです。
で、こうした特種な説明を添乗のガイドさんがまた流暢にして下さるワケですよ。しかも私が乗ったときは女性!女の子。この方です。こんな若い子がそれにしてもずいぶんと詳しいなぁ……と思ったら、船舶系の学校を出てらっしゃるんですね。みごとなガイドぶりでした。毎日停まっている船が違うので、録音を流すワケにはゆかず、毎回生身の人間が実況中継しているそうです。
港の外縁を回ると住友重機の工場も見えます。タンカー建造中。
今度はこちら海上自衛隊の横須賀基地。米軍が使用するのが横須賀本港、対してこちらは長浦港ですね。写真の建物が「司令部」です。震災の救援のため、船はほとんど出払っていたようです。広々していました。
港内を近道するため、元は半島だった地形を掘削して造ったという水路を抜けます――。
甲板の様子、こんな感じです。やはり新緑のこの時期がクルーズには最高じゃないでしょうかね。
水路によって切り離されたこの吾妻島を中心に、米軍基地、自衛隊基地の間をぐるっと一周してくる感じです。所要時間45分。船は峰屋さんと一緒に行ったアメリカ以来。ガイドさんの説明も心地好く、あっという間でした。
ひとたび牙を剥けばとてつもなく恐ろしい存在ですが、しかし平時の海は実に穏やかで豊かで気持ち良く、そのどちらも同じ「海」なのだなと、そう受けとめるよりほか海と付き合う最良の手段もないでしょう。この日こんな穏やかでやさしい海に会うことができたことを感謝しつつ――。
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雨でも出航しますが、とにかく晴れて風が弱ければ最高のクルージング日和です。大人1,200円、小学生600円。幼児は大人1名につき1名無料。予約もできるとのことで、ココに5月の予約状況が載ってます。
しかもネイビーバーガーとタイアップしてまして、ネイビーバーガー食べて軍港めぐりに乗ると乗船料10%オフ。乗船後チケットの半券を見せると、ネイビーバーガー各店でサービスが受けられるという二重のコラボ特典!ここはヨコスカ、観光地ですから! (つづく)
→ # T.G.I. FRIDAY'S のヨコスカネイビーバーガー(横須賀限定)
# JAFFE JOFFER [横浜・金沢文庫] の
ベーコンハニーマスタードバーガー
# TSUNAMI [横須賀] のプレインバーガー
# 横須賀へ (予告編)