3月11日金曜日に発生した東北地方太平洋沖地震におきまして、亡くなられた方々に謹んでお悔やみを申し上げますとともに、被害に遭われた方々に心よりお見舞いを申し上げます。
繰り返しますように、私が住む関東平野南部は、地震や津波による直接的な被害をほとんど受けていません。ですがそれでも、日常生活への影響や懸念がさまざまなカタチで表れ始めており、引き続き冷静沈着な行動が求められています。
13日の夜はごく稀に微かな余震が音も無くある程度で、外はそよ風ひとつ吹かず静まり返り、その不気味なまでの静寂に、かえって寝付けませんでした。頭の中の「しーん」というノイズに闇が支配され、いつまでも神経が休まらぬ状態です。
早朝6時、隣市の災害放送が「計画停電」の実施と、それにともない市内の小中学校を臨時休校にする旨を流していました。前夜の発表によれば、私の住むエリアはグループ「2」に属し、午前9時20分ごろから停電予定とされていたのですが、いつまで経ってもスイッチの点かぬことはなく、そのうちテレビニュースで停電実施を見送った旨の報道がなされて、やや拍子抜けの感……。
本日は、地震発生後3日ぶりに長時間の外出をしました。確定申告書を提出する用向きです。期日も迫り、こればっかりは持って行かないと済まされませんので――。
自転車で行きました。これは正解で、道路はどこも渋滞しており、クルマで行くより早く着いた可能性が十分あります。
我が住所から税務署までは約10kmの距離。寄り道もしたので往復22km程度でしょうか。今日は暖かく、行きはセーターとマフラーをリュックにしまって十分。日没後の帰り道は、冬の厚着の服装でちょうど快適に行動できる気温でした。
その行く先々で、震災による影響を見ることになりました。まず↑冒頭の写真――ガソリンおよび軽油が売り切れのスタンドが出始めています。全てではありません。場所によります。
そして↑。久々の遠乗り(私の中では)に備え、カロリー補給をしておこうと某駅駅前を当たったのですが、店内では食べられないという対応の店が多く、結局諦めました。ただし駅から離れた別の吉野家では、メニューに限りがあるだけで店内飲食OK。場所により対応が異なる模様です。
駅前のマクドナルドにもメニューを限定して営業する旨の貼り紙が。「何なら食べられるのか」うっかり確認し忘れましたが、店内どうも賑わっていないようでした。
これが国道沿いの店舗へ行くと、特に貼り紙もなく、平常通りの営業をしている様子。マクドナルドでさえこんな状態です。と言うか、マクドナルドほどの巨大規模"だからこそ"小回りが利かずに、こういう状態が起き得るのだと解釈すべきなのでしょうか。
個人経営の専門店は今ごろどんな状況なのでしょう……気になります。
足りないのはガソリンだけではありません。どこのスーパーに行っても「パン」が無いのです。
スーパーにはない――となると次に向かうのは小売のパン店です。いえ、私にとっては「パンはパン屋で買うもの」なのですけれど、おそらく今回、普段スーパーやコンビニでパンを買っている人たちも流れ流れて、町のパン屋さんに来ているものと思われます。近所の店をいくつか巡りましたが、どこも売り切れ閉店状態でした。
そうなると、当ブログの趣旨からすれば「バンズの供給は大丈夫なのか?」という不安が湧いてくるワケですが……。
寄り道取材をしつつ、約1時間で税務署着。午後4時過ぎ、空いてました。明日15日は建物をぐるりと取り巻くほどの行列ができる筈です。
提出後、市役所にも行ってみましたが、計画停電に関する案内は特にありませんでした。
私は生まれ育ちともココの土地ではありません。しかも外れも外れ、「市境」に住んでいます。年1回、確定申告書を提出するような機会でもない限り、「市央」を自転車で走るようなことは、まず滅多にありません。
市内には←こんな場所も残っています。途中ゴルフ場があって、その敷地脇の遊歩道をひたすら走り抜けるのですが、交差する道なしの一直線で2kmはありましたか。
市内のことはまるで知らないワケではないのですが、でも詳しくもありません。普段生活圏にしている一帯と隣り合わせる「未知のゾーン」に踏み入るのは、「旅」ともまた違う、一種独特の非日常体験であったりもします。
駅前でも団地でもない住宅地の中に「こんな店まだ在るんだ」という時代錯誤な商店"群"が残っていたり、小学校の前にはおばあちゃんが営む小さな駄菓子屋、文房具屋――。
最も驚いたのは「甲州名物ほうとう」「馬刺し」という幟を立てた店に遭遇したことでしょうか。それが新橋や赤坂の店ならわかるんですが、さみしい道路端にぽつーんと在ると、「田舎だなぁ」という印象は否めません。私が住む市は想像以上の田舎でした。
文明のニオイがする辺りまで戻って来ると、停電を受けての貼り紙が多々。みずほ銀行のATMは営業休止ですが、銀行により対応は個々に異なる可能性があります。他行はどうだったか――。
駅ビルも上階の各店は休業、下のスーパーのみ時間を限っての営業。スーパーによってはハナからやっていないところもありましたし、通常の時間で営業している店はまず無い状況です。
我が家はこの日一度も停電にならなかったのですが、2駅離れたこの一帯では、はたして予告どおりに停電が実施されたのでしょうか。普段なら躊躇なく店の人に尋ねているところなのですが、何となく気が引けて、その気が起きませんでした。
小田急電鉄はほぼ全線で運休。停電の予定を受けての対応なワケですが、下の※印、「電力供給の状況が変わり次第、適宜」というのが、事態を非常に難しくさせています。
先の店とは別のマクドナルドです。シャッターを下ろしていたので、明日15日の対応と思われます。15〜17時と言うと、小中高生には痛手でしょう。まぁダベらず、真っ直ぐ帰りなさいということで。駅前に在る、利用者が非常に多い店なのですが、こうしたカタチでの影響を余儀なくされています。
今日一日自転車で回った印象からすると、混乱を避けるためか、駅前など利用者が多い場所ほど制限が設けられているように見受けられました。同じ市内でも国道沿いなど、やや離れた立地の店はそうした制限が緩く、普段とほぼ変わらないサービスが受けられる様子です。しかしそれとて、いつまでそういう状態であるのか、何ともわかりませんけれど。
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当ブログの本来の趣旨は「ハンバーガー」についてさまざまな情報を取り上げ、世に伝え広めるという役割に基づくものです。今回のような非常事態の中にあって、こうした身の回りのレポートに意義を感じる部分もありますが、とは言え、あくまで従来の目的ではありません。一体いつになったら以前のようなハンバーガーのレポートに戻れるのか……という不安を大きく抱えながら日々お送りしている状況です。
私たちがまた以前のような日常を取り戻すというのは、もちろん大事なことではありますが、そうあるためにも、一刻も早い被災地の復旧復興をまず強力に支援することこそ、いま最も急がれる務めであることに争う余地はないでしょう。私「一個人」としてでなく、このハンバーガーストリートの主宰として「何かできないか」といま考えているところです。何かよい方法がありましたら、ぜひお聞かせ下さい。よろしくお願いいたします――。
2011.3.14 Y.M