2010年11月26日

# アメリカへ vol.19――6日目その2






 10月13日から20日まで峰屋のご主人と旅したカリフォルニア7日間。行程6日日の後編――今回の旅の「最後の華」といったところです。

 ホントは↑こんなお天気を期待していたのですが、何が祟ったか、現実は↓こんな天気で……。というワケで本日トップの画像はウェストコースト・ジャズの人気トリオ、ザ・ポール・ウィナーズのデビュー盤『ザ・ポール・ウィナーズ』。


# アメリカへ




 「日が沈む前に海へ行こう」という、今回の旅の中では数少ない"観光"の性格を帯びた移動です。ロサンゼルスの中心部を遠巻きに見ながら、一路サンタモニカの海へ――。

 さて、湾岸沿いの"CA-1"、別名"Pacific Coast Highway"に出たまではよいのですが、1.道は右側通行、2.海は左側、そして3.峰屋さんは基本的に右折しか出来ないもの――としてお考え下さい(笑)。なので、どこか適当なところまで1号線を直進することにしました。


 で、とりあえず辿り着いたのが"Malibu"(マリブ)です。サンタモニカ〜マリブ間、21.1マイル=38.8km、35分。


 申し訳程度に立ち寄ってみました。高級ブティック群といったところで、住民の所得の高さを思わせます。やはりこの辺り別荘地なのでしょうか……そうですね、後方の山は地図で見ると「国立保養地」となってますね。まさに。

 しかしロサンゼルス――中心部からクルマで1時間も飛ばせば、こんな魅力的な海や山へ簡単に行けてしまいます。仕事と趣味と、どちらも楽しむようなライフスタイルにはすごく適した土地ではないかと。もちろんそうした"余裕"をまず持っていないといけませんけど――。


 マリブでUターン、1号線をふたたびサンタモニカへ。今度は海が右側に来ましたので、さぁやっとクルマを停めて海を見ることが出来ます。

 しかしこの日は内陸の砂漠の町から一気に海沿いの町へと、短時間のうちに風景の変化の大きい移動をしていますね。家並みも当たり前のように一変するのですが、しかしよく考えてみると、日本でここまでの変化というのを見ることは出来ませんよネ?


 たとえばこんな海。そしてこんな家。

 道沿いにこんな感じの家屋がずっと続いていて、その"切れ目"を見つけてクルマを停めたいところなのですが、なかなか注文通りには行きませず、ずっと流して流して……という感じで、さらに戻りまして――。


 ちょっと開けたビーチを見つけたので停めてみました。すると道の反対側に、いかにも映画に出て来そうなイイ感じのシーフードレストランが。


 小さなビーチでした。"Topanga Beach"というようです。


 波待ちの人影も。





 さぁようやく名にし負う"Santa Monica"(サンタモニカ)です。

 なんでその地名に耳馴染みを覚えるのかと言えば、おそらく「サンタモニカの風」という曲の影響でしょう――ですがあいにく私、その世代ではございません(笑)。


 いえ、そんな流行歌があったという微かな記憶はあるのですが、さりとて口ずさめるようなことはなく……。と言うか、桜田淳子さんが大河ドラマ『独眼竜政宗』に出演していたことすら、あまり記憶に無いのですね(笑)。


 まぁ桜田淳子と言えば、ハンバーガーストリート的にはやはり『病院坂の首縊りの家』ですかね。歌唱よりも「演技力に定評あり」と聞いていますが、この市川崑作品でまさしく評判通りの熱演を観ることが出来ます。


 って、アメリカ関係無い?いえ、石坂浩二演じる金田一耕助が「アメリカへ行こうと思う」と漏らし、それを特別出演している原作者・横溝正史その人に「どこへ行ったって変わんないよ」とたしなめられるという……そんなくだり(件)が最後に用意されている作品です。


 実はある人から「海の写真を撮ってきて下さい」とリクエストがありまして、なのでこの旅、「海」については一際執着が強かったのですね。


 驚かせて羽ばたかすような、『最後の聖戦』のショーン・コネリーのようなことはしておりません。


 峰屋さんが「あの雲の間から日の入りが見られるかも知れないから、それまでもう少し待ってみましょう」と言い出されて、さらに20分ほど、その"瞬間"を待つことにしました。

 しかし結局、雲が邪魔して太平洋に沈む夕日は見ることが出来ず――それでも、かなり贅沢なひとときを過ごしましたね。



 いよいよ米国滞在最後の晩――。翌日の長時間に及ぶフライトのことも考慮して、せめて最後の晩は落ち着いてゆっくり出来る"確かな宿"に泊まろうと、ちょっと良いホテルを押さえました。

 と言っても旅行会社の値引きもかかって、2人で1部屋使う分には並みのホテル"プラスアルファ"程度の料金です。お得感の方が強い。

 ちなみに今回、事前に日本で予約しておいた宿については、名の知れたホテルにしておいたんですネ。と言うのも、なにしろ私は旅先の様子が皆目見当つかないので、格安で泊まれるホテルやモーテルを仮に見つけても、果たしてどの程度の設備なのか、不便なのか、くつろげるのか――その辺がさっぱり想像出来ないワケなのですよ。となると、ヘタな安宿に泊まって、不便を通り越して"疲労"や"心労"を覚えるくらいなら、ある程度名のあるホテルを選んだ方が身も心も確実に休まるかと……そうした心身のコンディションの方に重きを置いて宿選びをした次第です。


 あらかじめ日本で決めてゆかず、行き当たりばったりに現地で決めることにしていた2日分の宿の不安もありましたし、せめて最後の晩は何の心配も無く過ごせるようにしたいなと。

 そんなワケでビバリーヒルズ至近の"Century City"(センチュリーシティ)にポツンと在るホテルにしました。はるか彼方にロスの中心部、ダウンタウンを望みます――そう、こんなに離れてるんですよ。新宿と中野の比では無いですよね(笑)。

 実は海からホテルまでの間に、ちょっとしたクルマのトラブルが発生しまして、精神的余裕がほとんど無い状態で宿に転がり込んだ次第です――。

 と言うのは、タイヤの空気圧異常を示すインジケーターが点灯しまして、このまま走行を続けて良いものか、それともすみやかにガソリンスタンドに"ピットイン"して異常を確認すべきか。でもホテルまであと2分足らず。このまま行ってしまった方が賢明か――などと、夕方の速い道の流れの中で判断せねばならなくなり……。


 ホテルのスタッフとも相談した結果(日本から来ている寿司職人)、まずレンタカー会社に連絡するのが一番ということになり、そんなちょっと難易度の上がったことまでしてしまいましたよ。

 レンタカー会社の日本語サイトを調べ、電話番号・かけ方等を確認。日本語通訳を付けてもらって、あとは日本語で状況を訴え、判断を仰ぐ――この作業にそこそこ時間を費やしまして、夕食が遅くなりました。


 本当は札幌リサ山田ツクルさんから情報もらった「白人でもギリギリ行ける」ぐらいの黒人街のライヴハウスとか、ソウルフードの専門店とか、行きたかったし是非行くべきだったのですが、ホテルの"シャトルカー"でも送ってくれそうな場所かつ近場ということで"Rodeo Dr"(ロデオ・ドライブ)へ行きました。

 夜9時半過ぎのロデオ・ドライブです。人が居ません。


 こちら『プリティ・ウーマン』や『ビバリーヒルズ・コップ』にも出て来る、かの有名な「ビバリーウォルシャー」ホテルです。1階のレストランに多少のにぎわいはありましたが、しかし道行く人が居ない――。

 さらに"ひとけ"を求めて"S Beverly Dr"(サウス・ビバリー・ドライブ)まで歩いたところ、街自体がほぼ"閉店"状態。開いている店がほとんどありません。限られた選択肢の中から、安く無い雰囲気のイタリアンレストランに入りました。ココも「転がり込んだ」という表現が正しいでしょう。


 料理の味自体は申し分ありませんでした。値段は東京と変わらず。しかしパンがおいしくない。ワインはナパのものを選びました。こちらは美味。


 「アメリカの食べ物はおいしくない」と散々聞かされていましたけど、コノ店の料理も都内で食べるのと何ら変わりない感覚で楽しむことが出来ましたし、まぁ作る人が作れば……というところでしょう。とは言え、わざわざココで食べるまでのモノでも無し。やはり初志貫徹、多少時間をかけてでも黒人料理の専門店へ行っておくべきでしたネ。

 こうした悪条件に流される中で妥協を迫られる展開というのは、こと旅においては極力避けたいものです。まぁ今夜の心残りは明日へ持ち越し――ということにしておきましょうか。


 ホテルへ戻った後、なお飽き足らぬ私は、峰屋さんを置いて単身夜の街の撮影に出掛けました。

 "Westfield Cetury City"というショッピングモールです。この一帯、20世紀フォックスの撮影所の跡地だったんですね。


 


 深夜0時過ぎ、無人の街をさらに移動。"Benecia Ave"(ベネシア・アベニュー)という通りです。


 同時に、よく警官や警備員の類に遭遇して呼び止められることなく、無事帰還出来たものです。ラッキーでした。

 が、アンラッキーが一点……。

 この夜回りの途中、2度もカメラを落としまして(この旅通算では3度目)、ついにデジカメが動かなくなってしまいました。2度とも立ち上がった拍子なのですが。旅先ではつい注意が散漫になりがちです。最終日のみ予備機での撮影に。

§ §

 そんな次第で――やっと、やっと明日が最終日ですよ。長かったなぁ……。 (つづく)



# アメリカへ vol.18――6日目その1
# 251 Victor's Villa [Los Angeles, CA]
【二ッ目!】 IN-N-OUT BURGER [US] の CHEESEBURGER
# 250 IN-N-OUT BURGER [US]
# 249 ORIGINAL Tommy's [CA, US]
# アメリカへ vol.17――5日目# 248 BURRITO KING [Los Angeles, CA]
# 247 Wendy's [US]
# アメリカへ vol.16――4日目
# 246 Pinecrest Diner [Sun Francisco, CA]
# 245 Mel's Drive-in [Sun Francisco, CA]
# 244 Jack in the Box [US]
# アメリカへ vol.15――3日目
# 242 Johnny Rockets
# アメリカへ vol.14――2日目その2
# アメリカへ vol.13――2日目その1
# 241 BURGERHOUSE [Sun Francisco, CA]
# アメリカへ vol.12――1日目
# アメリカへ vol.11――帰国
# アメリカへ vol.10――出発
# アメリカへ vol.9――ロサンゼルス
# アメリカへ vol.8――峰屋さん、渡米の理由
# アメリカへ vol.7――アメグラ
# アメリカへ vol.6――南下
# アメリカへ vol.5――ベイエリア
# アメリカへ vol.4――サンフランシスコ
# アメリカへ vol.3――ホテル予約 (検討中)
# アメリカへ vol.2――航空券予約
# アメリカへ vol.1――公式発表
# バンズ― 峰屋 [東新宿] ◆ vol.1 ≪ご馳走≫バンズの誕生
【最新情報】 8月12日(木)、FMヨコハマ「MORNING STEPS」出演――ありがとうございました


2010.11.26 Y.M
posted by ハンバーガーストリート at 15:21| Comment(0) | TrackBack(0) | アメリカへ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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