同じく町田(のさらに奥)に「Jamming Dining」というレストラン&バーがあり、そのスタッフ"アイコ"さんが「小さい店やりたいな」と始めたハンバーガー&スタンディングバーが、コノ店。
仲見世商店街という、何十年と変わらぬ一角に小さく収まる店舗は、カウンターに背のないスツールが4席。基本的には「立ち飲む」店である。天窓へと延びるダクトは、前の前に入っていた餃子屋の置きみやげ。
板書ではバーガー類12品、そして卓上にハロウィンバーガーの案内(訪問時10月)。
2種のチーズバーガー¥680、安いっ! ポテト別。生ビール¥500はサッポロ黒ラベル。
かなりな長時間フタをして焼き上げる産地内緒のビーフパティは、赤身の味の濃厚さが全開。若干モロッとユル目な結合ながら、ガッツリかかるマヨネーズに負けず、肉の味がしっかりと来て主張明快。先日アメリカを旅した折に食べた、本場アチラのパティにも近い味わい。
バンズはふわふわとしたスポンジ質、気泡粗めで胚芽入り。モロモロとはしていないが、ややソフトに過ぎるか。ほぐれるパティの食感とは通じるものあり。裏を焼き込んでカリカリと軽快。11月には新しいバンズに変わるという。オニオンはグリル。甘めなピクルスのわかりやすさ。
このバーガーを語る上で何より強烈なのはマヨネーズ、黒コショウ、そしてガーリックはじめ各種スパイスのガッツリとした利かせ方である。
相当に大胆な、思い切った味付けで、パンチやインパクトの創出には確かに成功しているが、一方で、せっかくのおいしいパティがマヨネーズのような既製の味によって隠されてしまうのは、何とももったいない話である。
ビーフパティの「コノ味」の出し方に工夫を重ね続けてきたのだろうから、何もここまで"しこたま"調味料を振って、無理にマッチョなバーガーに仕立て上げずとも、もっとストレートな方法で、コノ店ならではのおいしさを表現することは十分可能に思う。
ただ、こうしたハッキリとした味付けを施すことによって、作り手によるブレを修正するという意図もよくわかるのである。その人にしか作れないスペシャルな味を求めるのか、スタッフ誰にでも再現可能なラインを狙うか――常に難しい分かれ目である。2種のチーズはチェダーとモッツァレラ。マヨネーズに負けて、残念ながら印象ナシ。
§ §
BGMはもちろんレゲエ――すいません、「アイ・ショット・ザ・シェリフ」ぐらいしかわかりませんでしたが(笑)。午前2時までやっているので「飲みの締め」のバーガーに好適。カウンター越しに店員と二言三言交わしながら食べる、酒飲み向けな味である。
ところが――。
コノ店の"生みの親"であるアイコさんが、なんと10月限りで店を離れ、いや、辞めてしまうのである。11月中はイベント出店時に何度か助っ人参加するそうだが、それが最後の舞台と。JamiJamiの味は次代へと継がれゆく――。
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― shop data ―
所在地: 東京都町田市原町田4-5-18 仲見世商店街内
JR横浜線 町田駅歩5分 地図
TEL: 042-722-0526
オープン: 2009年3月23日
営業時間: 11:30〜24:00
定休日: なし(要確認)