2010年07月05日

# ハンバーガーショップのロコモコ



 そんなワケでロコモコである。

 前回書いたように、みなさんさほど気を付けて食べている食べ物ではないようで、「おいしいお店知ってる?」と訊いても即答が返ってくることはまずない。

 確かに、ソレを目当てにわざわざ外出するような食べ物でもない。ちょっと検索してみても「ロコモコストリート」のような(笑)、ソレのみに徹したブログも見当たらない。つまり、まだグルメの対象にはなっていないということである。その点でも私がこのサイト(ブログ)を始めた頃のハンバーガーと状況がよく似ている。


 今や世界的な知名度を誇るハンバーガーと比べ、ロコモコは、その名の通りハワイという"一地域"の色を強く持つ(ないしは負わされた)食べ物である。


 逆に地域が限られているので、追いかけさえすれば正確な原形を知ることは難しくないとは思うのだが、しかし遠く日本国内でソレを食べている限り、正しくは「どんな食べ物なのか」「どんな食材を乗せ」「どんな食材を乗せないのか」というルールは、ローカルな食べ物である分、ハンバーガー以上に輪をかけて曖昧で、よくわからない。

 まずルールを知る必要がある。イチからである……「ハンバーガーストリート」を始めた苦労をココでまたもう一度やるワケである。

 ところがと言うべきか、やはりと言うべきか、「ロコモコとは」という情報も大してヒットはしない。毎度のウィキペディアはココ、goo辞書はココ

 ごはんの上にハンバーグと目玉焼きを乗せて、グレイビーソースをかけたもの

というのが、おおよその説明である。


 では「グレイビーソースとは?」という質問も出てこようから、グレイビーについてはコチラ。要はローストビーフなどの肉料理を作る際に出る「出汁」をベースにしたソースのことである。

 「ごはんの上にハンバーグと目玉焼きを乗せて、グレイビーソースをかけたもの」――ルールはこれだけ。じゃあ一緒に乗ってる野菜は? サラダは? ――知りません。わかりません。「いろどり」なのか「賑やかし」なのか、それとも独立した「サラダ」なのか――知りません。わかりません。本場ハワイでは乗せて食べるのか、どこの誰が始めたのか――知りません。わかりません。そんなことも含め、あとは実地に食べながら調べながら、ということで。

 それよりなぜ私がロコモコに注目するようになったか――。実はハンバーガーショップやダイナーにおいてロコモコは、何となく忌み嫌われている存在なのである。

 やはりわれわれ日本人なので、パンより「ごはん」の方がウケが良いのである。ご飯ものがメニューにあれば放って置いても出る。苦もなく出る。労せず出る。店の心情としては、やはりハンバーガーを食べて欲しいワケである。ゆえにオモシロくない。置けば「出る」と知りながら、意地でもご飯ものをメニューに載せない店すら在るぐらいである。なのでハンバーガー店におけるロコモコの地位は、総じてそう高くはない。


 ところが――。

 頼んで食べてみると、ハンバーガー同様に手をかけ暇をかけ、各店独自の技術を駆使して、何だかんだ一生懸命作ってしまう(笑)。「こんなモンだろう」という期待を超えて「おっ? おいしいな」と思えるほどには、おいしい。ハンバーガーと同じとまではゆかぬにせよ(笑)、普段の期待値がそう高くないだけに、頼んでみると「実はおいしい」メニューとして、取り上げたら面白いのではないかと。

 一部の食材がハンバーガーと"かぶっている"というのも、興味を引く点である。そう、何だかんだ言って、5〜6年前のハンバーガーの立ち位置とよく似ているのである。もしコレが「ハンバーガー屋のカレーライス」なら、別に私の出る幕でもないだろう。

§ §

 そんな感じで、世間においては大して期待も注目もされない存在、ハンバーガー屋においては嫌われ者の、邪道扱い(笑)。だけど食べると案外おいしい――というそのギャップに、この夏「萌えて」みたいと思っている(笑)――以上、所信表明。

参考: ハワイの歩き方 ハワイのハンバーグ丼、ロコモコ特集
レストラン・ガイド -ロコモコのある店


2010.7.5 Y.M
posted by ハンバーガーストリート at 23:49 | TrackBack(0) | その他 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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