2009年11月29日

# 横須賀 vol.1




 NHKスペシャルドラマ「坂の上の雲」が始まる。舞台として横須賀が登場するのはいつ頃だろう――。

◆ vol.1 ◆

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 「YOKOSUKA NAVY BURGER(ヨコスカネイビーバーガー)」なるハンバーガーがある。

 またぞろ取って付けたような「ご当地バーガー」の町おこしかと(しかしなぜ地元の人まで自分の土地に「御」を付けて呼ぶのだろう)、最初タカをくくっていたのだが、調べてみると、そうでありながらも、しかしそうでない――。


 スタートしたのは今年2009年の1月末である。つい昨日始まったような試みであることには違いない。だがしかし、横須賀の町にハンバーガーはそもそもズルいくらいによく似合っている。


 戦後米軍より伝わったというハンバーガーを求め、4年前、横須賀を訪ねたことがある。佐世保にあるなら横須賀にもあるに違いないと思ったのだ。

 しかしその期待は見事に裏切られた。米軍基地のゲート向かいに「ハニービー」という、全国的にその名を知られた老舗のある他は、終戦直後に興って今日なお続く「生き証人」のような店に遭遇することはついに無かった。聞けばそれでもゲートの前、国道16号線沿いにはかつて何軒かそういう店も在るには在ったらしい。


 佐世保の町にあれだけあって、なぜ横須賀にないのか――いろいろ考えてみたが、結局、佐世保という町こそ唯一例外的な存在なのであって、ハンバーガーの広まらなかった他の町の方がむしろ普通なのだと、そう解釈するのがいちばん自然なように思えた。それくらい佐世保は「異常」である。

 唯一佐世保だけが米軍より教わったハンバーガーという真新しい食べ物にかぶり付き、学校帰りのこどもたちの「おやつ」から仕事帰りのお父さんたちの飲みの「締め」に至るまで日常的に口にされ、広く深く生活に根差した染み渡り方をした。

 とは言え横須賀とハンバーガーとの関わりも、佐世保をはじめ米軍の進駐を受けた他の町同様に古い。


 横須賀市が作成した「ハンバーガーと横須賀の歴史」によれば、京浜急行汐入(しおいり)駅近くにあった「EMクラブ(Enlisted Man――米海軍下士官兵集会所)」でハンバーガーは「ビッグバンドジャズの演奏とともに供され、日本でこの新しい食べ物を一般市民が初めて味わう機会となりました」と紹介されており、さらに「今や日本全国で大人気のハンバーガーは横須賀が発祥の地の一つと言えます」と続く。 (つづく)

2009.11.29 Y.M
posted by ハンバーガーストリート at 23:52| Comment(4) | TrackBack(0) | その他 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
私の予想としては、横須賀が登場するのは第八回(2010年放送)の日露戦争編
だと思います。連合艦隊司令長官に東郷平八郎が任命されたのが日露戦の開戦
直前であり、東郷と秋山真之の出会いのシーンを横須賀の記念艦「三笠」船上
でロケしていることからの推測ですが。因みに日露開戦後には親友である広瀬
武夫との再会シーンも三笠で撮っているので少なくとも2回は横須賀三笠の撮
影シーンが見られるようです、後、海戦シーン等は石川県加賀市に出来た日本
元気劇場に作られた三笠の原寸大模型を使って撮影されるのでしょうね。
因みに現在はサロベツの原野で旅順攻略の撮影中だとか。
Posted by タカシ。 at 2009年12月02日 01:31
>タカシ。様

コメントありがとうございます。よしっ、コレを機に皆さまにコメントお返しします。

さすが異様に細かいですね、情報が(笑)。第一回観ました。淳(秋山真之)上京の浜辺のシーンにヤられました。涙はこらえられる方が泣けるのです。


またよろしくお願いいたします。
Posted by ハンバーガーストリート at 2009年12月02日 12:41
バーガーに関係なくてすみません。

松山は三津浜からの船出シーンですかね、私は菅野が好きなので其方の方
に気がいってましたから大丈夫だったです(笑)
真之も好古も好きですが、一番興味を持って観ているのは、子規なんです
日露戦争前の第7回で死んでしまいますが。

本物の三笠にも興味がありますので上京の折には「横須賀取材」もせねば
と考えております、真之の墓もありましたね>鎌倉霊園

しかし、司馬先生の御本は読むのに骨が折れました、何故あれほど陸軍の
遼東半島や満州における戦闘経緯を細かく書く必要が有ったんでしょうか……
日本海海戦があまりにも簡単に勝ってしまうので「好古の活躍を強調する
手段だった」のだろうとは思いますが。

Posted by タカシ。 at 2009年12月03日 12:04
>タカシ。 様

浜のシーン、みんな船に向かって手を振っている中、独り律(菅野美穂)だけは違う方を向いて泣いていたりなど、大変に良いシーンです。

司馬遼太郎はとりわけ巨視的なのですよ。常に退いたところから見ている感じですよね。脇目もふらず一直線に突き進むスピード感は望めませんが、多岐にわたる出来事を同時進行的に点描することによって、すごく立体的な、重厚なストーリーを手にすることが出来るように思いますね。
Posted by ハンバーガーストリート at 2009年12月04日 14:13

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