ネット見ていて驚いた。アンナミラーズ、今や国内に2店しかないのである！ いや、思わずページを何度もリロードしたりなどしてしまいましたよ。まさに風前の灯火。
こんなとき頼みのwikipediaによると、以前食べに行ったアクアシティお台場店は既に4年前に閉店。自由が丘店はもちろん、きっと人気だったろう赤坂山王下店も実は1年前に閉まっていた。「2008年以降に新規出店を再開、これまで未出店であった中部・関西に新店舗を出店する計画が策定中」ともあるが、こうなっては正直コレもアヤシイ。
その昔、オシャレにアンミラ使いこなしてた諸兄諸姉――無くなってからじゃ遅い、在るうちに行っとくが吉！ と、ちょっとだけ煽っておくが、ただ別に撤退の表明などがあったワケではないので、どうかご安心を。
とは言ったって、悔いは残すな、在るうち行っとけ――ということで、東京は品川駅前ウィング高輪2Fに在る"残る2店のうちの1店"、Anna Miller's(アンナミラーズ)ウィング高輪店で、ベーコンにメルテッドチーズのダッチバーガー￥1,176。
この「ダッチバーガー」なるものに何か定義(きまり)があるかと調べてみたが、よくわからず。ここで言う「ダッチ(Dutch)」とはドイツのことである。アンミラの料理のベースになっている米国東部ペンシルベニアの家庭料理、ペンシルベニア・ダッチスタイルはドイツ南西部より渡ってきた移民によりもたらされた。
あるいは「ダッチ」という単にその名前だけ「戴いちゃってる」、ただそれだけのバーガーかも知れない。冷静に内容を見ればただのベーコンチーズバーガーである。かつての私の拙い記事を読むに、当時も各店それぞれにメニューの内容やその呼び方が違っていたようでもあるので。
胚芽入りのバンズを使った100％ビーフのハンバーガー――まぁ、おとなしめなバーガーでして。
チーズはお馴染みスライスのチェダー。こぢんまりと溶けて、特徴ある「ねっとり」とした粘りを微かに効かす。150gパティは挽き方は細かめな方だが、分厚くしっかりと成形。手で持つうちにツツッ……と肉汁が流れ出す。ベーコンは硬くも軟らかくもなく、いちばん面白くない至極ご真っ当な焼き加減。普通の子過ぎる。その粒がソバカスのように浮き出て見た目好印象の胚芽バンズ。でもあともう少し焼き込んだ方が今風な調理にはなるだろう。裏にバターなど塗ってあったかな(失念)？ 派手な味付けの方が面白かったのに。
全体には穏やかにして起伏無く、地味ぃな印象。塩コショウも控え目で、サウザンアイランドソースと思われるソースの酸味と辛味がやや活きている程度。「伝統的なスタンダードアイテム」とは言え、都内のカッティングエッジなバーガーと肩を並べるには、もちょっとその伝統に変化が必要である。正直、味が古くなっちゃった感は否めない。後から頼んだチェリーパイ￥609も「モッサー」と――って、明らかにカロリーオーバー(笑)。もっともこの日の昼は蒸しパン1個に抑えていたのだが。
但しこの「モッサー」とした感じも、コノ店の味のひとつであるかも知れない。いや、皮肉で言っているのでなく、その店ならではの醍醐味はどこなのか、勘所を押さえて楽しむことも大事ですから。
言えるのは制服のパワーだけでは最早厳しいということだろう。結局「味」である。「味が古くなっちゃった」とはさっき確かに書いたが、しかしあらためてペンシルベニア・ダッチスタイルの、受け付けないくらい輪をかけて「モッサー」とさせた本場の味を食べてみたい。「アンナおばあちゃんの味」ですか。原点の濃ぃーところに立ち戻らないと。この御時世もっと濃厚に行きましょう。濃厚に。
しかし制服(←注目！)……「メイド喫茶のはしり!?」などと書いてるサイトもあるが、ソレって学会的には同一視でOKなの？ (笑)
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いま1店は横浜ランドマークプラザ店。経営は肉まん・あんまんで有名なご存知井村屋。あれ？ 「ニックとアン」ってどこだっけ……中村屋か。ゲゲッ！ このデザインも「やなせたかし」なのか！
そうそう、「ニックとアン」と言えば、つい先だって、大阪の「Nick and Renee(ニック＆レネイ)」というお店で雑誌を扱っていただけることになり……。
― shop data ―
●ウィング高輪店
所在地: 東京都港区高輪4-10-18 ウィング高輪2F
JR・京浜急行 品川駅歩1分 地図
TEL: 03-3443-3385
URL: http://www.imuraya.co.jp/brand/anna/
オープン: 1983年11月
営業時間: 9:00〜23:00(LO22:00)
定休日: 無休(元日・年2回を除く。要確認)
