国立国会図書館法第25条第1項により、民間の出版物が発行されたときは、「文化財の蓄積及びその利用に資するため、発行の日から三十日以内に、最良版の完全なもの一部を国立国会図書館に納入しなければならない」という決まりがあります。
自著を所謂「出版社」から出版した場合、上のような諸手続きはすべて出版社が粛々と、ごく事務的に処理するところと思いますので、私たちが普段この納本制度について特に意識をする機会というのはまず無いのですが、しかし今回は私が発行者です。私以外納本してくれる人は他に居ないわけでして、なので法律に遵い、『HAMBURGER STREET 創刊準備号』を東京は千代田区永田町、国立国会図書館まで納本して参りました。
納めたのは2部。1部は東京本館、もう1部は京都にある関西館へ収蔵されます。
本来は「発行の日から三十日以内」に納めねばならないのですが、『創刊準備号』の発行日は平成20年7月31日――期日を大きく過ぎての納本となりました。今回特にお咎めはありませんでしたが、これについても第25条の2に「発行者が正当の理由がなくて前条第一項の規定による出版物の納入をしなかつたときは、その出版物の小売価額(小売価額のないときはこれに相当する金額)の五倍に相当する金額以下の過料に処する」と定められています。
寄贈も出来るのですが、今回は「当該出版物の出版及び納入に通常要すべき費用に相当する金額(通常、小売価格の5割)」を「代償金」として頂くことにしました――つまり300円です。
納入された出版物は、紙媒体資料に適した温度22℃、湿度55%前後を維持する書庫に保存され、「図書館資料として国会をはじめとする国の諸機関及び国民に対し利用に供されるとともに、文化的財産として永く保存され後世に伝えられていくことに」なるそうです ――大変有り難いお話でございます。
― 納本のあて先・お問い合わせ ―
国立国会図書館 収集部国内資料課民間納本係
所在地: 〒100-8924
東京都千代田区永田町1-10-1
東京メトロ有楽町線 永田町駅
2番出口(A)より徒歩約5分ほか 地図
TEL: 03-3581-2331(代) 内線 24222〜24224
FAX: 03-3592-0783
URL: http://www.ndl.go.jp/
オープン: 1948年6月5日
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