特集 ◆ ファストフード
第一週
ファストフード 【fast food】
ファーストフード 、ファストフード(英語(米語): fast food(ファストフード))とは、短時間で作れる、あるいは、短時間で食べられる手軽な食品・食事である。
日本における日本語では「ファーストフード」と表記・発音することが多いが、英語原音「fast」をカタカナ表記する際の通例に従えば、「ファストフード」となる。日本マスコミでは「ファストフード」が統一表記として用いられている(後略) ……って、こっからが本題なんですけどネ。
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
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お次はフレッシュネスバーガー。店舗数189(時期不明)、売上高92億2,700万円('05年度)。1号店は1992年12月14日、東大駒場キャンパス裏にある、富ヶ谷(とみがや)店。
詳しくは誕生秘話を見ていただくとして、元「劇団の稽古場だった」というから『櫻の園』の演劇部のような建物を想像していたら、文字通りの「小屋」だった。床板や洗面など痛みがきている箇所も少なからずあって、この先の維持・保存も心配される。上下2色に塗り分けた壁の下半分は、ペパーミントグリーンかペールグリーンくらいを思っていたのだが、実際は"青みがかった白"(←青みがかった白)という程度のもっと淡い色合いだった。ないしは"ベージュ"(←ベージュ)か。中央に大きく取られた天窓からは冬の白い日差しが注ぎ込んで、このモニュメンタルな店内を明るく、神々しく照らしている。
それにしても、よくもこんな人通りの少ない街外れの、「僻地」と言い放っても過ぎぬこの立地から、全国に189もの店舗が広がっていったものと、東大のキャンパスや山手通りの殺伐・殺風景とした様子を見るにつけ、あらためて感心させられるのである。それともあえて淋しい場所を選んで、時流に流されず、己の信ずる道を坦々と磨いていたのか……。
さてココに来て頼むメニューに最初の迷いが生じた。
フレッシュネスで最も安いハンバーガーは、300円のフレッシュネスバーガーとテリヤキバーガーである。テリヤキは置いておくとして、フレッシュネスバーガーはミートソースをふんだんに使っているため、「最もプレーン」という点ではふさわしくない。唯一のソース無しはチーズバーガー¥320なのだが、諸々検討の結果、内容よりも価格を優先させて、名代のフレッシュネスバーガーレギュラー¥300でゆくことにした。
こちらもカゴ入りの"斜め"。厚切りトマトは冷蔵庫から出したばかりという感じにやや冷たく、ややゆるめ。キュッと鋭い酸味を感じる特製ミートソースがやはりこのバーガーの主役で、すべての至らぬ点はこのソース味に巧みに消されるので、パティもやや甘目であるということ以外、細かな味わいはよく判らない。ダイスオニオンとソースは相乗するおいしさ。そしてマヨネーズとの相性の良さ。
特筆すべきはバンズである。
その昔、てっぺんは「平ら」だったが、いつからかポピュラーなドーム型のものに変わった。このバンズ、見た目からも他チェーンとの質の違いは歴然だが、生地の風合いといい、クシャッと潰れるようなやわらかな食感といい、練り込んだ栗かぼちゃの嫌味のない甘味といい、正直なところ、バーガーの専門店で扱っているものよりもおいしく感じた。コレは上質だろう。他チェーンと比べるなら、正面から前向きに、「一体どんなバンズがおいしいだろうか」と、かなり突っ込んだところまで考えに考えた跡がありありと窺がえて、妥協が無い。また味わってみたくなるバンズである。
なのでトマトの冷たさを除けば申し分なく、実においしくいただけた。ただやはりソースの効きが決め手となっているバーガーなので、本質的な部分はソレに隠れてよく分からない。出来ればミートソース無しでいただきたいものである――というワケで次週につづく。
― shop data ―
●富ヶ谷店
所在地: 東京都渋谷区富ヶ谷2-23
京王電鉄井の頭線 駒場東大前駅歩15分 地図
TEL: 03-5453-4530
オープン: 1992年12月14日
* 営業時間 *
平日: 10:00〜23:00
日祝: 10:00〜21:00
定休日: 無休(一応確認)
はるばる高知の空からコメントありがとうございます。
「聖地」とまで言われて、きっとお店も喜んでいるんじゃないでしょうか。ハンバーガーの味にもどことなくそんな「自負」が感じられた……ような気もいたします。気のせいかな?
しかし当時、東大の学生と交流もありましたし、学祭である「駒場祭」にも出たことがあるのですが、「キャンパスの裏にいい店がある」なんて話、一度も聞かなかったんですけどねぇ。まぁ当時の大学生には認めがたい価値観だったのかも知れません。
そんな次第でありがとうございました。
またよろしくお願いいたします。