一応続いてるんですよ――特集、"海にハンバーガー"。一回目が竹芝の「C4U」、二回目が豊洲の「OCEANS BURGER INN」。で、みたび海の見えるバーガーショップへ。
●晩夏
小田急江ノ島線片瀬江ノ島駅のフォームに降り立てば、とたんに空気はじとっと湿り、134号線を渡って鵠沼(くげぬま)海岸に臨む堤防の上に立つと、着ているものが急に重たくなる。むせ返るような潮風――もう夏も終わりと思うと、余計に息苦しく感じられる。
夕方、もう浜に人はいないかなぁ……と思っていたら、それでも↑これくらいの人たちが、傾く西日を浴びながら渚に戯れていた。海の家は↓とうの昔に店じまい。まだこんなに暑いのに……。
今日の波が良いんだか悪いんだか、波乗りでない私には皆目見当が付かないのだが、それでも↑これくらいのサーファー達が、押し寄せる波に果敢に挑んでいた。気温も日差しもまだまだ夏のように思えるのだが、しかし「もう夏終わっちゃったネ」モードが、どうにも逆らいようのない事実として、波打ち際に佇む彼ら全員の肩の上に等しく降りてきているようにも見えた。どこか漂う寂しさと諦め――でも波乗る分には、むしろ9月の方が乗りやすいゾと。
●ディック・ブルーナモデル
国道134号線沿い、新江ノ島水族館をやり過ごして、さらに先。どうせ歩速は緩まるだろうから、駅からは12〜13分はかかるだろう。今の時期なら観光客・行楽客より地元使いがメインかも知れない。2階建て。最先端の建築技術を駆使して、チャチャッといとも簡単に造り上げた風ではあるが、最近はこんな手っ取り早い店舗がすっかり主流だ。
昨年7月にオープンした次世代型ファストカジュアルの実験店舗である。なので「オーシャンカフェ」と名の付くモスバーガーは、ココ湘南にしかない。
東京の国立(くにたち)店に続く「ディック・ブルーナモデル店舗」の2号店でもある。オランダの絵本作家、ディック・ブルーナ氏(「ミッフィー」の作者ね)のイラストレーションが大きく壁に数点、食器などにもほどこされている。
店内114席。テラス席と2階席があり、2階にもテラス席がある。
1階は吹抜け。明るい色のウッドの椅子机が並ぶ、心地好いカフェであることに違いはないのだが、いまどきの図書館や地域センターのようでもあり、また保育所なんかもこんな感じだろうか。その辺のデザインの境は最近ほとんど無くなってきているように思われる。しかし空いてさえいれば、ココは相当に居心地の良い空間である。地元の人は重宝していることだろう。
●実験店舗
オリジナルメニューが目白押し。「江ノ島ロコモコ」と銘打って、ロコモコ3品¥880。えびとアボカドのコブサラダなど、ごちそうサラダ3品¥580。メニュー構成上、これらの方が本来の主役であるバーガーより上の扱い。見渡すと、どうも皆さんロコモコ率が高いようで。
冷蔵ケースにはケーキが4、5品。スムージー¥420〜も通常店舗には無いんだっけ? さらにはビールもありまして、生ビール¥550はハートランド、他に世界のビールが数種。とどめはフローズンカクテル¥600。江ノ島ブルーだなんて、カクテルもオリジナルですね? なんだか他店には無いもの尽くし。
さて脇に回ったハンバーガー。こちらは特別なことはなく、普段どおり。今年'07年4月13日に牛豚合挽きのパティに変更して以降、私は初のモスである。なのでモスチーズバーガー¥330と、これまた江ノ島オリジナルのアイスマンゴーフルーツティー¥350で勝負。
●ミートソース
セサミなし、ツルンとした表面のバンズの下にいきなりトマト、ミートソース、刻んだオニオン、マヨネーズ、チーズ、パティ、マスタード、下バン。バンズの変な弾力に普段食べなれない違和感を覚えつつ、話題のパティについては、合挽き臭を多少感じるものの、特に可も不可も無し。以前の牛肉100%パティと比較できるほどの記憶がないことでもあり、と言うかまぁパティの存在はこの際どちらでもよい。
とにかくおいしいのはミートソースとそこに絡むマヨネーズ、そして刻んだオニオンのシャクッと心地好い歯応えだ。コレらはわかりやすくおいしい。このソースにパンを添えるだけで、別にバーガーの体(てい)を為していないくても良いような気がする。まぁそれくらいモスバーガーの主役はソースである。あとマスタードも有っても無くても……というビミョウな立ち位置だったか。
●惜夏
この江ノ島店のメニューは、どこか他の店と共通しているのだろうかと調べてみると、先述の国立店のほか、昨年'06年12月13日にオープンした「モスバーガー銀座カフェ」とも一部共通していることが判明(銀座店には「銀座ごはん」がある)。さらに調べると、どうもこの江ノ島店、括りとしては「緑モス」なのですネ。
9月に入っても134号はまだまだ賑やか。ごくありきたりなファミレスにも、入り口に列ができていた。湘南の夏はまだまだ終わりそうにない……ということにしておこうか。その辺の往生際の悪さが、夏好きのカワイイところである。
→ # モスバーガーのサウザン野菜バーガー
# モスバーガーのマッシュルームチーズバーガー
# ファストフード ◆ モスバーガーの匠味チーズ
# ファストフード ◆ モスバーガーのハンバーガー
# 066 MOS BURGER classic [牛込神楽坂]
# 006 モスバーガー
― shop data ―
所在地: 神奈川県藤沢市鵠沼海岸1-6-18
小田急江ノ島線 片瀬江ノ島駅歩12分 地図
TEL: 0466-33-8533
URL: http://www.mos.co.jp/
オープン: 2006年7月13日
営業時間: 9:00〜24:00
定休日: 無休(要確認)
こんなお洒落なモス、こっちの方にも作ってくれないかしら。
コメントありがとうございます。
やはり波のことは波乗りに聞け――と言うわけで、ご意見ありがとうございます。
海水浴客が居なくなって、みなさん乗りやすそうにはしているな、とは思いました。確かに。なので慌てて一文追加……
夏好きの理屈からすると、そうですね。「半袖で通せるうちは夏」と定義づけている人もいますから、GWから11月まで……さすがに「11月」はないですネ。とにかく私は夏が終わるこの時期が、一年で最も嫌いです。
ちなみにお店の入口には「水着の方は外のテラス席をご利用ください」というような注意が書いてあります。
そんな次第でまたよろしくお願いいたします。
鵠沼海岸に住んでいるハンバーガー好きです。
最近ブログを始めまして、鵠沼海岸のキーワードで他の方のブログを検索していたら、こんな素敵なブログを発見出来ました!!
ハンバーガーの情報の多さにビックリです。
今後のハンバーガーライフの参考にさせて頂きますね。
じつは今日のお昼も家族でオーシャンカフェのテラスへ行っていたので、とてもタイムリーで驚きです。
なにぶんブログを始めたばかりでして、エチケットに反していたら申し訳ありません。
コメントありがとうございました。はじめまして。
私もエチケットを語るほどの者でも何でもありませんけれど、>jacobeen! さま、大丈夫です。こうしてわざわざコメントを下さっている時点で、非常に良いことをなさっていると私は思いますよ。ありがとうございます。
お店を出たあと気付いたのですが、こちらのお店は本当にオリジナルメニューが目白押しなんですよね。もっと見てくればよかったなぁ……と後悔しきりです。
2階のテラスからは富士山も望めますし、あらゆる意味で面白い造りの店舗だと思いました。なにより居心地が好かったです。
私のところはBlogの性質上、「より広い地域の葉何バーガー事情・情報」を取り上げようというテーマでやってますので、次いつまた湘南のお店をご紹介できるかは分かりませんが、まぁまぁそれでもお付き合いいただければ幸いです。
そんな次第で今後ともよろしくお願いいたします。
ハンバーガー探究のために各地を巡り歩いていらっしゃるのですね^^ 楽しそう〜♪
この変わったモスバーガーは随分前からあるのですが、今のブルーナカフェになったのは去年なのですか〜?その前はマイナス45度とか何とかそんな名前でした(うろ覚え)
スムージーの種類が多くて楽しいですね^^
コメントありがとうございます。
前身は「80℃(ハチジュウド)」ですね。
と言っても実際にその当時の店を私は知らないわけですが。
ご参考↓
http://www.mos.co.jp/company/pr_pdf/pr_060704.pdf
実験店というのは何だか得した気になりますね。人の知らないメニューや、今後世に広まるであろうメニューがいただけるワケですから。まぁそんなミーハーな動機もたまには……
そんな次第でよろしくお願いいたします。